“ケアグッズに頼って討ち死”みたいな副作用が多いような気がします。
若年性歯周病

日付、時間:Thu Jun 17 18:03:09 Japan 1999    氏名: N.F   
所在都道府県:高知   職 業:その他   年 齢:33歳      性別: female  

質問:
大変興味深く拝見させて頂きました。歯周病に関しては、知りたいと思っても情報を 得る場が少なくまた、人に相談するのも気後れしてしまう病気で、一人で悩んでいましたが 先生のHPに出会えてとても心強く思っています。
中学生の頃、虫歯の治療の為訪れた歯科医院で「人より歯石が着きやすいみたいだね。」と 下前歯の歯石付着を指摘されました。友人から口臭を指摘されることもありとても悩んでいま したが、はっきりとした原因がわからず、胃が弱いのかなぁと思っていました。
25才の時、近所の先生から若年性歯周病の疑いありと診断されました。確かその時奥から 2番目のポケットの深さは4くらいだったと思います。麻酔をして目に見えない部分に溜まっていた 歯石をとってもらい、ブラッシングの指導も受けました。外科的処置が必要とのことでしたが、 手術と聞き怖くなってそれ以来足が遠のいてしまいました。そして現在、ポケットも深くなり 膿も感じられ、不快感や口臭が強くなった為再び通院しています。間食も我慢し、歯間ブラシ、 フロスも使い丁寧に歯磨きをしている毎日ですが、やはりどうしても手術は必要なのでしょうか? ブラッシングの効果でポケットが浅くなり、歯槽骨の吸収を防ぐことはできないのでしょうか? また、仕事をしている関係で、手術を受けた場合の経過についても教えて頂けると嬉しいです。 (どのくらいで普通に話したり食べたりできるのかなど。)お忙しいことと思いますが、どうぞよろ しくお願い致します。       

回答  若い頃から「歯槽膿漏」の指摘を受けながら有効な手段をとらなかったばかりに、30過ぎたら ボロボロという相談や症例を数多くみてまいりました。 手前味噌でまことに申し訳ありませんが、私の医院で同様の指摘をして“ボロボロ”になった 患者さんは一人もおりません。そんな経験から発現がだんだん過激になっているのかもしれま せんがその辺は実績に免じてお許し下さい。

 さて、その有効な手段と言うのは言葉で言えば簡単です。現在着いている歯石を徹底的 に取って、以後歯石が着かない様→改め→再び沈着する歯石を毎月取る!!
歯石を取る方法というか、ランクは状況によって異なります。「麻酔をしてブロック単位で取る〜 手術をする」まで様々です。今まで歯石を取った積もりでも、かなり多くの歯石が残っていたものと 推測されます。そうでなければ進行が止まったはずですから。私の医院でも完璧とは言いきれま せんが、現実に行われている除石の不完全さはとても気になります。
その若さでも場合によっては手術も必要かもしれませんね。ただ、私の個人的な見解ですが、 歯の神経を残したままの手術はどうも予後が悪いように思います。私が手術を選ぶ基準は、 抜髄して連結固定する以外方法のないレベルになって始めて手術を選びます。それまでは ひたすら手術をしないで歯石の除去を繰り返します。この考え方は一般の評価を得ていないので、 担当の先生と相談して必要な除石の方法を決めてください。

Perio

 歯間ブラシ、フロスやそれ以外のデンタルケアグッズは勿論有効です。しかし、目に見える 形での抑制効果は残念ながら認められません(世の中から反論がありそう(^^ゞ )。反対に 歯医者に行くのが怖いあまり、“ケアグッズに頼って討ち死”みたいな副作用が多いような 気がします。
術後の経過は、人の感受性にもよりますが、手術時間は別に して、仕事も食事もすぐにできます。

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