多少のリスクを覚悟してでも早めに治療すべきだと思います。
さし歯がのびて来た

日付、時間:Wed Apr 11 21:03:34 Japan 2001    氏名: 鈴木亜紀子   
所在都道府県:茨城   職 業:主婦   年 齢:28歳      性別: female  

質問:
はじめまして。よろしくお願いいたします.28歳主婦です。今から6年ほど前に、 前歯4本をさし歯にしました。さし歯は左右2本づつ連結した状態なのですが、左がわの連結 したさし歯部分がしだいにのびて来たため、さし歯をした歯医者さん行ってレントゲンをとった ところ、左さし歯部分の根元のところにぼんやりと影のようなものがありました。
 医者の説明では膿状のものがたまって、それがさし歯を押し出しているのだろうということで、 もう少し状態がすすんで症状がでるようなら、切開して治療しましょうということで、とり あえず伸びてきてしまったさし歯を削り形を整えました。さらに、右のさし歯のうちの1本が虫歯 になっているということで、この虫歯を治療するには最悪根元から抜かなくてはならないと言わ れて、非常にショックを受けています。
 今現在若干歯茎がはれている程度でとくに自覚症状はありません。様子を見るといわれても、 どんどん症状が進んでしまったらと思うと不安でなりませんし、部分入れ歯(ブリッジ)もまわり の歯を削るといわれ、これ以上健康な歯をいためたくありません。今後、どのような治療が適 切なのか、本当に部分入歯しか方法が無いのか教えて下さい.

ご意見・ご感想:
出来れば、そちらに出向いて詳しい説明を聞きたいのですが、遠いため メールで失礼いたします。ご存知であれば、こちらの地方(東京方面)でのこういった症例に詳 しいお医者様をご紹介いただければ幸いなのですが...。宜しくお願いいたします。

メールアドレス: haru_ar@pc4.so-net.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  根尖病巣の二次カリエスということのようですね。
左側の根尖病巣に関してはいよいよ症状がヒドクなるまで放置していても治癒に導くことは 可能ですが、右側のムシ歯については日々状況を悪化させてしまいます。何れの歯も、クラウン を除去し、さし歯(ポスト)部分を除去しての治療が必要です。金属ポスト除去に際して歯根破折 (破折すると治療不能→抜歯)というリスクがあります。最もリスクは数%以下でそれ程心配する 程のものでもないはずですが、何といっても手間が大変なことが多く歯科医は誰もが敬遠します。

 二次カリエスについては、今更除去しても再製不能(手遅れ)ということであればそのまま“使える 所まで”という選択も考えられますが、再製の可能性があるようだと多少のリスクを覚悟してでも 早めに治療すべきだと思います。
 根尖病巣に対しては、一時しのぎで“切開→排膿”を行うのはやむを得ないことですが、間違っても 歯根端切除だけは選択すべきではありません。破折リスクを覚悟 してでも正式な根管治療によってのみ回復の活路を見出すべきです。

 まずは、歯牙保存。いずれか1本抜歯ですと周囲の歯に延ばすことなくブリッジが可能だと思いま す。2本抜歯になってしまうとブリッジなら臨在歯に延長しなくてはなりません。部分入れ歯も選択肢 の一つですが到底納得できるものではないと思います。抜歯と同時に インプラントを植えるというのも有力な選択肢ですが、保険適応外であるために高額(1本30万 円程度)であることと、増えたとはいえ全ての歯科医院で扱っているわけではありませんので事前に 確かめておく必要があります。

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