削除量が少ないことは一つのメリットですが、それだけを最優先すべきではありません。
歯冠崩壊の著しい歯

日付、時間:Tue May 15 22:03:47 Japan 2001    氏名: K.S   
所在都道府県:東京   職 業:会社員   年 齢:30歳      性別: male  

質問:
6番のインレーが外れ歯科医院に行きました.インレーが外れる前の切削個所は 4番および7番との隣接面,舌側面,こう合面の合計4面でした(頬面は無傷).
 歯科医院の提案した治療方法はクラウンでした.理由は,う蝕除去後のインレーの辺縁は 複雑な形となり,辺縁長さがクラウンより長くなるため虫歯になる確立が高くなるということで した.そこでお伺いしたいのですが,
@本当にクラウンにするほうが良いのでしょうか?
A極力削らない方法(例えば4/5冠など)は無いのでしょうか?.
*今回の6番歯はう蝕除去のみで抜髄はしませんでした.

ご意見・ご感想:
他の方の質問,先生のご解答を参考にさせていただいてます.

メールアドレス: yamyam@mb3.seikyou.ne.jp   ホームページURL: http://

回答  最終的に4面のインレーも4/5冠・フルキャストクラウンも大差のない違いです。
削除量が少ないことは一つのメリットですが、それだけを最優先すべきではありません。 脱離し難いとか、歯牙破折を起こし難いというのも重要な要素です。これらの要素は削除量 と往々に反比例しますので、総合的に判断しなくてはなりません。

 少なくとも経験のある専門家がフルキャストクラウンを提案しているわけですから、脱離や 歯牙破折を覚悟で頼み込むか、要望に応えてくれる歯科医を探す必要があります。
 今までの治療が“知識がないからお任せ”だったものですから、任せられた方としては間違い の少ない無難な選択をする傾向があります。脱離や歯牙破折のリスクを分担するというか、 患者さんが正確な情報を得て、ある程度のリスクを覚悟した上で削除量の少ない方法を選べ ば何とか道が開ける場合もあります。

 それと2面程度のインレーであればトラブルも少なく治療も簡単ですが、4面・しかも限りなく 4/5冠に近いインレーは、トラブルが多く技術的な負担もかなりなものです。勿論使用する 金属も多くなりますが、保険上は2面と全く同じ金額ですので歯科医にとっては明らかに不採算 という実情もあります。

返信:
 お忙しいところご丁寧なアドバイス有難うございました.本来ならば,今通っている歯科医院と ここまで話し合いして治療方針を決めるのがベストだと思います.しかし,患者の方に歯科知 識がなかったり,先生に遠慮したりしてなかなか出来ないのが現状なのでしょうか.
 今後も先生のホームページを訪れて歯科知識を増やしたいと思います.患者の知識向上のた めにがんばってください.

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