見方を変えると評価が一転!!
環境ホルモン

日付、時間:Mon Jun 21 11:32:14 Japan 1999    氏名: S・K   
所在都道府県:熊本   職 業:その他   年 齢:33歳      性別: female  

質問:
私は今秋結婚を予定している33歳の女性です。赤ちゃんが早く欲しいという希望もあって、 いろいろ調べていくうちに環境ホルモンについて真剣に考えるようになりました。 まずは食べ物、身のまわりの物から自分にできるものは気をつけていこうと思うようになったのですが、 1つ気になったのが「歯」のことでした。結婚を前にして歯の治療をしているのですが、差し歯は 安全なのかなと・・・昔虫歯治療していた歯が、また虫歯がひどくなったので治療しています。 外から見える表面だけはプラスチック製のもので噛み合わせと裏は金属のものを2本しました。 あと2本する予定です。他に金属だけのものや陶器製のものなど、先生にどれにするか聞かれたん ですが、金属は外からすこし見えてしまうし、陶器製のはプラスチックの倍くらいします。 いちばん安全なのはどれなのでしょうか?
治療の時、先生に説明を受けるのですがよく理解できずに、結局は先生にまかせきりで・・・ 今になって自分の無知さと人に頼りすぎる性格を反省しています。あの慌ただしい治療中で 自分の納得できる説明を受けるにはどうしたらいいのでしょうか?

回答  プラスティック製の食器やペットボトルが問題になるくらいですから、常時口腔内にあって 唾液にさらされている歯科の修復材料はもっと危険な状態にあるだろうなと認識しています。 ペットボトルなどにしても「現状において因果関係を立証できるだけの資料はないが、影響を 全く否定することはできない」というのが一般的な見方です。これだけ社会問題になってきたので、 無視することはできないが、といってもすぐに安全な代用品がない。今後開発するものに関しては、 その辺を考慮したものを作るが、直接の影響が認められないことを盾に時間稼ぎ…かもしれません。

我が国における一般的な生活環境からの暴露の状況の推定
   大都市地域 

pg/kg/day
中小都市地域

pg/kg/day
バックグラウンド
地域
pg/kg/day
食物 0.26〜3.26 0.26〜3.260.26〜3.26
大気 0.18 0.150.02
0.001 0.0010.001
土壌 0.084 0.0840.008
0.52〜3.53 0.50〜3.500.29〜3.29
 実際の対応にしても、「ない袖は振れない」で個人の力ではどうしようもないことが一つ。 物事を或る一面からだけ見ると、全体を見失う。ことを考慮に入れて、現状最善と思われる 方法を選ばなくてはいけないのではないでしょうか。歯科材料に関していえば、金属は金属 イオン流出の問題、プラスティック類は環境ホルモン、陶材は価格の問題。歯科界においては、 未だに水銀(アマルガム)が安全と言いきっているくらいですから、プラスティック(レジン)が 真剣に問題になろうはずもないような気がします。とは言え裏では、安全な商品の開発が 着実に進んではいます。

 環境ホルモンの代表とも言えるダイオキシンの主な進入経路は食物です。その中でも 一番危険なのは、近海物の小魚と言われています。つい先ごろまで、良質の蛋白として もてはやされたはずなのに…。見方を変えると評価が一転するのは歯科材料だけでは ありません。

 “治療説明”の件に関しましては、私どもの立場から申し上げますと、やはり基礎知識 だけでも覚えておいて欲しいですね。
「根管治療が不備だからやり変えなくては…」→「根管治療って?」→「なぜできたの?」→ 「ほっとくとどうなるの?」→「治療方法は?」では話が全く前に進みません。 全く基礎知識の無かった私たちも、6年間の講義を受けてやっと理解できるように なったわけですから、それを一から全て講義すると何時間あっても足りません。 どちらも、難しい問題ですね。

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