ブリッジを行うためにも抜髄して根管内の状況を確認。
上顎洞炎が治癒しない

日付、時間:Tue May 29 8:56:24 Japan 2001    氏名: S.K.   
所在都道府県:東京   職 業:主婦   年 齢:30歳      性別: female  

質問:
2001/3/27、4/11および4/17に質問させていただい た者です。その節はお世話になり有り難うございました。お礼が遅くなり申し訳ございません でした。
 その後、河田先生のご指示にしたがい耳鼻科に行くつもりでしたが、耳鼻科治療は痛いと の話を聞き、怖くなって、まずは大学病院の口腔外科に行きました。口腔外科では河田先生 のご賢察どおり、「上顎洞炎」の診断を下されました。抗生物質服用治療を一ヶ月し、症状が やわらぎました。それで自分では治ったかと思いましたが、ただ、やはり鼻の調子もまだおか しかったので、覚悟を決めて耳鼻科に行きました。耳鼻科の診察では、左鼻がひどく炎症をお こしており、耳鼻科のレントゲンではまだ左上顎胴から目の上まで膿の影が白く写っておりま した。鼻に針を刺し膿を抜くという痛い治療を行い、とりあえず、鼻の痛みも落ち着き始めまし た。しかし、歯科医の先生と耳鼻科の先生に話を伺いましたが、原因が分からず、今後どうし たらよいのか混乱しているので、アドバイスをお願いしたいのですが・・
先生方のご意見を整理しますと、

  1. 口腔外科では、上顎胴炎の原因が特定できないと言われました。左上6側面に大きな虫 歯があるが、原因とまで断定できないらしいのです。左6.7が上顎胴に突き出ているものの、そ の根に病巣がはっきりと認められず(レントゲンでは分かりにくいとのこと)、抜歯した左上5の 炎症波及かもしれないとのこと。また私が訴えた痛みの症状から歯周病かもしれないと言われ、 まずは歯周病科への転院をすすめられました。ただし、非常に混雑しているから、予約はニ三ヶ 月先になるとのこと。さらに、虫歯の治療は虫歯科へ、ブリッジにする場合は、また他の科への 転院になり、大学病院では数年の覚悟で治療しなければならないと言われております。
  2. 耳鼻科の先生には、鼻に炎症がみられるが、主要因は歯にある「歯性上顎胴炎」と言われ ております。歯の治療も平行して行うようにとすすめられております。
質問:病巣があった左5を抜歯したのに、なぜ上顎胴炎が治らないのでしょうか?
他の左上歯にまだ原因があると仮定すると、虫歯の治療を耳鼻科治療と同時に行うほうがいい と思うのですが、安心・安全の大学病院では実際の治療にとりかかるまでかなり待たなければ なりません。しかし、虫歯があり弱っている左上6の治療をきちんと行ってくれる開業医を探す自 信がありません。また左6まで抜歯されたら・・と思うと怖くて怖くて。。。歯科医を紹介してくれる 歯医者さんグループのネットにメールを出してみたものの、根管治療など細かい治療を保険でや ってくださる先生は都内ではほとんどいないという返事までいただきました。保険外では何人か いるそうで紹介されましたが、とても自費治療などできません(金額が想像できませんので)。 ニ三ヶ月待たされても、大学病院で治療してもらうほうがよいでしょうか。あるいは何軒か開業医 をたずねて、はやく歯の治療を再開すべきでしょうか。

ご意見・ご感想:
ながながとすみません。町にこれだけ多くの歯医者があるのに、どうして きちんと治療してくれる所が見つけられないのでしょうか。人に聞いても満足いく歯科医に行った 事が無いという話ばかり・・。姫路の方が羨ましいです。

回答  歯周病は誰にでもありますので歯石除去を始めとしたコントロールが必要ですが、今回の上顎洞炎 の原因には該当しません。5番抜歯後も上顎洞炎が治癒しないということは、他に上顎洞炎を起こす ような原因が存在しているということです。
 耳鼻科的に原因が存在しないということであれば、6番・7番(8番は欠損ですね?)、とりわけ6番が 怪しいとは思えますが口腔外科の診断では可能性が低いかも知れません。それでも最終的なブリッジ を行うためにも抜髄して根管内の状況を確認→治療するのが最も解決の近道ではないでしょうか。

 都内の開業医の中には当然根管治療に熱心な先生が多数いらっしゃるはずですが、これを探し当 てるのは困難を伴いますので、大学病院に事情を踏まえた素早い対応をお願いするのが最善では ないでしょうか。検査設備・過去の資料・他専門科との連携なども期待できます。

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