“治療した限り永遠に大丈夫”とは誰も思っていないはずです。
補綴物の賞味期限 T

日付、時間:Fri Jun 25 17:49:45 Japan 1999    氏名: R・M   
所在都道府県:栃木   職業:その他   年 齢:33歳      性別: female  

質問:
上の前歯の隣の歯を治療中です。18年前に神経を抜き、徐々に変色してきたのですが、 数年前から歯肉も紫色っぽくなってしまい気になっていました。 今回中を開けてみると、もう、ショックでした。中は炭素化してほとんど歯が残っていなかった のです。
お医者さんは「一応とれるところまでとって、新たに差し歯にします。」とのことでしたが、今後 この歯はどうなるのでしょうか。不安です!!!将来完全にだめになったときは隣の健康な歯を あきらめ、ブリッジにしなくてはいけないのでしょうか?
また、この歯はインプラントにできるのでしょうか?

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回答  “治療した限り永遠に大丈夫”とは誰も思っていないはずです。トコトンダメになる前にヤリ治して おけばまだまだ使えるものを、“使いきって”しまうものですから修理してもすぐにダメになる ような状況を多くみかけます。使えるところまで使って、ダメになったら新しいものに買いかえる 方が得策な家電と違って、買い替えの効かない歯は早めの修理・交換が必要です。  “数年前から”とのご指摘ですが、プロの目から見ると、おそらく更に数年前に修理すべきだった と思います。しかし現実の問題として、ご自身の判断で適切な修理時期を判断することは不可能 です。過ぎたことはしかたがないとして…。
 今回の治療は何とか歯を残してもう一度再生するとのことですので、次ぎの再治療時期を見逃さない ように定期的な健診を心がけていただきたいと思います。再治療不可能で今のままで使いきる しかない状況も考えられますが、その辺は担当医と十分コミュニケーションを密にして納得のいく 延命策をこうじる必要があります。
 将来、ダメになった時はご指摘のように、両隣在歯を使ってBridgeにするかインプラントを するかの選択が必要になります。インプラントは諸刃の刃ですので、選択するにあたっては十分な 情報収集を行った上で決定して下さい。

 “一本の歯”を危惧される気持ちは大切ですが、このようなケースで私が一番気になるのは、 “一本を心配して他は知らん顔”みたいな状況です。いくら歯医者がその歯を存続させるために 最善を尽くしても、10年先には他も歯槽膿漏でボロボロでは“何とかした”値打ちは完全にゼロ になっていまいます。まわりの歯が現在の状況を保っていれば、その歯がダメになった時、 Bridgeでもインプラントでも選択は可能です。反対に周囲の歯がボロボロならBridgeもインプラント も選択肢から外れてしまいます。それと、その頼りない歯を永く機能させる最善の方法は、 周囲の歯をいつまでもしっかりさせて余分な負担をかけないことです。  “徹底した歯石の除去と、毎月のプロフェッショナル・トゥースクリーニング”を実践して下さい。

返信:
こんなに早くお返事がいただけるとは思っていなかったので、感激です。 この歯の内部を見て以来、暗い気持ちが消えなかったのですが、少し元気がでてきました。 これから、できるだけがんばって毎月定期的に通おうと思います。幸い両隣の歯は治療をして いない元気な歯です。やや歯石がありましたが、健康な部類だそうです。
今通っている歯科医は、こちらが何も言わなくても歯肉の溝の深さを計ったり歯石除 去をするので、歯周病に気をつけている方だと思います。 問題の歯にしても、「これはまた歯根を治療した方がいい!」と指摘されたので治療 を始めたのです。
実は5年前にも別の歯科医に「この歯が気になるんですが・・・。」と相談したにも かかわらず、何も言ってくれなかったのが悔しい! もっと早く治療を始めていれば、と自分ののろまさにもあきれています。

PS こんなに役に立つホームページは初めてです。見つけたとき、オンラインのま ま1.5時間も見てしまいました。 しかも専門の方からこんなに親切なお返事がいただけるなんて、本当にありが とうございました!
   宇都宮にもあるとこんな歯科があるといいんですけど・・・。

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