炎症の原因を特定する必要がありそうです。
17年後の治療

日付、時間:10/10 WED 20:51 Japan 2001    氏名:S.A  
所在都道府県:東京   職 業:会社員   年 齢:32歳      性別: male  

質問:
 私は過去(15歳頃)に大阪の泉北ニュータウンにあるS歯科で両側の中切歯と側切歯の 歯髄壊死の治療を受けました。今から17年前のことです。治療前はひどい口臭と頭痛に悩ま されていましたが、その治療後はその症状もすっかりなくなりました。その治療の際、右側の 中切歯と側切歯だけ差歯としました。

1ヶ月ほど前から今度は左側の中切歯と側切歯の変色が理由で、差歯とする治療を現在の 地元の歯科で受け始めたところ、その歯の付け根部分に膿が溜まったような症状と頭痛が始 まりました。来週には仮歯から義歯に替える治療を受けますが、このまま義歯を取付けていい のでしょうか。歯髄壊死の症状が再発することはあるのでしょうか。
また、義歯の型を取った後に病院を替えることはできるのでしょうか。

回答  17年間何事もなかった歯が治療を始めたとたん痛み出した(炎症を起こした)ということですね。

 “再発”という言葉が適当かどうかは疑問ですが、過去の根管治療の歪が治療時の刺激によって 症状を現した可能性はあります。そちら方面からの追求も必要でしょう。それと同時に、炎症を 起こした場所や治療との関連から、穿孔(せんこう)・歯根破折・治療時の歯肉切除・仮歯による 影響などを視野に入れて炎症の原因を特定する必要がありそうです。
 “義歯の型を取った後に病院を替えること”は可能です。この手の律儀さはどうも日本人特有の 価値観のようですね。患者さんは、納得できる治療を受ける権利を持っているはずですよ。


返信:
先生から返事のメールを頂き心から感謝しております。勇気づけられる思いで、早速、別の歯科 に行きました。

その歯科で現状の症状を訴え、レントゲンを取っていただいたところ、多分、異常が見られなかっ たことから、言われたと思いますが、
「何に不満があるのか」
「頭痛の原因は他にあり、歯からのものではない」
「歯槽膿漏は進んでいるが私に何がしてほしいのか」
と言う返事が返ってきました。

その治療中の中切歯奥のブヨブヨしたハレと、長く続く頭痛は過去の歯髄壊死の症状に似ており、 頭痛はそれが原因だと感じていましたが、レントゲンには膿の影はなかったのかもしれません。 これ以上、病院を替えて治療を受ける必要は、多分ないでしょう。口内でそういった歯根奥でハレ がでる症状が、他に何か原因があるようでしたら、教えて頂けないでしょうか。
いろいろ相談にのっていただき、ありがとうございました。

回答:
 レントゲン的にはおそらく異常が認められないのでしょう。「痛みを訴える限り、何か炎症を起こす べき原因があるはず」という信念がなければ原因を見つけ出すことは出来ません(ちょいとエラソウ ですが…)。問題がないように見えても“根管治療”、可能性として一番高いのが“歯根破折”です。
自然消滅する原因というものも稀にありますが、“気のせい”でないことは確かでしょうね。その原因 を見つけ出すことが出来るか否かが診断能力の高さです。偉そうに言っても、私が見つけ出すことが できるかどうかは別問題です。

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