根本的原因を排除しないままの骨移植は全く無意味な医療行為です。
歯根嚢胞?

日付、時間:10/16 TUE 17:36 Japan 2001   氏名:K・M  
所在都道府県:東京   職 業:主婦   年 齢:28歳      性別: female  

質問:
 現在、前歯(1)が歯膿ほう、ということで手術を進められていますが、とても不安です。
というのも、私の場合は前歯の神経が二本とも腐っているので、そこにできた空洞に、かなり 大きな歯膿があるらしいのです。膿をとりだして、その空洞に、自分の腰からほねをもってき て入れるらしいのですが・・・そんな方法しかないのでしょうか?
その後腰のほうは大丈夫なのでしょうか?
将来子供は産めるのでしょうか?
とても不安です。

回答  “神経が腐って”ということですので、“歯膿ほう”→“歯根嚢胞(しこんのうほう)” という診断だと思います。
歯と全く関係なく発生する嚢胞もありますが、その時の処置としては摘出→骨欠損程度によっ ては骨移植という術式も考えられます。腰骨が一番安全な移植骨供給源として考えられています ので、腰および子供に関する不安は一切?ないものと考えられます。それにしても移植しなく ても“多少くぼんだ程度の回復”は見込めますのでそこまで必要かなと感じます。

 まして今回の原因は歯にまつわる嚢胞のようですので、根本解決は原因歯の徹底処置によっ てのみ解決の可能性が見込めるはずです。本当に根管治療が難しくて不完全であるとするなら ば、より完璧な根管治療。歯根に亀裂や破折があるかどうかも重要です。もし破折があると するならば抜歯によってのみ解決が得られます。根管治療も本当に無理であるとするならば 抜歯を視野に入れて対応を考えるべきです。
 おそらく歯根端切除術を行う予定だと思いますが、根本的理論 の誤りから(私の主張)その予後は惨憺たる結果です。

 仮に抜歯となった場合に、腰骨からの移植を提案するでしょうか。惨憺たる結果を補う ために行うのであれば全くのお門違いです。多くの失敗が、骨欠損の根本的原因を排除しない が為の結果です。根本的原因(破折や根管治療不備)を排除すれば骨移植は無用ですし、 排除しないままの骨移植は全く無意味な医療行為です。
 もっとも、素人相手にいくら力説しても簡単には理解していただけないものと思います。 3000ページに及ぶこのホームページを読破して考えを相当めぐらせないとこの結論はたどり つけないかも知れません。

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