歯周疾患進行程度に応じて落ち着くところに落ち着く。
歯肉移動術

日付、時間:10/23 TUE 11:29 Japan 2001   氏名:an  
所在都道府県:群馬   職 業:その他   年 齢:24歳      性別: female  

質問:
 差し歯について教えてください。
私は3年前に差し歯にしたのですが、最近、歯茎の境目に黒い筋が見えて、よく鏡でみたら、 差し歯の銀色の部分が見えていました。もともと、差し歯と自分の歯に隙間ができていて 汚れが溜まりやすいといわれたので、毎日念入りに横磨きもしていたのですが、それが原因 でしょうか?
今は、筋程度ですが、今後もっと歯茎が上に持ち上がってしまうのでしょうか?
縦磨きだけでは心配で、横にもゴシゴシしてしまうのですが、正しい磨き方を教えてください。 このホームページで歯茎が部分的に5ミリくらい上に上がって真っ黒になっているのをみたの で、自分もそうなるのかと不安です。
以前どこかで、歯茎の上の方を横の切開して、歯茎を下にさげることができると聞きました。 この方法は一般の歯科医院でもできるのでしょうか?

回答  根本的にはさし歯を作り替えるべきですが、進行状況に応じて…姑息的ではありますが… ムシ歯部分だけレジン充填を行うケースが多い様です。“筋程度”ということですので、 もう一つ前の段階かもしれませんね。
 正しい磨き方以前に、段差を研磨するとか、レジンを詰めるかして汚れが貯留しにくく なるような工夫(治療)が必要です。

 それともっと根本的なことは、歯槽骨が破壊された結果の歯肉退縮ですので今以上進行 することを抑制する努力が大切です。そのためには定期的な歯石除去!
 歯肉の移植や歯肉移動術は、口腔外科や歯周外科の得意な先生、更にその手の手術が好き な先生ということですから一般の歯科医院どこでもというわけにはいきません。忘れてなら ないことは、歯周疾患の進行傾向を放置したままで、いくら手術をしても良好な結果が得ら れないことを理解することです。つまり、現在の歯周疾患進行程度に応じて、歯肉の位置が 決定され一番自然な位置に安定していますので、無理をして位置を変えても落ち着く先は 今の位置。更に歯周疾患進行程度に応じて落ち着くところに落ち着くという生体の摂理を 無視した術式には限界があります。

 

 

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