カンジダ症の症状の中には歯周病に似た歯肉炎もあった。
アムホテリシンB(私の認識)

日付、時間:2001年11月21日 17:25    氏名:r.h  
所在都道府県:茨城   職 業:その他   年 齢:27歳      性別: female  

質問:
 また、お伺いしたいことがあります。
歯石を取っていると、歯の表面に茶渋などはつきやすくなりますか?
歯の表面が部分的に茶色く茶渋のようにつき始めてしまいました。市販されたいる歯磨き粉 で茶渋を取るようなものも、今は販売されたいますが、歯周病患者がそのような歯磨き粉を 使用しても大丈夫でしょうか?

   今日の夕刊紙に出ていましたが、歯周病にアムホテリシンB剤が画期的治療法と出ていまし た。重症の歯周病にもほんとにきくのでしょうか?
お忙しいところ申し訳ありませんが、宜しくお願いします。

回答  スケーリングにより少なからず歯面に傷ができますので着色はし易くなります。私の医院では 毎回着色の除去も行っていますが、着色自体は歯周疾患には影響しないものと思っております。 自己防衛的には、歯を白くするような歯磨き粉を使うことをお勧めいたしますが、タバコライオ ンのような極端に研磨剤の荒いものは遠慮した方が良いでしょう。

 アムホテリシンB剤の報道には閉口しています。歯周疾患には多くの細菌が関与しており、 口腔常在菌の1種であるカンジダ菌も当然関与しているはずです。とりわけしつこい歯肉の 炎症にはカンジダ菌が強く関与しているようですのでアムホテリシンB剤によるうがいは有効 です。
 但し、「歯周病の原因がカンジダ菌である」という結論には反対ですし、重症の歯周病が 治るという認識には異論があります。またその意見を信じてうがいをして、表面的な歯肉症状 の改善に気をとられていると、歯周病はドンドン進行していくであろうことを危惧しておりま す。

 あくまでも歯周病の原因は“異物である歯石の存在”です。歯石の全くない健全な歯周組織 にはカンジダ菌が存在しても歯肉炎症は起こりません。アムホテリシンB剤が歯周病に効くと いうよりは、今まで歯周病と思われていた歯肉疾患の中に、カンジダ菌が深く関与した歯肉炎 があって、その歯肉炎に対してアムホテリシンBがとても有効であるという認識です。
 かねてより特徴的な歯肉症状を呈するカンジダ症というものが存在していましたが、カンジ ダ症の症状の中には歯周病に似た歯肉炎もあったということだと思います。 

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