日付、時間:2002年2月6日 21:50
氏名: たけすぃ
所在都道府県:神奈川
職 業:会社員
年 齢:28歳
性別: male
質問:
こんにちは。はじめまして。ネットサーフィンしててこのサイトを見つけました。
私は今「歯根膜炎」になっていると通っている歯医者さんに言われました。「歯根膜炎」に
なっている歯は第1大臼歯(6)です。とても痛いです。
その歯医者さんが言うには『歯と歯の下の骨の間の歯根膜にばい菌が入って「歯根膜炎」に
なっている。なので、この痛みには痛み止めを飲んで我慢するしかありません。
1〜2週間で痛みは引くでしょう。一応歯に抗生物質を詰めておきましたから』とのことです。
でも、ふと思ったんですが、
そのばい菌はどこに行くんでしょうか?
私の免疫システムがきちんと死滅させるのでしょうか?
素人考えだとそのばい菌を退治する治療をしないといけないんではないでしょうか?
・・・。こんな風に悩んでおります。
どうかお教えください。よろしくお願いいたします。
“ばい菌が入った”という表現はよく使われていますし、何となく説得力のある言葉です。
しかし良く考えて下さい。包丁で指を切る…針が突き刺さった…バイ菌は入りたい放題のは
ずですが通常化膿することはありません。それこそ免疫システムが機能して進入したバイ菌
を全て処理してしまいます。
ところが、「トゲが刺さった」となると小さな傷のはずですが(トゲの種類によっては)
化膿してしまいます。勿論そんな場合抗生物質も有効ですが何より有効な処置はその刺さっ
たトゲを抜いてやることです。治癒促進のために抗生物質も有効ですが、トゲさえ抜いてや
ればあとは免疫システムで治癒に向かいます。
この違いは一体何でしょうか。この地球上でバイ菌の存在は当たり前ですしそのバイ菌を
全て薬で排除することは不可能です。同じようなバイ菌の存在下で化膿するかどうかは局所
(傷口)が炎症を起こす(=化膿する)環境にあるかどうかの違いです。トゲ(=生体にと
って異物)があるかどうかの違いです。
さて本題の歯根膜炎ですが、歯根膜炎を起こすにはバイ菌の存在よりも炎症を起こす原因
である異物が存在しているからです。咬合性外傷といって過度な咬合圧も原因の一つですので
まずは過度な咬合圧あがあるかどうかをチェックしてもし異常があるとすればそれを排除しま
す。そうでなければ異物となり得るものを探し出して排除することが最善の治療のはずです。
根管治療の不備・歯根の破折・汚物(異物)の貯留を助けるムシ歯や補綴物(被せ)の
隙間や脱離・それ自体が異物である歯石や装着時のセメント残留などをチェックして原因と
思われるものを除去しない限り根本的な解決は望めません。その原因さえ見つけ出して排除
してやれば残ったバイ菌はあなたの免疫システムが死滅させて治癒が見込めます。
バイ菌の退治より異物の除去が大切です。