日付、時間:2002年2月20日 22:25
氏名: プーさん
所在都道府県:大阪
職 業:その他
年 齢: 30歳
性別: female
質問:
こんにちは、数年前より薬品に非常に敏感な体質になり(アレルギーの一種)歯科治療に
とても苦心しています。通っているのは国立病院なのですが、主治医は私の体質の事を気遣
ってくださり、体に合う薬だけで処置しましょうと言ってくださいました。
治療したのは上の第2大臼歯ですが以前からジーンとした痛みがあり、迷った末に、アレ
ルギーの主治医と相談しながら、キシロカインとぺリオドン、オキシドールのみで根管治療
をしていただくことにしました。
歯科の先生はとても親切でアレルギーのひどい私のために誠心誠意尽くしてくださってと
ても感謝しているのですが、ただ毎回、処置後の痛みがひどいのです。頭痛はもちろん耳や
頬骨までも痛くなってしまいます。先生はぺリオドンがマイルドな薬なので1度では神経も
安定しないので数回にわたり週一回ごとに処置していきましょうと言われたのですが、毎回
処置後痛みが激しく、とても苦痛です。4,5日してやっと痛みがとれたと思うとまた処置
があり、痛みがかえってくるという感じです。神経の方は1本は取れましたが、残り2本は
腐って(?)いて取れなかったそうです。
話が長くなりましたがお聞きしたいのは
ペリオドンが決して体に優しい薬だとは思えません。通常の人に
対して何か弊害があったという報告は見たこともありませんが、主成分であるパラホルムア
ルデヒドで神経を殺すような処置には疑問を感じます。
根管治療の基本は、根管内の有機質(汚物)を機械的(リーマやファイル)に取り去るこ
とです。少なくとも私の認識からは、とんでもない処置の選択に見えます。アレルギー体質
に対して劇薬で神経を殺すよりも、薬剤を使わないで機械的に取り去るべきだという認識で
す。
健常人でも結構痛みを伴う処置ですので、アレルギー体質で炎症を起こしやすい人に対し
て処置すれば通常以上に激しい炎症が起こるのは当然ではないでしょうか。アレルギー体質
ということは生体の免疫抵抗力が弱いということですので、あらゆる処置に対して過剰に反
応しますので、ある程度痛みを強く感じることはやむを得ないことです。また傷や治癒が遅
かったり不完全になり易いこともやむを得ないとは思います。
消毒が不完全という認識は誤りです。炎症を起こすべき異物が存在(残存)した場合、過
剰に反応すると考えるべきです。裏をかえせば、炎症を起こすべき異物を完全に除去すれば
炎症は起こりません。“完全に”は技術的に無理ですが、可及的に排除することは可能でし
ょう。
担当医が親切であることは確かですが、技術的なことよりも痛みや治療に対する認識に誤
りがあるように思います。但しくれぐれも付け加えておきますが、大半の歯科医の認識が担
当医と同じであって、私のような考えが少数というよりもほとんどいないのが現実です。
ぺリオドンは的確な薬ではないということですが、機械的に全て取り出す事が困難な場合、
良いお薬というのはありますか?
(現在、使うお薬は事前にアレルギーの主治医にテストしてもらってから合うものだけを使っ
ています)どうぞよろしくお願いします。
このようなHPを見つける事ができ、本当に感謝です。
回答:
アレルギー体質ということで、悪条件により通常以上の痛みを感じることは事実です。色々
と条件がありますので一概には言えませんが“治療が的確であれば”痛みも最小限で済むはず
です。
抜髄や根管治療は“機械的に全て取り出す事”が全てです。本来薬は全く?必要ありません。
根管閉鎖・根管弯曲により機械的に全て取り出す事が不可能な場合(5%程度)については、
不完全な治癒か抜歯やヘミセクション(悪い根っこだけを抜く)が
選択肢です。今回のケースは、本当に機械的清掃を熱心に試みているかどうかに疑問を感じ
増す。
ぺリオドンに代わる薬よりも、痛くて機械的清掃が出来ないということであれば歯髄に直接
麻酔をしてでも完璧な清掃(除去)を行う必要があります。
回答:
原則として貼薬という処置を行いません。1日で歯髄除去から根管充填まで行います(即日充
填)。消毒薬としてはイソジン(ヨード系ですので過敏症は例外)を使用しています。
“ばい菌が入らないのか”という考えが全ての過ちの元だと考えています。