日付、時間:2002年3月20日 9:43
氏名: r.t
所在都道府県: 兵庫
職 業: その他
年 齢: 28歳
性別: female
質問:
こんにちは。お聞きしたいことがあります。
右下6番神経なしでアマルガムで大きく深く治療済み。隣7番神経ありアマルガムで殆ど
クラウン状態。【治療は海外にて)親知らずは真っ直ぐ生えかけで上とのかみ合わせなど
の為抜かない方が良いとの事。歯ブラシやフロスでは痛みや出血なし。
しかし歯科では骨が溶けているそうで縁下歯石があるようなのですが6番は深く治療さ
れているらしく治療は難しいので抜くことになるからとりあえず今は普通のクリーニング、
抗生物質を10日に一度を入れているのですが、家族に聞くと口臭は変わってないそうな
のです。
質問は、6番は手術なしで縁下歯石わ取れますか?【歯医者ではこのまま今の方法で様子
を見てよくならなければ手術か歯を抜くかと言われています)また、歯石を取ると歯茎と歯
の歯周ポケットはくっついてくれるのでしょうか?
くっつかないとまた同じようにそこの部分に歯石がたまって口臭も出るのではないでしょう
か?
アマルガムのクラウンを外すのはインレーより歯や骨が折れる可能性が大きいのでしょうか?
最後にコアが入っているのと入っていないのとのメリットとデメリットを教えてください。
とても怖がりで夢にも出てくる次第です。どうかアドバイスをおねがいします。
“手術”という言葉に随分おびえていらっしゃるように思います。「手術をするくらいなら
死ぬ方が良い」という個人の意思は尊重すべきだと思いますが、たかが歯の手術ですのでそれ
程たいそうに考えることもないと同時に、神経を取ることだって同じ次元の…時間や手間的に
は歯周疾患の手術以上に大変な処置なのに…手術という言葉で表現されないばっかりに安易に
考えられている実態を皮肉に思います。
さてさて、6番の縁下歯石ですが麻酔をしてスケーリングを行えばかなりの歯石が取れる
であろうことは予想されますが、それで十分かどうかは実際にやってみなければ分かりません。
1回でダメなら2回、2回でダメなら3回…それでもダメなら手術という図式も考えられます
が、何も矢継ぎ早に行うのではなく5年・10年のスパンで施行される可能性もあります。
考え方を代えて、それ程手術が嫌であるならば、その歯はそのままにして“使えると所まで
使って抜歯(抜歯も立派な手術ですがネェ)”という選択をしても構わないと思いますよ。そ
の代わり、同じ過ちを繰り返さないための努力を惜しまないことが大切です。
歯石だけがターゲットの話ですが、年齢的なことを考慮すると実際の原因が根管治療や歯根
破折など他にあるかも知れません。いずれにしても本当の原因が除去された時点で治癒が見込
まれますが、治癒の後もメインテナンスを継続すれば炎症を起こすことはありませんので口臭
もなくなるでしょうね。
アマルガムのクラウンの意味がもう一つ理解できませんが、除去はいたって簡単なはずです。
コアのメリット・デメリットと言われても患者さんが選択できる余地がないのと同時に歯科医に
も選択の余地はありません。つまり、歯の崩壊程度に応じて、コアの不必要なものはコアを使い
ませんが、コアが必要と思われる歯に関してはコア無しでは歯としての形態を回復できません
ので歯として機能させるか見捨てるかの選択になります。
歯の治療を怖がる方は多いと思いますが、それならば一層のこと治療しなくて済むように、
積極的にメインテナンスを行うべきだと思います。
回答:
3月26日10時で結構ですが、初診時は時間がかかりますので午前中に診査・説明。場合によって
治療は昼休みをはさんで午後からということになるかも知れません。
回答:
色々とご心配されている割には、平均以上に優れた口腔内環境でした。「もっと切実に心配
しろよ」と言いたくなる患者さんが多い中で、今の(口腔内環境に対する)感心をそのまま継
続されてメインテナンスに取り組めば1本や2本の例外はともかく十分素晴らしい口腔内環境
が維持できるレベルであることを確信しました。
6番の治療も究極のリスクを突き詰めれば抜歯も無いとはいえませんが、通常の感覚では全
くリスクを感じないレベルでの治療が可能だと思います。
出血の部分については一時的なもので順調に回復するものと思われますが、その部分の歯周
組織にそれなりの問題があった場所という認識が必要です。“うがい”はそれ程大きなウエイト
はありませんのでご自由に対処してください。大切なことは、今問題のあるムシ歯の治療と、
メインテナンスの継続です。