日付、時間:2002年5月12日 7:37
氏名: セドバーグ
所在都道府県: アメリカ
職 業: 主婦
年 齢: 30歳
性別: female
質問:
先生ハジメマシテ いつも親身になって悩みを持つ方にお答えされてますね。良く拝見させて
もらってます。今回の私の心配も、過去のお答えを探せばあるかと思ったのですが似たものが有
りませんでしたので質問させて頂きます。
右下30番(アメリカでそう呼びますが親知らずを省き後ろから二番目です)。まず、そこは
約12年前に日本で神経を抜き銀のクラウンを着けました。其処から10年何の問題もなかった
のですが10年目に頬側の歯茎から膿が押すと出る事に気ずいたので、当時通っていた歯医者に
報告しましたが膿ではなく歯垢デスといわれ相手にされなかったので、元々嫌いだった銀のクラ
ウンから白にでも変えれば嫌でも中を見てくれるから治療してくれると思ったのですが、やって
もらうと、なかに銀色のものがあるし、異常ないからそれをワザワザはずさないで白いの入れま
すからと言われたのでせめてパーマネントのセメントでなくテンポラリーで着けて下さいと頼ん
だのです。
そのときその直ぐ後ろの31番も銀から白のクラウンに変えたのですが何を勘違いされたのか
30番はパーマネントで、何も問題の無い31番がテンポラリーで着けられてました(後で分か
ったのですが)。
膿が出る歯を治療せずクラウン着けてから1年思い切って他の歯医者に見てもらうと案の定膿
が見られ、着けたばっかりでもったいないから歯のてっぺんに穴を開けて治療しようとやってく
れましたが思ったより酷かったらしく穴結局ハズシテ治療になりました。色々削ったら頬側の、
自分の歯は歯茎から少ししか見えない状態になったので歯茎を下げる手術するか、ブリッジかイ
ンプラントの選択が有ると言われ、どうしてもとうじ29さいの若さで歯を失いたくなく歯を残
す決心をしたのです。専門医に紹介するけど、10年前神経治療がきちんと行われてなかったと
見えるのでもう一度きれいにしましょうと神経をまた抜き直しました。その夜から少し痛みを感
じました。先生に言うと「オソラクこの歯は今迄に相当な思いをしてきてるから敏感になってる
のでしょう。」と言われました。
そして数日後専門家に手術内容を伺いましら、3ミリ切って下げるだけと言う事だったので、
信頼して御任せする事にしました。術後、先生は、舌側は3ミリ切りました、頬側は、切ってか
ら切り過ぎてもとり返しが付かないので頬の方から切ってペロンとメクリ歯と骨の様子を見て歯
茎をばっさり切らず縫い曲げました。とおっしゃいました。粘土みたいなものでその両隣のはを
含め3ぼんかぶせられ、痛み止めを6錠貰いましたが、其れを全部飲みおえたほど痛みを持った
人は聞かないので心配いらないと言われたにもかかわらず日に日に痛みが増し4っ日目には歯を
もぎ取りたくなるほど痛くなり、くっついてた粘土を取りたく専門医に電話しましたが土曜日で
閉まっていて火曜日まで開かないので、我慢できずに自分で無理矢理取ってしまいました。
すると、少しは楽になれたのですがそれでも舌が当たるとギャっと声が出るほどでした。いつ
もの歯医者に月曜になり電話相談した所、オソラク炎症をおこしたのでは?と言う事で、抗生物
質を出して頂ました。服用してから5日めに効きはじめ最後まで飲むと随分良くなったのです。
デモ、力を入れて噛むとグーっと歯の奥底から鋭い痛みでないけどかなりの痛みがあることに気
付きました(神経を抜いた時から痛みかたは同じです)。そして其れとは別に縫い曲げた所の歯茎
が麻痺して(といっても、何も感じない訳でなく鈍く中に厚紙でも入れたみたいに固いかんじで
した)二週間後の検診の時専門医に、話しましたが、尖ったものでそこを突ついて痛いようです
ね。痛みを感じるなら麻痺ではないですよ。と言われたのですが、あれほど、鈍く硬い感じのして
いた所が今度は過敏になったのです。何なのか良く分からないのです。術後四週間でいつもの普通
の歯医者にクラウンの型取りをしてもらいに行ったのですが、歯茎が指で触ると動くし、未だ、ク
ラウンを支えるには短すぎる個所がある。もう抜いた方がと言いにくそうにオッシャラレショック
を受けてる私に「でも、まだどうしてもというなら、歯茎の移植と骨の移植をすればなんとか1、
2年はもつかも。」ということでした。専門医にも電話を掛けて下さいましたがあいにく5日間病
院が閉まってましたので、話しが出来なかったのですが、結局これ以上(一、二年もたすために)
痛い思いをもうするのはよそうと思い抜歯する事に決めそうしたのですが、薄っぺらだった歯は音
を立ててボロボロに割れて抜け、おまけに運悪く(手違いで本物のセメントで着けられてなかったの
も手伝って)31番(1番奥)のクラウンがハズレテシマイマシタ。その時先生は、シルバーのこん
な物が入っていたよ。何のためなのか、一体何なのか分からないし僕は異物がクラウンの中に入って
るのは良いと思わないのでどけますからね。と言われました。
家に帰って麻酔がきれると、今度は抜いた30の所でなく31番が、力を入れて噛むと以前の30
番と同じ奥底からいたみが沸いてくるのを発見しました。一週間後に歯医者に行き話しましたが、
予定ドウリ型取りして仮のブリッジを入れた方が、食べカスも防げるし、歯も動き出さなくていい
からやりましょうと言われそうしました(29番と31番を削って)。(29は元々クラウンでな
く詰め物がしてある歯でした。)
又家に帰って麻酔が切れると、同じ痛みがあるのです。でも今度は29まで同じ痛みがあるのです。
その底から上がってくるような痛みは上の歯と下の歯を離しても2分位続くのです。心配になり頬や
顎の下などを触ってみて気付いたのは、丁度顔左半分の真ん中当たりで、首と顎の境目が、強く押す
とピキッとちょっとした、電流の流れたショックのような痛みを感じるのです。それは、29、30、
31全体に瞬間的に広がります。
歯医者が骨に炎症かもと直接骨に効く抗生物質を出してくれ、今日で5日めになりますが、まだ痛
いです。痛みは2分位ですが、痛み事態は少し少なくなったかもしれません。
本当に長い長い文面で申し訳有りません。これ以上短く書けませんでした。すみません。これを御
読みになって何故先生は、こうなっていると判断されますか?
神経を取り替えたからでうか?それとも、31番が取れた時銀のものを中からぬきとられたからでし
ょうか?
それとも、手術の感覚異常からなってるのでしょうか?
抜いた所は炎症が少しまだ有って赤く、そして麻痺してたところは、異常な程過敏です。そして、歯
茎はどう見ても5、6ミリがっぽり無いのですが肉は何処まで盛り上がってくれますか?
そして一番気になるのは、痛みがキチンと治るかです。 どうぞ、意見を御聞かせ下さい お願いいた
します。
元をただせば12年前の根管治療が悪かったということです。一本の神経を取ることが後々、この
ような事態を招くことが容易に想定できるにも関わらず、その情報を得る手段がなかったばかりに
治療への不信につながり、ますます悪循環という感じです。歯科医療の実態が公表されることもな
かったし、情報を発信することも叶わなかった時代が終わり、これからはインターネットを中心に
知識や情報が無用な不信を排除してくれると思いますがもう少し時間がかかりそうですね。
整理しておきます。右下7番(31番?)有髄。6番(30番)12年前に抜髄。5番(29番)銀の
詰め物があり有髄。ということのようでしたね。
当初6番の痛みは根尖病巣だったにも関わらず、根管治療が面倒な状態であったために歯垢除去
によりお茶を濁そうとしたのかも知れません。説明不足だったことも推測されます。過去の治療状
態からみて、下手に手をだすと以下のような事態を招くことが推測できたかも知れません。「根本
的な治療を行うとかえって悪い事態を招くので、根本的な解決方法ではないけれども薬や排膿で
ごまかしながらこのまま使いましょう」という説明が最も適切だったかも知れません。
1年後の治療は、被せたばかりのクラウンに対する遠慮と残存歯質の状況から歯肉切除へと思わ
ぬ方向に進んでしまったようです。歯肉切除後の痛みにも過去の根管治療が災いしているように思
います。
通常の歯肉切除だけでも多少の痛みはありますが、他に何も原因がなければ常識の範囲で治癒し
ます。粘土(サージカルパック)自体不潔の元という認識から私は使用しま
せんが、手術自体は問題なかったものと推測いたします。むしろその前に行った根管治療による炎
症が災いした痛みだった。またそのような不完全な状況で手術したことが痛みを招いたものと思わ
れます。
日本の根管治療と違いアメリカの根管治療にはかなりの信頼がおけます。あとの状況から考えて、
おそらく最初(1年前)から歯根が破折していたのではないかと思われます。歯根破折はレントゲン
でも簡単に判定できることもありますが、多くの場合なかなか見抜けないのが実態です。それを
知らないで根管治療をして無用な痛みを呼び起こし、さらに手術をして増幅したものと思われます。
歯茎や骨の移植は、炎症を起こすべき原因(根管治療もしくは歯根破折)を残したまま行っても
何の解決にもならないばかりか、前回の手術同様無用な痛みを呼び起こすばかりです。「原因の除去
こそが医療の原点」という認識が薄いのはどうも日本ばかりでなく世界中の歯科医に共通しているの
かも知れません。
さてさて最後の痛みですが、これは元々深いムシ歯治療をした有髄歯(神経のある歯)を削った
時にみられがちな現象です。ブリッジにするには通常抜髄を行いますが、できるだけ神経を取りた
くないという歯科医の本能(抜髄すると6番の二の舞)と直前に行った根管治療の失敗(実は歯根
破折?)に遠慮があって、ついつい無理して有髄のままブリッジにしようとした葛藤が読み取れます。
結果は願いに反して7番・5番の歯髄炎を引き起こしてしまったようですね。
どうも色々な因果が悪循環を招いているようです。歯科医の行動もそうですが、治療に対するリ
スクをもしあなたがご存知であったならば、無用な不信感は芽生えなかったと思いますし、その不
信感がなければ歯科医の判断や治療方法もいつもの調子で納得のいく方向に進んだでしょう。
解決策として、過去の経緯を捨てて、7番・5番の抜髄の必要性を素直に受け入れ、必要とあらば
アメリカの根管治療を信じて抜髄ぼうえブリッジ完成させることが先決でしょう。そしてその後は、
今以上に悪くならないようにというか、無用な治療を極力さけるために毎月の歯石除去や検診を実践
するべきだと思います。
回答:
マイルド カウザルギーと言う後遺症は知りません。因果関係を否定することはできませんが、あま
り遠くの存在と結び付けない方が良いと思います。実際の痛みは問題の6番およびそれらの処置に関
連して現れているように思います。あくまでも原因は痛みの中心部分に存在すると考えるべきです。
原因が分からない時に、えてして歯医者は神経性の疾患に結び付けて責任を回避したがるものです。
回答:
抜髄後の一過性歯根膜炎でしょう。痛みの程度はともかく抜髄後に起こる痛みです。
アメリカの抜髄は一応信じていますので3〜7日程で治まるものと思います。抗生物質・鎮痛剤が有
効です。過去の状況から推測して、直接対合歯とは接触していないものと思われますが、直接接触、も
しくは仮歯などが装着されて接触している場合には、ちょっと削ってやれば随分楽になることもありま
す。