日付、時間:2002年6月4日 23:25
氏名: T.Y
所在都道府県: 愛知
職 業: 会社員
年 齢: 32歳
性別: male
質問:
はじめまして日頃よりこのサイトを参照させていただいております。
私自身年齢に比し歯が結構悪く現在は左上8番、右下6番、左下5番が欠損です。今回お尋ねの件は
左下7番の貴重な歯についてです。
レントゲンでこの歯根が吸収されているため奥の根を部分抜歯しました。その後レントゲンを撮った
ところ、根充材のみが抜歯孔に残存してしまったとのことです。担当医の説明は、食い込んでいるし
無理にとると残している歯根も傷つける可能性もあるし、異物だから浮いてくることが多いとのこと
です。しかしこの根充材が影響してて抜歯前の拍動痛が収まらないようだと抜歯もあるとのことです。
できれば入れ歯は避けたいので歯根の半分は残したいです。根充材による炎症がなければ無理に取り
出せず放置しておいても人体に影響ないとのことですが不安が残ります。ゴム状の材質ということで
す。そこでお聞きしたいのは
@ 歯がない状態で根充材のみが残存しても、発ガンその他の病気の原因になるでしょうか?
放置していても問題ないでしょうか?
A 仮に取り出す場合はどういう処置になりますか?
B 抜歯して3日しかたってない現在ですが処置するなら早い方がよいでしょうか?
C 万一左下6、7番欠損の場合でインプラントを選択しない場合磁石の入れ歯なんてのは可能で
しょうか?
ゴム状の材質(ガッタパーチャーポイント)はかなり生体親和性が良いので、それ自体が炎症を
起こしたり発ガンがあるとは思えません。場合によってはそのまま骨内に取り込まれる可能性もあ
りますが、そこはやっぱり異物。通常は生体内から自然排出されることが多いように認識しており
ます。
取るとすれば、抜歯窩の再掻爬ということになります(そんなにタイソウナものでもありません)
。“歯根も傷つける可能性”は問題ないにしてもそこまでしなくってもという感じです。もし術後
の経過が悪いとするならば、それは残存したガッタパーチャーポイントのせいではなく、半分残し
た歯自体に原因が潜んでいるということになります。
改めて根管治療をしなおすか、抜歯するかは残存歯の状態によって判断すべき問題です。処置は
それ程急ぐ必要はありません。
6、7番欠損の場合については、“磁石の入れ歯”はあくまでも残存する歯牙を利用した補綴物
ですので、6、7番が欠損してしまえば選択肢から抹消されてしまいます。まさか、健全な4番・
5番を潰してまでは行わないでしょ。
返信:2002年7月3日 22:28
本日は大変お忙しい中診ていただきまして誠にありがとうございました。再三にわたるアドバイス
をいただき、大変感謝しております。
しばらくは術後の経過の様子見ということですが、先生のような良心的で的確な処置をしてくれる歯
科医が私の周辺でみつけることができるかということも危惧しております。そのこと自体も大変残念
な現状に思えてなりません。
しかし先生のおっしゃったように歯科治療を受けなくてもよいようなメンテナンスを心がけていこう
と真剣に考えることができたことも大きな収穫でした。今後ともご指導の程よろしくお願い申しあげ
ます。本当にありがとうございました。