清掃の度合いによって症状は改善するはずです。
根管治療の実態

日付、時間:2002年6月12日 21:34     氏名:   H.T  
所在都道府県: 北海道   職 業: 会社員   年 齢: 37歳      性別: male  

質問:
 はじめまして。少し長くなりますが、今までの経緯を述べた上でご質問させていただきます。
4年前に、左下6番と7番をクラウンにしましたが、今回6番が痛み、レントゲンを見ると根の先が 開いており、5番側の半分を残し、だめになっている7番側の半分を抜歯しました。その後6番と7 番をブリッジにしましたが、しばらくしてから7番が痛みだしました。痛みは数日で消えましたが、 その後7番の歯茎がぷっくりと腫れました。
 先生いわく「洗えばよかった。すまない」とのことで、とりあえずはブリッジの上から穴をあけ、 根の治療(1つの根のみ)を開始しましたが、なかなか腫れが退かず、かぶせものを全部削って残り の2つの根の治療を始め、ようやく腫れが退きました。しかしそれから7回ほど根の治療を続けまし たが、治療後詰めたゴムを押すと痛みがあり、ゴムを外すと臭いもしてました。  先生は「早く穴を埋めてしまいたいのだけど、まだ臭いもあるし、汚れもあるし、一週間に一回薬 を取り替えて様子を見て、落ち着いたら充填して、もし痛むようだった抜くしかない」とのことで、 根の治療に問題があるものと思い、転院を決意しました。

 次の医院に通い始める前に、不思議なことに痛みが治まりました。この医院では今までに4回通っ ていますが、毎回リーマでゴシゴシ、薬をいれて? ゴムでふたをするといった具合です。根の治 療中はまったく痛みはありません。麻酔もかけてません。治療は前の医院よりもずっと丁寧な感じ がします。ところが、3回目の治療後、鈍痛するようになり(特にゴムを押すと痛む)、4回目の 時に先生に聞くと「前回少し突付いたからそのせいかも」「削った粉は汚れていない」針を入れた レントゲンを見せてもらい「根の先に影があるので、その関係で痛むのだと思う」「前の先生も様 子見てたんだと思う」「痛みがなくなったら薬入れ(充填?)たいと思う」とのこと。 今現在はやはり押すと少し痛みます。

 そこでご質問なのですが、はたして、今の根の治療に問題はないでしょうか。根管内の汚れは完 全に除去されたのでしょうか。
除去されたとして、この程度の痛みは普通あるものなのでしょうか。
また、麻酔もかけず、痛みのない根の治療はありえるのでしょうか。
このまま信頼して根充してもらってもよいものでしょうか。
最初の治療から既に7ヶ月になります。こんなに通うことになるとは思っておらず、少し気が滅入っ てきてます。よろしくご回答の程お願い申し上げます。

感想:
いつも素晴らしい情報を提供してくださり、大変うれしく思います。

回答
 質問の中に、根管治療の実態が浮き彫りになっています。
“まだ臭いもあるし、汚れもあるし”という根管内の汚物に対して、むやみに“薬を取り替えて様子 を見る”というどう考えても非効率・改善のない治療方法の実態があります。もっと効率よく汚れを 除去して再び汚物が貯留しないように完全閉鎖を行うべきだと思いませんか?

 転院後の治療にもヒントがあります。リーマを使って効率よく汚れを除去すれば所定の効果が得ら れたように思います。しかし、麻酔を使わなくても済む範囲の清掃を行って、それ以上はやはり非効率 な薬に頼るありさまです。麻酔を使わなくても完全に汚れが取りきれることもありますので、麻酔の 有無自体は大きな問題ではありませんが、どうしても薬(消毒薬)を使わないと気がすまない歯科医 の性は全国共通です。
 更に転院しても今以上の歯医者を見つけるのも至難ですので、「麻酔をして、もっと奥まで綺麗に 掃除してください」と要望されてはいかがでしょうか。清掃の度合いによって症状は改善するはず です。少なくとも前医よりは根管治療に熱心だと思いますし、そこまで効果を挙げるだけの技術は お持ちのようですので、その要望に応えてくれるようだと十分期待が持てるように思います。痛みを 伴う麻酔の使用に対する遠慮があったかも知れません。

 根管内の清掃さえ十分であれば貼薬は無用であることをいくら訴えても、大学教育で受けた知識 から抜け出すことが難しい(不可能??)であることを痛感しています。

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