日付、時間:2002年7月2日 11:26
氏名: 鈴木
所在都道府県: 山形
職 業: 会社員
年 齢: 40歳
性別: male
質問:
はじめまして。根管治療などについてお伺いいたします。
2年ほど前に、右下7番を抜髄しました。クラウンをかぶせる段階で痛み出してきてましたが、
歯茎にも炎症があったためにそちらのせいだろうということで、様子を見ることになりましたが、
ずっと浮いた感じと鈍い痛みがありました。
ところが、昨年末に排膿があり根管治療となりましたが、5ヶ月治療しましたが、一向によく
なりませんでした。仕方なしに、医院を変えて1ヶ月経ちますが、やはりよくなりません。どち
らも医院でも、貼薬だけの感じでした
最近、先生のHPにめぐり合い、事例を参考に機械的清掃を打診してみたんですが、気分を害
された様子でした・・・。根の部分は2本で、神経は3本でそのうち2箇所から排膿があるとい
うことでした。
再度、医院を変えることにして、新しい医院に電話したところ、運良く直接先生と話をするこ
とが出来ました。「実際に診てみないとなんとも言えないが、他でてこずっていたものを・・・
・。」と、本音で語ってくれました。処置のすべて、河田先生にお願いしたいところなんですが、
えらく遠方のためそうもいかないのが現状です。
そこでお伺いしたいのですが、根管治療を河田先生にお願いして、クラウンなどの被せは、こ
ちらでということが可能でしょうか。また、その歯の外周部にクラックがあり、少し出血がある
ようです。そのへんの処置も含めてご意見をお聞かせいただければ幸いです。よろしくお願いし
ます。
感想:
非常にわかりやすく説明されていて、とても参考になりますし、なるほどと思うことばかりです。
もっと早くに先生のHPにめぐり合うことが出来てたらと残念で仕方ありません。
(~ヘ~;)ウーン “歯茎にも炎症があったため”は年齢的にもあってしかるべきものですので、その
炎症がために失われる歯槽骨の破壊を積極的に抑制して、更に直接の痛みの原因を排除する手はず
を整えるべきですね。というより、抜髄の不備を歯槽膿漏のせいにして、歯槽膿漏を抑制するでも
なく様子を眺めていても何の解決にならないばかりかダブルパンチを積極的に受けるばかりですね。
「他でてこずっていたものを・・・・。」は私も必ず申し上げるセリフです。実際に治療して
手ごたえを感じるまでは「多分大丈夫でしょう」と言う言葉は出ません。それでも“多分”です。
多分…95%以上。治療後の経過を聞いて99%の確信を得てやっと勝利宣言が薄っすら見え隠れす
るのが実情です。
問題はホームページを通して理解していただいた通り、根管内の完璧な機械的清掃です。それが
できる医院があれば何もわざわざ遠方から来ていただく必要もありません。基本的には、1本の根管
治療は1日で完結しますので、あとの補綴処置は地元でして頂いて結構です。“クラック”も気に
なります。“歯茎にも炎症があったため”と同様根管治療の不良を転化させるための言い訳であった
ならば問題はありませんが、本当に“クラック”がための予後不良であればこちらでも対処できませ
ん。先々のこともありますので、できれば地元で信頼できる歯科医を探して治療するようにして下さ
い。いよいよの時はあらかじめ予約の上、十分な時間的余裕をもって来てください。最善を尽くしま
す。
“十分な機械的清掃”少なくとも言葉の上では、全ての歯科医が知っています。本当の重要性を
知らないと言うか、認識している範囲で十分な機械的清掃を行っている積りのようです。
“気分を害された様子”がついつい目に浮かんできます。
感想:
本当にお世話になりました。機会があれば先生の所へ行って、チェックしてもらいたいです。
回答:
当初問題だった右下7番につきましては、根管治療が思惑通り治療できて安堵しています。
大きな歯石が残っていましたか。それも問題の7番と6番のあいだに。一応歯石除去はした積りで
すが、手落ちだったようですね。
完全にとれていれば、気持ちよくスッキリするはずです。それがまだもやもやしているというこ
とは、まだ残っていると考えるべきでしょうね。原因が完全に除去できていれば、通常の切り傷同様、
1週間程度で回復するはずですので、経過観察期間は、最大でおおむね1か月程度です。
自分で歯石をとってみたら実際取れたこと、まだ残っていそうな気がすることをありのまま告げて、
麻酔をしてもっと深い位置もとって欲しいと素直に言われてみてはどうですか?
気分を害するようなものではありませんが、麻酔をして歯石除去を行えるのは保険規則では初診より
1か月経過しないといけないことになっていますので、そこのところだけ心にとめておけば話がスム
ーズに進むかもしれません。ったく、色々と患者さんのためにならない厳しい規則があるもんで!