抜歯を宣告されたら、歯牙保存に熱心な先生を探すべきでしょう。
さし歯の前に

日付、時間:2002年7月9日 21:22     氏名:  kabao   
所在都道府県: 広島   職 業: その他   年 齢: 29歳      性別: male  

質問:
 こんばんは。
上顎第一小臼歯が食事中に一部欠けてしまいました(10年ほど前に抜髄済み・二年ほど前に も根の治療あり)。硬いものをかんだ訳でもないのに突然欠けたので、もともとヒビでも入 っていたのだろうと思います。欠けた部分は、歯の隅っこの部分です。

 初め、先生は「歯の表側は残して、あとは被せましょう」と言ってくれたのですがいざ削 ってみると他にもヒビが入っていたそうで、結局差し歯にすることになりました。ヒビを削 ったあとは結局歯茎から五ミリちょっとの高さになりました。
 その後土台を立てるため、歯茎のところまで全部削りました。少し前までは表だけとは言 え一応歯の形をしていたものが今は殆ど無い状態になり、ショックです。

 それで、お尋ねしたいのは「もしその歯を差し歯にせずに、根元から5ミリの状態でもその まま詰めておいたほうが良かったのでは?」ということです。もともと下の歯はガタガタで、 噛み合わせも無いに等しいので。そうすれば、次に何かあっても根の治療も簡単にできるし、 差し歯の選択もできる。一旦差し歯にしてしまうと、次に何かあったら抜歯になりそうで怖 いのです。
それとも、この状態になったら、そんなことは気にしても無意味でしょうか。
もう、土台もできている状態ですし、歯科の先生もとても腕がよい(と思う)先生なので、 今回の差し歯の処置は納得しているんですけど、もしまた同じような事があったら、そうお 願いしてみる価値のあることなのかな?と思いまして・・。
なにせこの年で歯は殆どボロボロ、既に差し歯も何本もある状態なので少しでも歯を長持ち させたいと考えています(信頼している先生なのですが、ちょっと質問などはし辛い雰囲気 なのです。本当にお忙しいところ、申し訳ありません)。

感想:
この年で、こんなに酷く虫歯だらけの人間は自分だけだろうと思うくらいの歯です(恥かし いです)。でも、今まで数々の歯科に通い、色々な治療を受けながらもその内容などは殆ど 知らないままで、まかせっきりでした(このページを知らなかったら、すでに抜歯もしてし まっていたと思います)。
自分のような人間にとって、こんなありがたいホームページはありません。

回答
 一番大切なことは、根管治療の出来栄え…自信…如何です。そこまで破折して、金属ポストに よる修復しか選択のない状態で、再治療を前提とした中途半端な補綴処置は咬合関係や咬合負担 を無視した自殺行為的な選択です。
 絶対の自信はあり得ないものですが、金属ポストを装着する前にレントゲンでの確認は無論の こと、根管治療の状態をリーマ(根管治療用の器具)で探って確信を得ておく必要があります。 その結果、問題なしと思われる状況であれば、しっかりした補綴物を装着しておくべきです。 すでに金属の土台が装着された状態であれば手遅れです。今度何かあって抜歯を宣告されたら、 歯牙保存に熱心な先生を探すべきでしょう。

 歯の長持ちには、しっかりした根管治療と補綴物。それに何かあったときの素早い対応と二度と 同じ過ちを繰り返さないためのメインテナンスが不可欠です。

差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯 差し歯