完璧な根管内の清掃を行うためには、通常は麻酔が不可欠だと思います
根管治療と麻酔

日付、時間:2002年7月16日 16:03     氏名:  木村   
所在都道府県: 千葉   職 業: 主婦   年 齢: 39歳      性別: female  

質問:
 先生のご回答を大変興味深く、拝見しています。根管治療について質問させてください。
根の治療というのは、麻酔をするものなのでしょうか?
先生のおっしゃる徹底した根管の清掃のために必要なことでもあると、どこかの質問の回答に書か れていたように思いますが(勘違いでしたらすみません)。

 現在かかっている先生は、麻酔はせずにリーマでぐりぐりとし、「痛くなったら言って下さい」 とおっしゃり、痛いと言ったところでやめるといった風です。そこを根の最先端と測定しているよ うでもあります。
 上の犬歯を先日治療し、その先生は清掃はなされているし、実に慎重に完全(100パーセント言 うのは非常に難しいことは存じてます)に(私もレントゲンを一緒に見ましたが・・そう思いまし た)根充されているとし、土台までいれましたが、仮歯で噛んでみると痛みを感じます。 根管の清掃が完全でなかったのでは、思ってしまうのですが・・・・

 麻酔を使い痛いところまで、清掃するということが、徹底した根管治療であるとすれば、今後麻 酔を使って治療して下さるようお願いした方がいいのでしょうか?
根管治療は先生の技量によってその成果に大差があることは勉強させて頂きました。麻酔するしな い以前の問題なのでしょうか?

感想:
 担当医に何でも質問できる環境にある方って、日本中にどれほどいらっしゃるのでしょうか?
先生と信頼関係が築きつつあれがあるほど、忙しくされて先生の時間をあまり使ってもと思い遠 慮がでます。簡単に転院と言っても、今以上の先生にめぐりあえる可能性を考えてしまい悶々と するばかりです。

回答
 答えが曖昧になりそうです。真意を汲み取ってください。

 “痛いと言ったところでやめるといった風です”という診療は私も行います。最初から麻酔をして (気持ちの上では)無痛治療を前提とした治療が基本ですが、微妙な根尖部の状態を知る上でも痛み の存在は重要な判断基準になります。
 麻酔をしないで根管治療の状態や根尖部の状態を探った上で、最終的に心置きなく完璧な清掃を 行うために麻酔を行うこともありますし(ほとんどの場合)、麻酔なしでも出来ると判断した時に は(麻酔も結構痛いですから…)麻酔なしで根管治療を行う時もあります。

 完璧な根管内の清掃を行うためには、通常は麻酔が不可欠だと思います。しかし、麻酔の有無以上 に大切なことは、結果です。お伺いした状況は、術後それ程日数が経過していないようにおもいます。 術後1週間か最大1か月の経過をみて、痛みがあるようですと根管治療に何らかの問題があると判断 されます。
 問題は、もう少し経過をみて再治療が必要と思われた時ですねぇ。“完璧な汚れの除去”を念頭に おいていない歯科医が麻酔を使ったからといって結果は同じようなものかも知れません。必要と思え ばイヤと言われても麻酔を使うはずです。経過が思わしくなければ、改めて根管治療を要望されては どうでしょうか。その時点で、再治療を渋るようですと転院。再治療をされるとなれば、その経過を みてから麻酔の使用を要望されてはいかがでしょうか。それでもかたくなに麻酔を使用しないようだ と転院を考える必要がありそうだと思います。

 忙しさにおいては、今日の河田歯科医院は天下一品でした。ゆっくり説明したいけど、待合室を みたら気持ちがあせります。「また今度ねー」とインフォームド・コンセントの出来は20点くらい。 反省はしているけれど、仕方ない… (~ヘ~;)ウーン
 根管治療の上手な先生って探せば結構いるはずですよ。

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