日付、時間:2002年8月20日 19:41
氏名: MY
所在都道府県: 山口
職 業: 主婦
年 齢: 33歳
性別: female
質問:
こんばんは、以前(12月11日)に「歯がなくなる?」と質問して
から、よくHPを拝見しています。
あれから通院が始まり、かれこれ7ヶ月ほど経ちました。主訴は「左上4番の金属後の不快感
を診てもらい、毎月スケーリングをして欲しい」ということでしたが、結局レントゲン、デンタル
写真でいろいろと治療が必要とのことで治療が始まりました。いままでの治療内容は(治療順に)
小さい虫歯にレジン充填、右上6番(抜髄、土台まで)、ブロックにわけて全体のスケーリング(
機械ではなく手で)、左上5番根の治療(根充まで、土台はまだです)。
で、クラウンはなぜまだかというと先生曰く「全部の冠、ブリッジ、詰め物(金属の)をはずし
仮歯にかえて奥歯から噛み合わせを調整したほうが良い」とのことで、まだ被せていないのだと思
います。そうなると奥歯のほうはほとんど歯茎の治療が必要といわれどんなものなのか不安で返事
を待ってもらってます。先生には1)歯茎の手術をするか。2)右下7番の治療を
するか。3)奥歯から全体の噛み合わせを調整して被せ物をするか。4)被せ物の
種類についてと以上を決めるように言われました。
2)については現状右下7番は銀の詰め物ですが側面にカリエスのため治療して被せると言われ
「また抜髄?」と思うと怖くなり、「痛みはないのでいよいよ痛くなってからの治療に」と申し出
たところ、すごく怖い顔になり「これを治療しないならほかもしなくていい」みたいな返事でした。
そこで質問は*1)の手術とはどんなもので、やはり必要なのか。
*噛み合わせのために全部の金属をやりかえるのはやはり必要なのか(カリエスの有無は別)。
*右下7番は今すぐ治療のほうが延命効果があるのか。
*全体のスケーリング終了後の方がポケットの測定値が悪くなったのはどんな原因か(手動で、麻
酔なしでした)。前は、「2か3」で後は「3か4」でした。この結果のためか冠をはずし歯茎と
冠があってないのをなおすということみたいなのです。
返事は次回(22日)の治療時にしないといけないのでよろしくお願いします。
これらの治療が始まるとあと1年半ぐらいといわれましたが、こんなもんなんでしょうか。
今の先生は几帳面で丁寧な先生だと思うのですが、いろいろ質問や考えをいうともろに表情が変わ
ります。歯茎の手術などの質問でも「これを理解するには専門の学校で勉強してもらわないと」など
といわれ、それ以上言うとどんどん不機嫌になるのでそれも悩みの種です。長々とすみません、よろ
しくお願いします。
話が随分変な方向に進んでいますね。咬合治療に大変興味を持たれている先生に診てもらっている
ような感じですね。咬合治療と袂を分かって10数年になる私が、あまり非難めいたことを言うのも何
ですが、かなり本筋とは離れてきたような印象を受けます。
「他にも悪いところがあるから治療」は結構なことだと思います。主訴の歯ばかり気をとられてあと
あと同じ過ちを繰り返さないようにこま細かな異常を事前に対処した上でメインテナンスに入って、
二度と同じ過ちを繰り返さない姿勢は大切です。
でも、問題は左上の4番(5番ですか?どちらでもいいけど…)でしょ。咬合治療も手術も必要な
いように思いますよ。使う金属は保険のもので十分。機嫌悪くなりそうですが…。ちゃんとした根管
治療をして毎月の歯石除去。それだけで十分な気がします。そんな余計なことしてたら、本当に歯が
なくなってしまいますよ。
左下7番は、おそらく虫歯があるということだと思いますので、早いに越したことはないでしょう。
その際のかみ合わせの治療については“?”(不要) 仮にかみ合わせの治療をすれば1年とかそれ
以上は常識の範囲です。場合によっては一生かも?
もとはこの4番なのですが。実は、これも私が決断できないのでほかの治療になってしまったん
です。と、いうのは「この歯(4番)は虫歯が深くて金属が歯茎より下になっているので、骨を削
らないといけない」と言われたんです。そうすると歯茎が今より3mm程下がります。ということで
河田先生のHPでいろいろ見たのですが「歯肉切除」は見つけたのですが「骨を削る」っていうのが
見つけられず・・怖くて別の部分から始めてもらったのです。
これも削るのはよくある治療なんですか?
結局、河田先生のご意見を参考にすると、奥歯(右下7番)の治療と被せたところの二次カリエス
になっているものの治療(1,2箇所)と現状、冠を被せてないのを装着してもらうということでよ
いのでしょうか。ちょっと先生に言うのがどきどきです。(^^;)
それとスケーリング後の測定値がよくないって言うのはありえるんですか?
先生は「喫煙や体調不良」が原因かなって感じでした。私は、麻酔なしだったし、まだ歯石が残っ
てるのかと思ったのですが・・。
この結果からだったと思うのですが「冠と歯茎のラインがあっていなくて歯茎がじくじくするんで
す」と言っていました。だから冠をはずして、歯茎の手術をして・・・のような。私が、こちらの
HPで勉強したのでは「まず歯石を取って取りまくって、健康な歯茎にしてから手術なりなんなりす
る」のかと思うんですが違うんですか?
河田先生の医院では、いろいろな質問がとびかっているそうですが、私のような場合(今後のこと
もあるので)、なんていうかどんな風に言えば(質問とかも)、先生の気を悪くしないんでしょう
か?
ちょっと外れた質問ですが。
先日、PCが壊れて修理中にどうしても河田先生のご意見が聞きたくて、じりじりとしていました
(笑)。このHPは、ほんとうに心強いです。
回答:
ホームページを熟読されているみたいですので、私から見れば正しく理解して頂いているように
思います。厳密な治療が望ましいことは当然ですが、所詮人間のヤルことですからアバウトです。
アバウトでも確実な成果を出せる方法を追求しています。厳密を理想に掲げて成果を出せないより
実益を優先しているのかもしれません。
喫煙や体調不良は枝葉。冠と歯茎のラインは多少気にしてはいますが、何でそれが手術に発展す
るのって感じです。その前にもっと大きな落ち度があるでしょ…もちろん歯石の取り残しです。ど
んなに丁寧にやっても絶対歯石の取り残しがある。せめてそれだけでも徹底すれば、余計なことを
しなくても済むケースが多いと思っています。
そのアバウトさからすれば、測定値が良いに越したことはないけれどそれほどきにすることはな
い。それでも歯石除去を継続すれば十分守れるという面があります。測定値にはこだわらないけれ
ども臨床症状の安定は重視します。症状があれば、まず歯石の存在を疑います。咬合をどのように
する積りかわかりませんが、仮歯のままとか、治療途中のまま長引かすことの方が咬合の狂いを招
くことを危惧します。
最後に骨切除ですが、20数年前の教科書には「歯肉縁下の虫歯」は抜歯の適応症と書かれています。
抜歯するよりは歯肉を切ってでも使えるようにした方が圧倒的に有利だと判断します。必要とあらば、
骨を削ることも躊躇しません。それに代わる有効な手段がこの世に存在しないことを承知しているか
らです。そんな治療をしなくって済むのであれば、とっくに他の方法を選びます。今おかれた状況に
他の選択肢がなければ、迷わず選ばざるを得ないことは多いはずです。
そのまま放置しておいても状況はますます厳しくなるばかりではないでしょうか。それにしても、
4番の根管治療は大丈夫ですか?