日付、時間:2002年8月21日 14:06
氏名: 田邉
所在都道府県: アメリカ
職 業: 主婦
年 齢: 30歳
性別: female
質問:
私は数ヶ月前(4ヶ月程)、に7の神経を抜き、歯茎を下げる手術まで
したのに、結果抜歯となり、ブリッジを入れる事になりました。。
昨日、3ヵ月半にわたる仮ブリッジ生活からやっと開放され、本物のポーセリンのブリッジを
入れてもらえ、喜び勇んで家に帰ったのですが、数時間後に夕飯を食べて気付いたのです。8番が
低すぎて上の歯とまったく当たらないので、物を噛み潰す事が出来ないと言う事を。。。それで愕
然としていたら今度は6番の頬側の歯の端(本来なら歯茎の下に隠れるところ)がまったく隠れて
なく、それどころか、歯茎の上に歯が被っている事も知ってしまったのです。
そいえば、歯医者から帰るとき先生が6番は歯ブラシを斜めにして歯茎をめくるように歯磨きし
なさいと言われたのですが、6番は此れでいいのでしょうか?何か虫歯菌が入り込みやすそうなの
ですが。。。
そして8番は、噛みあわせが高いならまだしも、低すぎるので作り直すしか方法はないですよね?
だとしたら昨日パーマネントのセメントで装着してもらったばかりですが、ブリッジの中を傷つけず
グラ付かせずはずす事は可能なのでしょうか?
そして、こういうやり直しを歯医者さんが面倒だと思われるでしょうか?だとしたら、私はどうす
ればよいのでしょうか。抜髄もブリッジも合わせると、30万以上支払っていますので(日本円で
考えれば)、納得いかないままで終わりとなるのが、怖くもあります。よきアドバイスをお願いい
たします。
感想:
河田先生いつも、沢山皆さんから寄せられる質問に丁寧に答えてくださって有難うございます。
世界中に住む沢山の人達が 私のように感謝している事は間違いなしです!これからも益々のご
活躍を!!!
G7E|ブリッジですか?抜いたのは7番で
親知らずが残っているということですね。この際部位は余り関係ないのでその通り受け取ってお
きます。
いずれにしてもブリッジの不適合ですね。ブリッジの中を全然傷つけずというのは無理ですが、
使用上全く問題なくはずすことは可能です。患者さんの一方的な勘違いかどうかが問題です。客
観的にみて、高さが合わない + マージン不適合があれば完全にクレーム対象になります。
ブリッジの再製ですから、面倒なのは誰でも同じでしょう。患者さんだって余計な手間ですから
双方にとって面倒なはなしです。問題は面倒さよりも、再製の必然性があるかどうかが最大の焦点
です。その時の対応は、おそらく世界共通で、担当する医師の人間性によるでしょうね。(~ヘ~;)ウーン
最初から話がこじれて上手くかみ合っていなかっただけに、最後の補綴だけは決めて欲しかっ
たと思います。マージンは針のようなもので触って、大きな段差があるかどうかを確認してくだ
さい。わずかな段差は許容範囲ですのでクレームにはなりません。8番のかみ合わせは、薄めの
ビニール(マーケットの買い物袋)みたいなものを5mmていどの短冊に切って噛み切って引っ張っ
てみて下さい。抵抗なく抜けてくるようだとクレームの対象になります。
回答:
歯周病の方では、歯肉縁上形成といって、マージンラインをあえて1mm程度上に設定することが
あります。手作りですので多少の段差はいたしかたないとして、段差の深さと形によっては汚れの
貯留を招きますので虫歯の発生につながります。そのマージンラインが歯肉縁下にあれば歯肉炎の
原因にもなりますが、縁上にあれば歯肉炎の原因にはなりません。
いずれにしても、段差は問題になりますが、段差がなければ十分虫歯は防げるという見解もあって、
設定位置はクレームの対象にはなりにくいように思います。
返信:2002年8月22日 1:52
早速のお返事どうも有り難うございました。
今、此れを見てから歯科医に電話しましたら今日診てもらえるとの事ですので、とりあえずは
行って直接話して見ますね。
先生、そちらはもう夜中でしたでしょうに返信して下さった事感謝します。それでは、おやすみ
なさい。また報告いたします。
回答:
天然歯牙部分が露出しているから虫歯になりやすいと考えるのは間違いです。インレーのような詰
め物は大半が露出していますし、天然歯牙に至っては全てがむき出しです。確かに金属と天然歯牙と
の境(マージンライン)はどうしても段差ができますので、汚れが貯留しやすく虫歯に罹患しやすい
ことは事実ですが、何処の位置に設定しても結果は似たようなものです。考え様によっては、清掃し
易い位置であった方が虫歯にもなり難いといえます。
天然歯牙のままであった方がベターですが、補綴物を装着せざるを得なくなった時点で或る程度の
リスクはやむを得ないものと納得していただかないとおそらく医療は成り立ちません。その意味では、
或る程度の不自由を覚悟しても抜歯は極力避けるべきだったと思いますし、抜歯にもなるような状態
になるまで至ってしまったことが最大の反省点だと思います。
前回の再製時に6番のマージンについては、不満点をちゃんと指摘されていたでしょうか。それで
も改善されていないのであれば、再度要望されることも考えられますがそうでなければ心情的には少
し無理があると思います。あくまでも程度問題ですので、第三者的にみて確実な落ち度がなければ
ちょっと過剰な要望のように思います。
外人の治療を行う場合、言葉の問題があってどうしても細かい説明ができません。説明するよりは
要望とおりしておいた方が楽なので、少々の無理はついつい飲み込んでしまいますが、印象は良くない
と思いますよ。
それと河田先生が前回の再製時に6番の不都合を指摘してみましたか?と書かれておられますので、
余りもう関係ないかもしれませんがお答えしますと、ハイそれについては話していました。それで先
生も、技工士に伝えておくからと言ってくれていたんです。でも、今回の出来上がりを先生自身が見
て、6番に気付き 私に君のそこの周りの歯茎は7番の歯を抜く前にやった 歯茎を下に下げる手術
で影響を受けていて少し影響を受けているから、ちょっぴり切られているのでピッタリかぶさる事は
難しいんだよ。とおっしゃられたので、アレッと不信感を覚えたのです。何故なら、作り直す前に話
した時は”此れも直させるね”とおっしゃられたんですもの。最初から最後まで言われる事が同じで
あるならば理解にも苦しまないのですが、この6番の件はどう思われますでしょうか?
お手数だと思うのですが宜しかったらご意見伺わせてもらえませんでしょうか。よろしくお願いい
たします。
追加:
六時間ほど前に、メールを送りました田辺といいますが、今ひとつ素朴な質問が沸いてきましたの
で相談させてもらえませんか。それはですね、先程先生が天然歯牙部分が露出しているからといって、
虫歯になり易いとはいえないとオッシャッテイタノデふと思ったんですけど、では何故治療した歯は
そのまま剥き出しにしておいてはいけないのですか?
冠とか被せない方が掃除し易いし。。。???何しろ歯科医学について知識が無いので??ばかりが
頭の中を渦巻きます。(^へ^;)忙しいのに、申し訳ないのですが、ご指導よろしくお願いします。
回答:
歯冠が完全崩壊していれば必然的にフルカバーです。基本はあくまでも天然歯牙の削除量を極力少
なくて最大限利用します。しかし、残存歯質の位置や厚みによっては、下手に残すと破折しますので、
削り取ったり一部カバーするように設計します。カンが頼りの手作業ですので、或る程度の誤差や結
果のバラツキは仕方のないことでしょう。
今回の件については、気持ちは全部カバーのようだったみたいですね。技巧的な製作過程より、歯
を削った時の形態に少し問題があったように思います。