日付、時間:2002年9月4日 21:43
氏名: A.H
所在都道府県: 東京
職 業: その他
年 齢: 38歳
性別: male
質問:
上7番です。一年半前抜髄なしでインレーをして、一年前自発痛が出てきて半年前微少な根尖
病巣がでました。今根尖病巣は大きくなり6の片方の根に達しています。感染根管治療を始めま
したが、うまくいかない場合は抜歯のようです。一根が半分のところですさまじく曲がり、他の
根も細く、前後二本の根がくっついています。
骨の中にある水平型埋没智歯が後ろから押しており、その智歯とそれを保護している骨の間か
ら7の生え際にろう孔の道があります。その8の根も曲がっていて根が小さいです。うまくいかな
い場合先生の書かれます掻爬やヘミセクションは対象外でしょうか、それをやると余計8を牽引し
て立てる事が困難になりますか。すぐ抜かなきゃならないものでしょうか。
感想:
大変詳しいホームページですし、よく読んでいます。こんなに詳しく説明しておられるのは素晴
らしいと思います。
水平に埋伏した親知らずは、今回の件とは関係なく抜くべき歯だと思います。しかし、本当の
問題はあくまでも7番の根管治療の動向ですね。
有髄のままインレーにして、結果として歯髄壊死から根尖病巣に発展したことはやむを得ない
ことです。また、根っこが弯曲して根管治療が不可能だったとすればそれもどうしようもないこと
です。年齢的にも神経が細くなっているので根管治療が困難であることは或る程度予測できます。
極端に弯曲した1根はともかく、技術と熱意があればかなりの確率で治癒に導くことも可能です
が、単なる防御線なのかどうかが分かりません。手前の6番に近い近心頬側根は、弯曲により治療
の困難が予測されますので最終的にヘミセクションも選択肢にはいります。それ以外の根について
はしっかりした根管治療を行って欲しいものですね。
仮に完璧な治療が無理だったとしても、可能な限り確実な治療ができれば、不完全ながらも10
年やそこら使える状態になるのではないでしょうか。抜歯はあくまでも最善を尽くしたあとの最終
的な選択です。