日付、時間:2002年10月23日 14:37
氏名: なみ
所在都道府県: 東京
職 業: 会社員
年 齢: 24歳
性別: female
質問:
こんにちわ。お忙しいと思いますが、聞いてください。
2年前から左下7番の根の治療をしています。当時T大学病院の保存科に通い週一回のペースで
薬の交換などの治療をしていました。しかし痛み、違和感が取れず1年が経過してしまいました。
私の歯根の形はとても複雑な形をしているらしく上からの治療では困難だと言う事で歯根端切除
術、逆根充という処置受けました。しかし痛み、違和感の改善は見られませんでした。先生から
は一生痛みと違和感は消える事がないだろう、歯科医療の限界だと言われ、私なりに考えた結果
思いきって転院しました。
転院先での診断結果では根の先に病巣が残っているとの事でした。なので再度今年10月再植
術を受けましたが違和感は今だ消えておらず逆にかなり強い違和感が残っています。ちなみに術
後2週間経過していますがこのまま痛み、違和感は残ってしまうのでしょうか?
また考えられる痛み、違和感の原因は何なのでしょうか?
教えてください。宜しくお願いします
再植の際、一旦抜いた歯の根尖部の閉鎖を的確に処理したでしょうか。根尖部病巣の掻爬に
始終して、根尖部の処理を怠ったのではないかと心配します。
元々根尖部炎症の原因は根管治療の不備です。それを完璧に清掃して、二度と汚れが貯留し
ないように根尖部を完全閉鎖すれば炎症が治まります。まともな根管治療ができないまま、闇雲
に貼薬を繰り返して来たことも問題ですが、場所的に根尖部からの完全閉鎖が絶対不可能と思われ
る下顎7番に歯根端切除術を選択したことに大きな疑問を感じます。
もっともこれは私の信ずる真理であって、学問の権威ともいうべき大学病院を始めとして、おそ
らく全国の歯科医が信ずる治療方法の結果だと思います。抽象的で分かり難い説明ですが、炎症の
原因が何であれ、炎症の結果生じた根尖病巣さえ除去してやれば治るはずという理論が歯科界を
制覇しています。この誤った考え方に気がつかない限り、歯科治療の未来はないと私は思っています。
現実の問題として、術後2週間を経過して痛みがあるということは炎症が存在することを意味しま
すし、炎症が存在する限り炎症を起こすべき原因が排除されていないものと推測されます。あくまで
もこの場合の原因は、根管内に貯留しているであろう汚物ですのでこれを排除することが唯一の解決
策です。その場合最も確実な排除方法は汚染された根管を含む歯をまるごと抜歯するということに
なりますが、再植をもう一度試みて汚染された根管を完全密封すれば回復の可能性も残されていると
思います。
もう1点質問させてください。
根の治療を始めて以来、何もしなくても舌や口の中がヒリヒリしたりただれたりしているように感じ
るのですが何か根の治療と関係があるのでしょうか?
質問続きでご迷惑をお掛けするとは思いますが宜しくお願いします。
回答:
私なら移植の前に、もう一度再植を考えますね。そして当然のように、根管治療や根尖部の閉鎖を
やり直します。そののちに移植も選択肢になりますが、移植できるように抜けるかどうかも多少問題
がありますが、それよりも、その抜いた親知らずをキッチリ根管治療・および根管充填できるかで、
もう一度同じリスクを背負います。
懸念するのは、その親知らずの根管治療をどう考えているか。7番の根管治療ができないのに、8番
の根管治療がちゃんとできるかどうかが心配です。ちなみに、15・16歳の根未完成の親知らずであれば
根管治療なしでそのまま移植可能な場合もありますが、すでに歯根が完成しているであろう24歳の親知
らずは根管治療が絶対必要です。
“ヒリヒリ”は長引く治療で色々な薬剤を使っているはずですので、そのどれか、もしくは複合的に
関与していることが想像されます。