“自律神経失調症”は、闇に葬るための病名って感じです
自律神経失調症

日付、時間:2002年11月12日 16:22     氏名:   Y.K    
所在都道府県: 東京   職 業: その他   年 齢: 32歳      性別: female  

質問:
 神経治療のことで何度も質問させて頂いているものです。終わることが できず毎回質問申し訳ありません。またいくつか解らないことがあるので宜しくお願い致します。
 あれから2件ほど歯科医院へ行ってみました。1件目、レントゲンをとって「このレントゲンの 状態から再度治療する必要は無いと思うのですが・・・土台をはずすリスクを考えても今の痛みの 状態をより悪化させる可能性も無いとはいえないので激痛があったりレントゲンで異常がわかった 時点で治療したほうが良いのではないかと言うことでした。2件目も同じで「レントゲンからこ れから悪くなる要素が何も無いように思えるのだが・・・」と言われ痛みを詳しく説明して突っ張 る感じの痛みがあるといったら赤いカーボン紙?でカチカチとして下さいと言われ前歯の裏を見せ てもらうと両サイドの歯に細い線で赤い色が付いていて前歯2本の真ん中は太く赤い色が沢山付い ていました。お話によると冠が高すぎて下の歯とあたりが強く何度もやり直しているから根っこの 状態が悪く余計刺激されていつまでたっても良くならないのではないか、補償問題があるから作っ てもらった医院に行って直してもらったほうが良いといわれました。

 早速作ってもらった医院に行って同じように赤い紙でカチカチしましたがこれくらい付くのは当 たり前みたいなことを言われました。私は裏側は見せて頂いていませんが結局また仮止めをして帰 りました。その日以来、歯茎と歯の間(取れはしませんが)がスパスパするような感覚があり両サ イドの歯が余計突っ張る感じがあり4本連結の2箇所がしっかり歯茎にささっていない為、唾液な どその部分から出てきたりします。私の歯はもともととても小さくなおかつ前歯4本ともすべて隙 間が開いていました。4本連結で取り付けてから締め付けられているような痛み、つる様な痛みが ずーっと続いています。鼻の中の痛みもまだありますが左側の鼻の穴の中が赤くにきびみたいなも のができていてとても痛いです。これは何か歯と関係はありますか?
 それから前歯2本の裏の真ん中に赤くポコっとしている所がありますよね。ポコっとしているの はあたりまえですがこんなに赤くはなっていませんでした。それは仮歯から新しい差し歯に変えた 時からそうなり直るかと思っていましたがいつまでたっても直りません。河田先生のおっしゃると おり疑うべきは不備なのですがどこの医院に行ってもなかなか前に進むことができず自分でも踏み 切れないのが悪いのですが・・・しかしその間この差し歯の状態でいるのはつらいです。食事もし ずらく、口を動かしている時に結構痛みがあるし、取れないのですがいつも取れそうな感じがして、 しっくりしません。自分の歯ではないので100パーセントぴったりなどは思っていませんが・・ ・

 2件目の医院でついでに奥の虫歯を治療して銀歯を入れて頂きましたがその時高さは大丈夫です かと聞かれ少し高いような気がしていましたが2,3日もしたら違和感がなくなりました。 人間はいつしかなれてそれが当たり前に感じることはありますが、前歯に関してはいつまでたって も慣れません。そこでいくつか質問させて頂きます。
赤い紙でカチカチした時、どれ位色が付くのが普通なのですか?
差し歯を作り直してほしいとお願いすることは可能ですか?
かぶせる歯があっていない場合、このような痛みが出ることはありますか?
前文で書きました鼻の中のできものと前歯の裏のポコっとしたところが赤くなっている(明らかに 周りの色と比べてもかなり赤いです。)ことは何か関係ありますか?
さし歯をもう少しあったものにできるのでしょうか?
 ちなみにこの間、内科に行ってきました。虫歯などひどい炎症がある場合でもCRP値が上がるとの ことで血液検査まで受けました。結果は0でした。そこで自律神経のお話が出たのですが、河田先生 は自律神経と歯との因果関係はどのように思われますか?
わかりずらく長い文章になってしまい申し訳ありませんが、どうぞ宜しくお願い致します。

回答
 “土台をはずすリスクを考えても今の痛みの状態をより悪化させる可能性も無いとはいえないので 激痛があったりレントゲンで異常がわかった時点で治療したほうが良いのではないか”というのは 一理ありますし、私も同様に経過観察している症例も少しあります。
 従って、その説明で納得してしばらく様子をみるか、どうしても気になる痛みだから多少のリスク を冒してでも根管治療に踏み切るかどうかの選択です。症状とあなたの気持ちからすれば、後者を選 ぶべき条件が揃っているように思います。その場合、当然根管治療の技術に優れ、熱心に治療してく れる先生を探しておくべきですね。もっともこれが不可能に近いくらい難しい作業であることはいう までもありません。

 それ以外の仮歯の不適合・かみ合わせの強さ・自律神経失調症などは全て枝葉のようなものです。 そんな時も稀にあるけど普通は考えられないものばかりです。“2,3日もしたら違和感がなくな りました”と言われるように、本当に問題がなければ痛みや違和感は治まるものです。
咬合チェックは他の歯と同様に当たっていれば大丈夫というアバウトなものですが、その程度でも 十分です。それで痛みが解消しなければ即刻他の原因を疑うべきですね。根管治療という大御所が あるのに、無理して他の原因を探し求めているだけのように思います。

 自律神経失調症という病名は大嫌いです。本来痛みを訴える限り何か原因があって、それを除去す るのが医療ですが、その原因が分からない場合に付けられる病名です。医科からみれば、領域外に 原因の存在する痛み…この場合歯原因があるかも知れない“歯性の自律神経失調症”ということに なるでしょう。歯の専門家が「歯に異常なし」という診断を下せば振り出しに戻って自律神経失調症 になるだけの話です。
“自律神経失調症”は、闇に葬るための病名って感じです。


返信:2002年11月12日 16:22
 毎回早速のお返事有り難うございました。昨日また新しい歯科医院へ行ってきました。
そこの先生のご意見は、「前歯の両サイドの歯の根は人によって枝分かれしている可能性の高い歯 なんです。同じように痛みを訴える患者さんがいて大学病院を紹介して再治療したらレントゲンで は写らなかったが、やはり枝分かれしてもうひとつの神経が生きていて痛みが出ていたそうです。」 しかしそこの医院も紹介というかたちをとっていて先生は再治療してくれそうも無かったのでレン トゲンもとらずお話だけ聞いて帰りました。
 様子を見ると言うことに抵抗があるわけではないのですが、食事もしづらいし、一日の中でほと んどの時間激痛ではないものの痛み続けている状態なので治療して下さる先生が現れてくれること を願っているしだいです。やはり大学病院を紹介してもらうのが一番早いのですかね。

それから、仮止めでつかっているセメントは本付けのセメントより溶けやすくあまり長い間つけて いると溶け出して中の自分の歯が虫歯になりやすくなると言うお話も聞いたのですが本当ですか?
2件目の歯医者さんの先生が、さし歯を取ったり付けたりすることは自分の歯に負担がかかるから 根の状態を考えてあまりしないほうが良い。と言われたのですが、どちらの先生の意見が良いのか わかりません。
つけっぱなしにしていれば虫歯?
とったりつけたりは良くない?
いろいろな医院に行けば意見は頂けるのですが・・河田先生はかり止めで様子を見ている患者さん に対してどれくらいの期間さし歯をはずさずに様子を見ているのですか?
私も取れないのであればとらずにずーと様子を見ていたいのですが・・・

 それから昨日質問した鼻の中のできものや前歯の裏が赤いことはやはり何も関係ないのですか?
もう少しあった差し歯に直してくださいとお願いすることは可能なのですか?
痛みの理由を別で考えているわけではないのですが本当にこのさし歯はあっていないようなのです。 それから歯磨きの後にいつもリステリンやイソジンなどでうがいして終わらせているのですがそう いった薬剤を使用するとさし歯が取れやすくなったりしますか?
最後に医院巡りをしていることになるのですが、必ず、レントゲンを撮ることになりますよね。仕 方が無いのですが、レントゲンばかり撮っていて体に影響はありませんか?
 年内中に医院を探そうと考えていた私が甘かったですね。河田先生の言うとおり不可能に近い作 業でとても大変なことだと実感致しております。お忙しいなか申し訳ありませんがどうぞ宜しくお 願い致します。

回答:
 “鼻の中のできものや前歯の裏が赤いこと”が大いに根尖病巣を疑うに足りますので、多少の リスクは目をつぶって根管治療を早急にすべきという判断です。根管治療に限らず治療行為は全て リスクを伴うものです。根管治療を行うリスクも当然あるわけですが、それを避けていても余分な レントゲンを撮ったり、仮歯による弊害も生じてきます。それらを総合的に比較して為すべきこと を決断する必要があります。
 仮止めのリスクや咬合関係・仮歯の不適合など、各医院で説明された通りすべて想定されるリス クです。私の医院では基本的に仮歯の経過観察は行いません。あるのは、最終的な補綴物がガッチリ 装着されていて症状が比較的軽い時だけです。例外的に歯槽膿漏の末期治療の際、治療遂行上数か月 仮止めの場合もありますが、時々はずして清掃します。
 いずれにしてもそれらの問題は枝葉であって、何といっても本丸である根管治療を行って根本的な 解決を図ることが最優先されるべき問題ではないでしょうか。

 それと、問題の歯にばかり気をとられているようですが、同じ過ちを繰り返さないように全体の 歯に十分なメインテナンスを怠らないようにして下さい。現状の歯科医療レベルでは、根管治療の 度にこのような不幸が生じることは、このホームページに寄せられる質問を通して十分推測できる と思います。医療レベルの向上が望まれる一方、患者さんサイドからすれば自己防衛的手段として 神経を取るような事態に極力ならないための努力が如何に必要かを認識して下さい。


返信:2002年11月14日 16:39
 早速のご回答有り難うございました。またまた先生のご意見を読んでとても怖くなりました。
わかっていることではありますが、なかなか再治療してくださる医院が見つからない現状で「早急 に歯根治療をするべき」とご意見頂くととてもあせってしまいます。レントゲンで異常が無くても 再治療しようと言ってくださる先生がどこかにきっといらっしゃるとは思うのですが・・・
 他の歯に関しては虫歯(1本治療)も歯石もクリーニングも済ませてあり歯磨き指導も受けまし て自分なりに一生懸命やっております。もちろん定期的に検査を受けるつもりでいます。このよう なことはもう絶対繰り返さないよう心して日々の生活を送っていきます。1日でもいいから歯の痛 みから解放されて食べ物をおもいっきり噛んだり心から笑ってみたいです。そんな晴れた日がいつ か来ることを信じてまたひたすら良い歯科医院を探しつづけてみます。

 最後に、痛みの和らぐことを発見したのですが・・痛みがある時4本連結の歯を指で下から上に ぐっと押しておさえていると痛みがなくなります。毎回痛くなるとしばらくおもいっきり指でおさ えていると楽になって痛みがなくなります。こういうことをしていると余計に負担がかかって歯に は良くないのでしょうか?
くだらないことかもしれませんが私にとっては再治療にたどり着くまで痛みとともに生活しなけれ ばならないので、負担がかかるようならやめなければいけない行動だと思い、先生のご意見を聞か せて頂けないでしょうか?
お時間の許す時で結構ですのでどうぞ宜しくお願い致します。本当にいつもいつも有り難うござい ました。

回答:
 通常60Kgとも言われる咬合圧を支えている歯ですので、指圧効果とも言える“抑えると痛みが軽 減する”というスポットを刺激しても短期的にみれば何ら差障りはないでしょう。どうぞお好きな ようにって感じです。
 面倒だけだから申し上げますが、色々探し回るよりは姫路まで思い切って来たらどうですか? あまり豪語したくはないですけれど、確率90%で即日解決する可能性があります。


返信:2002年11月18日 15:09
 お忙しい中ご回答有り難うございました。
先生のお人柄が良い事に甘えてしまって治療して頂いたわけでもないのにいろいろと質問ばかり申 し訳ありませんでした。心から感謝しております。本当に有り難うございました。治療でお世話に なることがありましたらその時はどうぞ宜しくお願い致します。

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