日付、時間:2002年11月19日 14:27
氏名: TOMOKO
所在都道府県: 兵庫
職 業: 主婦
年 齢: 37歳
性別: female
質問:
はじめまして、以前より拝見して参考にさせて頂いています。
早速ですが、今年の5月に左下奥から三番めの歯が虫歯ということで、削って被せものをしました
が痛くなり、神経を抜く事になりました。根管治療を始めて激痛になり、3ヶ月経っても痛みが治
まらない為「総合病院で詳しく診てもらって下さい」といわれ、そこでの診断は「歯根膜炎、痛み
がひくのを待つしかないです」といわれ、さらに2ヶ月鎮痛薬で耐えました。そして「痛みが少し
治まってきた(痛みに慣れてきた?)様なので薬を詰めていきましょう」といわれ、詰めていくと
激痛になり中断しました。その後激しい痛みが続き「神経の深さを測り間違えたかもしれない」と
いうので怖くなり、自ら病院を替わる事にしました。
替わった歯科では「歯根膜炎は治ってきているみたいなので、治療を進めませんか」といわれす
ぐに神経の深さを測り、薬を詰めてプラスチックの仮歯の状態(現在も)になりました。しかしそ
れから2ヶ月経っても痛みが治まらないので「段々に痛みは治まってくるんですか?」と聞いたと
ころ「いえ、痛みは精神的なものでしょう、もう被せものしませんか」といわれています。
痛みはずっと、と言う訳ではなく波があるようですが、一日毎位にたまらなくなり痛み止めを
飲んでいます。精神的なものではないと思うのですが・・・
根管治療の上手い先生に治療をやり直してもらった方がいいでしょうか。
7ヵ月悩んでいて、精神的に限界です。
河田先生のお答え次第では、そちらに行かせてもらおうかと考えています。
どうかよろしくお願いします。
“痛みは精神的なものでしょう”はないでしょう。
結局は根管治療の不備だと思います。兵庫県ですので、私の医院に来てもらった方が早いと思いま
すが、いずれにしても根管治療の上手い先生に治療をやり直してもらった方がいいでしょうね。
少なくも、そのまま被せをしたらもっと厄介なことになるので、その前に白黒をつけるべきです。
それとは別に質問なのですが、今の歯科で「どんな設備でも歯根膜炎の炎症は調べられないしレ
ントゲンでも炎症は見れない」と言われレントゲン写真も見せてもらっていません。痛みがある以
上原因を説明してほしいのですが、無理な事なのでしょうか?
感想:
先生にお答えを頂いて勇気付けられました。今の歯科は見切りのつけ時のようですね、元気が出
たら行かせてもらいます。ありがとうございました。
回答:
本末転倒というか、病名が一人歩きしたような状況ですね。
抜髄後の経過不良歯の治療をする場合の保険請求上での病名は“歯根膜炎”です。また、虫歯の治療
をして歯の神経が炎症を起こした状態は“歯髄炎”ですが、歯髄の炎症が歯根膜に達した場合の病名
は確かに“歯根膜炎”ということになりますが、原因はあくまでも歯髄内に存在する炎症です。
ですから、今の症状を改善するためには歯髄内処置(根管治療)だけが必要な処置といえます。
一方、“歯根膜炎”はというと、根管治療の不備が一番多い原因ですがそれ以外にも、歯根破折や
歯槽膿漏・過剰咬合などの原因が考えられます。従って今回の処置は、根管治療の不備を除く他の
原因があるかどうかを調べたということになりますが、ちょっとチグハグな感じがしますね。
歯根膜炎は咬むと痛いというのが主な症状で付けられる病名で、余程症状が進行しない限りレントゲ
ンでは確認できません。説明がないのは担当医の診療姿勢もあるでしょうが、原因が特定できないので
説明できないという事情の方が大きいと思います。