縦割れが事実だとすれば救済処置はありません。
歯根の縦割れ

日付、時間:2002年12月18日 11:03  氏名:   MY   
所在都道府県: 東京   職 業: その他   年 齢: 35歳      性別: female  

歯根の縦割れ 質問:
上の前歯(1番)についてのご質問です。
神経を抜いて差し歯にした所が、少しぐらついて悪臭がするので歯科医院を受診したところ、 歯の根が縦に割れているとのご指摘を受けました。そうなると、いずれその歯は抜けるので、 ブリッジかインプラントにしなければならないとのことです。
私としては、どうしても歯を抜きたくないのです。なんとか割れた歯を接着するなどして、 そのまま維持できないものかと、非常に悩んでおります。抜かなくて済む方法はないでしょ うか。何卒、ご教示お願い申し上げます。

なお、治療履歴は、
小学生のときに前歯の裏側が虫歯になったので、削ってつめる治療をし、高校生のときに神 経を抜き、大学2年のときに自分の歯を芯にした差し歯にし、大学4年のときに芯にした自分 の歯が折れてしまったので、金属を芯にした差し歯にし、その後、その差し歯がぐらつくの で一度差し歯を作り直し、またその後、差し歯がぐらついて悪臭がするので2回、差し歯を とって洗浄して付け直すことを行い、また再度、ぐら付いてきたので、上記受診となりまし た。今回の受診は、私の引っ越しのため、新しく受診した歯科医院です。
宜しくお願い申し上げます。

回答
 6歳頃生えた歯を16歳頃神経を取るという大修理を施し、その後何度も取り繕ったあげく 20年後に歯根破折という破滅の結果を招いたという経過ですね。非常に冷たい回答ですが、 それぞれの治療で何とか短いながら天寿をまっとうした幸せな歯の生涯だったと思います。 16歳で抜髄という不幸な事態を招いた時から、ある意味では予想通りの結末だったと悟りを 開くべき出来事ではないでしょうか。  敗因は16歳で抜髄せざるを得ない状況になったこと。反省点は、毎月歯医者に通って歯石 除去を始めとした定期検診を受けて早期治療を徹底すれば避けられた不幸を認識して、今後 同じ過ちを繰り返さないことです。

 過去の経緯から、診断通り歯根の縦割れが有力な診断だと思います。もしそれ以外に、根 尖病巣や歯石沈着などによる症状であったとするならば救済処置も考えられますが、縦割れ が事実だとすれば救済処置はありません。  インターネットで色々と検索すれば、縦割れも治療可能という記事に遭遇するかも知れま せんが、一時的な回復傾向はともかくとして理論的に根本回復は不可能です。

 抜歯後の選択としては、保険ではブリッジが有力な選択肢です。保険外を選択される場合 には周囲の歯を守ることを最優先に考えてインプラントを行うのが最善の選択だと思います。

 

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