日付、時間:2003年2月12日 1:09
氏名: ももこ
所在都道府県: 北海道
職 業: 主婦
年 齢: 34歳
性別: female
質問:
7年前に右8番を抜歯しましたが、それ以来は右上顎洞炎に悩まされています。抜歯した
医師もレントゲンの見落としと、若いから抗生剤で治るだろうと信じ過信していたことは認
めている。もちろん今後、風邪をひくたびに蓄膿になってしまうかも知れないとも言ってい
た。
それ以来、まずは抜歯して数ヵ月後になぜか左上2番の根に炎症がおこる。次は1年後に
右上6番の根に炎症がおきて抜歯される。それ以降は歯や歯茎にトラブルはなく右上顎洞炎
に風邪のたび悩まされている。抗生剤も体質の合わなく皮膚の痒みと、しまいには婦人科に
まで及びそれは痛みと痒みで夜も寝られない日が続く。耳鼻科も口腔外科もハッキリわから
ないようで自然治癒が望ましいと言い出す始末。。。
確かに左上2番と右上5番7番も上顎洞を突き抜けており左上2番と右上7番に関しては
押すと歯と言うか歯茎と言うか違和感がある。どちらも治療して神経を抜いています。以前
の耳鼻科では右鼻からカメラを入れたときに「確かに右の奥の方に炎症があるよね。。。」
とは言っていますが8番は穴も塞がって直接原因ではないとの事です。ですが8番を抜くま
ではこんな炎症など起こしたことなかったので何だか納得できません。
8番を抜く事で病巣が散らばってしまったのか、それとも他に原因があったのに間違えて
8番を抜歯したっていうことなのでしょうか?年も考えて、そろそろ第2子を考えていますが
薬も合わないけど飲まなければならず辛いです。そして年に4ヶ月前後は痛い痒いで悩まされ
朝までグッスリ寝られる生活を1日でも早く送ってみたい。。。
単純に右上7番の根尖病巣じゃないですか。
7番の根尖部は上顎洞に突き抜けているというか、非常に近接していますので骨を破壊する必要
もなく炎症は上顎洞に波及します。従って根尖病巣の特徴である、根尖部の骨破壊像をレントゲ
ンで確認することはできません。レントゲン的に典型的な骨破壊像が認められないので根管治療
に問題はないはずという判断なんでしょうね。
このホームページに寄せられる根管治療に関する質問を見る限り、日本の歯医者が行った根管
治療に問題がないはずが無いという印象を持ちます。
仮説:過去に神経をとった治療歴のある右上7番・6番、左上2番の根管治療に全て問題が
あったとします。
右上7番・6番は上顎洞に近接しているためにレントゲン的に根尖病巣を確認することができま
せん。左上2番は、根管形態が比較的簡単なのでそこそこ完璧な根管治療が為されているので、
典型的な根尖部の破壊像が見られないし、炎症もそれ程ひどくないので普段は症状を現しません。
しかし、風邪などひいて体調が悪くなると炎症を起こします。特に右上の歯は上顎洞に近接し
ているので、症状は蓄膿症同様に上顎洞炎を簡単に引き起こしてしまいます。また、普段でも多
少違和感を感じます。
そんな下地があるのに近接する親知らずを抜いたものですから、その時の刺激で右上7番・6番
の炎症がひどくなり、上顎洞炎を引き起こしてしまいました。その時は、抗生物質を服用して一旦
は治まったようにみえましたが、半年後には左上2番、1年後には大御所である右上6番が炎症を
起こしました。大御所である右上6番は、抜歯したのでその後は激しい炎症こそ起こしませんが、
風邪などひいて体調が悪くなるたびに炎症を起こします。
何しろ、炎症を起こすべき原因である根管治療を行っていないので薬は大量に飲まなくてはいけ
ません。そのために皮膚科に通わなくてはいけない程のアレルギーは起こすし、ついには産婦人科
まで行かなくてはいけないようになりました。そんな経緯から、第2子のことまで心配になって
います。
7番の根尖病巣が発見し難い形態のため、耳鼻科でカメラで診ても「炎症があるようね」くらい
にしか診断されませんし、疑いの集中している親知らずは元々悪くないので「直接原因ではない」
という診断がでてしまいました。
7番の根尖病巣を見逃した時のシナリオですが、こんなもんでどうでしょうか?
私の身体も皮膚科や婦人科で見込み治療(何が原因で身体のあちこちが痒くなっているかわ
からない)で通院していますが、全然良くならず精神的にもまいってきました。皮膚科では
上顎胴炎の菌が身体に下がってきても蕁麻疹をおこすという話ですが、今のところ右上顎に
はのう胞はありますが蓄膿ではないと口腔外科で言われ頭が痛いです。口腔外科では今でき
るのはのう胞の治療と7番の歯ずい炎の治療で、私が訴える蓄膿はなったときでないと(耳
鼻科で確認しても今現在は蓄膿でないため)蓄膿と言えないとキツイ返事。。。まるで私が
思い違いのような言い方でした。
結局は普通の歯科でも良いのではと言うことなので何もせず、また帰されてしまいました。
歯は他の病気と違ってハッキリしなく見込みなどでは治療はできないものなのでしょうか?
それと6番を抜歯していますが、抜いてしまえば(8番も抜歯しています)絶対に原因は無
くなったと口腔外科で言ってますが、では4、5番と7番に新たに原因が出たと理解するべ
きなのでしょうか?
パノラマとCTで全てがわかるような言い方で、指摘した歯も叩いて「痛い?」(結構面倒く
さい感じで)と聞かれ、痛くないが違和感があると言うとじゃ−なんでもないって感じで
(笑)、ええっ?!こんなんで全てわかっちゃうの??と不安になりました(笑)。
とにかく何とかしてほしくて行ったのにガッカリして帰って来ました。
3月4日に違う口腔外科を予約していますが、私の思いがわかってくれる先生であること
を願うしかありません。
感想:
先生はハッキリ答えてくださるので、自分の身体にいまどうのうなことが起きているのか
が理解できます。患者は病気で不安でいるのに対し私が通った病院(歯科口腔外科、皮膚科
、耳鼻科)は実にあいまいな返事しか返ってこないので、もっと不安になります。
先生がハッキリ言えるのも経験と腕があるからなのですね。姫路が羨ましい。。。
回答:
6番と8番にまつわる原因は無くなったと考えられます。抜歯の成功率は全国的にほぼ
100%だからです。反対に神経をとった歯の成功率が50%程度という現実を踏まえて、まず
疑ってみる姿勢が必要なんですけどね。ましてや患者さんが違和感を訴えているのだから。
“4、5番と7番に新たに原因が出た”というよりも似たような原因が存在していたと
解釈しています。
口腔外科の先生は、一般に他の歯科医のことをバカにしています。「あんなチマチマした
仕事をして…」と。根管治療なんか面倒くさくてやってられない→やっても出来ないという
感情をもっているはずです。私も口腔外科出身だからよくわかります。
“歯ずい炎か歯周病ではないか”と疑うのだったら治療してみる価値があるはずです。最
も34歳で症状を現すような歯周病があるとするならば、他のところも要注意で徹底した治療
が必要なはずです。