歯科医は元々生体の外である歯の修理から始まっています。
セメント部分

日付、時間:2003年2月19日 11:46 氏名: Y・Y   
所在都道府県:  東京  職 業:  医療関連  年 齢: 34歳      性別:  female

セメント部分 質問:
 先生質問です。
左下6番の根尖部が膿んでいたためヘミセクションをしたのですが、古いセメント部分を残 したまま土台を立ててしまったのです。それから、そのセメント部分の歯茎がジュクジュク しているのですが、最近急に歯槽骨が後退してきました。
先生は、ここ1ヶ月で10年分の骨吸収が起こってるというのです。しかし、様子を見ましょ うといいます。私としては、前後の歯に悪い影響を与えてしまうのではないかと心配で、抜 歯したほうがいいのではないかと思うのです。どうなのでしょうか?

回答
 歯科医は元々生体の外である歯の修理から始まっています。生体の外だと亜ヒ酸を混入 したセメントでさえ使用が可能です。亜ヒ酸はちょっと極端な例ですが、生体親和性を全く 無視した材質がまかり通っているわけです。
 歯質に囲まれて生体と隔離された状態では何事も起こらなかった材質も、歯茎や骨に接する 状態におかれると生体防御反応が起こって激しい炎症が成立します。

 対処方法としては、セメント部分を一旦除去して、金属その他生体親和性の良い材質にとり 代えて綿密に封鎖してやれば炎症は治まるはずです。骨内に入れるインプラントは、特別親和 性の良いチタンを使いますが、完全に生体内とは言い切れない歯肉内ですのでかなりの許容量 があるはずです。
 それでもダメな場合は、他に原因があるかも知れませんので状況次第では抜歯もやむを得な いかもしれません。