日付、時間:2003年2月19日 14:19
氏名: R.K
所在都道府県: 神奈川
職 業: 会社員
年 齢: 34歳
性別: female
質問:
5日前に右下奥の6番を抜歯しました。根が4本あった上に、そのうちの2本は釣針状
になっており、抜歯に長時間かかりました。笑気麻酔も麻酔注射も効かず、涙ながらにや
っと抜いたのですが、その後の経過が良好ではありせん。
ドライソケット状態でいまだに痛み止め、抗生物質を含めた薬を飲んでいます。奥歯なの
でリンパ腺も腫れ頭痛もあります。急患で歯科医院に行く予定ですが、処置が悪かったので
はないかと疑心暗鬼になっています。今後の治療としてはどのようなことをするのでしょう?
“明日はわが身”と我々医療関係者が恐れて慰めあうことがあります。
歯科医療の至らなさは、常々私が批評していることですが、避けられない事態というものもあり
ます。“笑気麻酔も麻酔注射も効かず”という状態で抜歯を担当する歯科医は苦境です。明らか
に麻酔が効かない程の炎症が把握できれば、何もしないで薬だけだして消炎後抜歯という判断を
下します。半数の患者さんは不服でしょう。
抜いてやれば早く楽になるので何とか抜いてやろうと決断した結果、簡単に抜歯できればしめ
たもの。しかし、麻酔は効かない・根っこは釣り針状だったら後悔しきりです。「無理です。抜
歯は延期しましょう」と言えば非難は必至。一発奮起して抜いても、予後不良は明白。
たまたま、抜歯を決意して、簡単に抜けたときだけが勝者で、あとは全て敗者になる状況に
遭遇した不幸を嘆くしかありません。
以上、歯科医の立場からみた状況設定ですが、少しは理解してあげてください。大量に麻酔
すればドライソケットの可能性が高くなることは分かっていても麻酔を減らすわけにはいかない
状況だったと思います。ドライソケットであれば、抗生物質軟膏を注入
すれば数日で炎症は消失します。もし抜歯を途中で止めたならば、もっと激しい痛みに襲われ
たあげく、もう一度激しい痛みを経験しなくてはいけなかった可能性が高いと思います。
釣り針状の歯が無事抜けたことを良しとすべきだと思います。
朝、昼、晩ときちんと3回歯磨きをしていたにも関わらず、こんな状況になるなんて青天の
霹靂ですが、磨いているつもりでも正確に磨けていなかったのだと痛感しました。元々上下の
かみ合わせも逆。歯並びもガタガタなので余計に痛みやすいのかもしれません。
今後の治療として、抜歯した後、インプラントにするかブリッジにするか、もしくは保険適用
内で入れ歯にするかの三者選択になります。インプラントは怖い上に人によっては合わないケ
ースもあると聞きます。ブリッジは前後の正常な歯まで削って被せるので、それも不安が残り
ます。最後の入れ歯は初めてなので、少々戸惑いが生じています。どちらにしても一本抜けた
状態は、現時点でもとても不便な上に肩こり、頭痛が生じるので早急に決断しなくてはいけな
いと悩んでいます。
長くなりまして申し訳ありません。
じかにお医者様のご意見が伺えて本当に有難かったです。