今の状況の中で、一番機能障害が少ないのは何か。
矯正で6番抜歯(アメリカ)

日付、時間:2003年2月26日 7:47 氏名: k   
所在都道府県:  アメリカ  職 業:  会社員  年 齢: 32歳      性別:  female

矯正で6番抜歯 質問:
 最近、アメリカで矯正治療を始めました。受け口の矯正です。あごを切る手術をするな ら非抜歯で、手術をしないなら抜歯要とのことで、私のケースは手術をするかしないかの ボーダーラインということで、相談の結果、抜歯をして(手術なし)矯正をすすめること にしました。
 下の左右6番の2本がかなり悪くなっている(右は銀歯で、左は詰め物がはいっています) のでそれを抜いて矯正をすすめていくそうです(ドクターいわく、下の歯を動かすのにス ペースが必要で、この2本の歯はもう悪くなっているので抜いてしまった方が後々よい、と いう見解です)。
 矯正をするのに6番を2本抜いてしまって、今後生活をしていく上で何か問題等でてくる 可能性はありますでしょうか。ちなみに下の親知らず(8番)は左右ともにあります。

 インターネットでいろいろ調べたりしているうちに、抜歯をして矯正している方々はた くさんいらっしゃるようなのですが、6番を抜歯するケースは珍しいのかなと思い少し不 安になってしまいました。結構大きな歯ですし、スペースが本当に埋まるのか等、1本の 歯といえ大切なことですので質問をさせていただきました。宜しくお願いします。

回答
 歯ってケアすれば全然悪くならないのに、特に日本人は、痛くならないと歯医者に行かない というとんでもなく悪い習慣が身についてしまっています。痛くなって治療した歯もしくは 相当痛んでしまっている歯はとてもじゃないけど一生使えるはずがないということが前提です。

 勿論、1番大切な6番が全く無傷であるならば当然抜歯という選択はなかったでしょう。 通常は4番を抜歯するはずですが、この4番は今後の手入れしだいで生涯機能させることは 可能です。一方6番はというと、おそらく遠くない将来問題を起こしていずれ抜歯の運命に ある可能性が非常に高い。
 今、6番を失うこととの比較ではなく、4番を抜いて更に6番を失った場合を想定して比較 しないといけません。また、矯正の有無に関わらず、世の中には6番を失っているひとは結構 多いはずです。そのひとたちが、特別な障害があるかというとおそらく何もないでしょう。

 矯正自体審美的な要求であって、必ず機能的な障害を伴います。その機能的な障害が全く無く ということを優先するのであれば審美をあきらめるべきですし、どうしても審美を優先するので あれば多少の機能的な損失は受け入れなくてはいけません。
 今の状況の中で、一番機能障害が少ないのは何かという観点で考えればやはり6番の抜歯で しょう。通常、矯正はもっと早い時期に治療しますので、その時点では6番が大きなダメージ を受けていないケースが多いので抜歯になることがないと思われます。それとスペースに関し ては技術的な問題ですので、分野外の私の申し上げることではありませんが、閉じる予定が あるからの選択だと思いますよ。


返信:2003年2月27日 6:16
ご回答ありがとうございました。すごくわかりやすいご説明で、また精神的にも安心しました。
あと、一つ疑問に思ったことがあるのですが、下の6番2本を抜歯するとして、この先、万が 一親知らず(8番)を抜くことになった場合、何か問題になってくることは考えられますでし ょうか。もちろん、しっかりケアするつもりですが、右下の8番が虫歯気味だと思うので、こ れも心配になってきました。
自分の担当ドクターにも聞くつもりですが、セカンドオピニオンもお伺いしたく宜しくお願い します。お忙しい中有難うございます。

回答:
 6番を抜いて、矯正が完了した時点では、7番が6番、8番が7番という役割になります。 つまり、親知らずを除く14本が全て揃った状態だと考えて下さい。従って、そうなってから 8番を抜くということは、普通の人が7番を一本抜くのと同じです。但し元があくまでも親知 らずですので、虫歯にもなりやすく根管治療も上手く行きにくいので通常の7番よりは抜歯に なり易い歯だということを認識しておいてください。