開いた穴を如何に封鎖するかです。
根っこに別の穴

日付、時間:2003年3月4日 14:25 氏名: Y・M   
所在都道府県:  埼玉  職 業:  会社員  年 齢: 29歳      性別:  female

根っこに別の穴 質問:
 こんにちは。初めてメールさせて頂きます。
私は約2年程前に第2大臼歯の神経をとって、銀歯を被せたのですが、時々、強く噛んだりす ると痛むことがあって、最近別の歯科へ通っています。診断の結果、3つの根うちの1つに 穴が別な所へ空いてしまって、結果膿んでしまって痛くなっているので、抜歯(あるいは 部分抜歯)しましょうと言われました。

 私としては極力抜歯は避けたいので、根管の治療をお願いし、(約3週間)4回ぐらい通院 しました。痛みは今はないのですが、相変わらず膿は溜まっているので残さない方が良いとい う診断です。あまりにも早い先生の決断に戸惑っています。
本当に抜歯しか選択方法は無いのでしょうか?
膿が無くなるまでの治療法は、平均何日間くらいかかりますか?
ちなみに、治療中の歯の残り2本の根は綺麗だそうです。歯もしっかりしていてぐらつきも無い そうです。 お忙しいとは思いますが、宜しければお返事お願いいたします。

回答
 今のまま治療を続けていてもおそらく治らないでしょう。必要な処置は根管治療ではなく、 開いた穴を如何に封鎖するかだからです。これは、炎症発生のメカニズムに関する根本的な 認識の相違ですので、あなたにどうのこうのと申し上げて何とかなる問題ではありません。
 根尖病巣が何故できるか。余計な穴が開くと何故炎症が起こるか。それは、そこに汚れが 貯留するから炎症を起こすのですから、まず汚れを綺麗に取り去って、二度と汚れが貯留し ないように生体親和性の優れた素材で綿密に閉鎖してやれば治ります。私はこの理論に基づ いて多くの困難を乗り切っていますが、この考え方を理解してくれる歯科医がほとんど見当 たらないのでどうしようもありません。

 穿孔の大きさや場所によって閉鎖方法や対処方法は異なり、予後も一定していません。つま り、例え私が処置したとしても確実に治癒に導くことは不可能かもしれません。従って抜歯 という結果も十分ありますが、それにしてもヘミセクション(部分抜 歯)という選択を考えるべきですね。