健全歯を犠牲にするような設計はできるだけ避けるべき。
延長ブリッジ

日付、時間:2003年3月11日 11:42 氏名: JT   
所在都道府県:  北海道  職 業:  その他  年 齢: 41歳      性別:  female 

延長ブリッジ 質問:
 はじめまして。延長ブリッジについてご質問させていただきます。よろしくお願いいたし ます。
 噛み合わせなどの関係で、数年前から下顎全体を義歯にしたほうがよいと言われています (これについては自分も納得していますが、ここまでレジン補填などでごまかしながらきま した)。現在の状況は、左下D6F(6欠損)のブリッジ、右下6,7欠損で部分入れ歯です。 またそれ以外の歯はかなり磨り減っており、できれば左4から右5(延長して6まで)までを ブリッジ状態がよいとのことですが、左下ブリッジもここ数年何度かやり直しをしており、 あと数年でだめになってしまうと自分でもわかっています。
また右下の部分入れ歯も、見た目が悪いだけでなく異物感があり発音にも影響しています (職業が教師なのでかなり悩んでいました)。そのため、これを機に右だけでなく左も延長 ブリッジにして全体で12本分を義歯にしようかと考えています。

 費用としては延長ブリッジは保険がきかないということで、1本8.4万となり、約100万かか ります。見た目やその他のことから開放されることを考えれば費用面についてはもう覚悟? を決めています。
現在かかっている歯科医は10年以上通っていてとても信頼していますのでお任せしようとは思 っていますが、できれば先生のご意見もお伺いしたくこちらを訪問しました。先生としては、 このような延長ブリッジにした場合、(メンテナンスをきちんとしたとして)どのくらいもつ と思われますか。またデメリットや注意点などあれば教えていただければと思います。
お忙しい中、恐縮ですが宜しくお願いいたします。

感想:
 いろいろな事例がありとても参考になります。これからも期待しています。

回答
 保険適応の範囲で何とか安く揚げようというのであればやむを得ない選択かなぁとは思いま すが、約100万もかけて玉砕戦法を選択することには反対です。それだけの歯を連結して何らの トラブルが発生しない方が不思議です。抜髄すれば根尖病巣、神経を生かしたままなら歯髄炎症、 普通にしてれば二次カリエス。歯槽膿漏の進行も不気味です。

 インプラントが確実な方法だとは言い切れませんが、上手くいけば 天然歯を破壊することなく咬合力を分担してくれますので、同じ保険外の費用を支払うなら選択 としては十分価値があると思います。さし当たって右下の2本分だけですので、負担も軽く、何 よりも残った歯にとって優しい選択になるはずです。  全ての先生がインプラントが出来るわけではないので、医院探しが必要になりますが一度検討 されてみてはいかがでしょうか。


返信:2003年3月12日 20:17
 早速のお返事どうもありがとうございました。
「玉砕戦法」なのですね・・・実は同じ歯科医で8年ほど前に、上顎の左4から右3(欠損なし) の連結した義歯を入れており、それが問題なく過ごせていたので、大丈夫かなとは思っていたの ですが・・・やはり延長ブリッジというところが問題になるのですね。
 確かにその先生は「隣の歯に負担がかかるので、それが最初にだめになるのでそのときは1本 ずつ切っていく形になる」とはおっしゃっていました。それが早いか遅いかですよね。年齢的な こともあり、原価償却なども考えると少しでも早くしたいとは思っていたのですが・・・・
 インプラントは非常に興味はあるのですが、異物を入れるということでやはり不安があります。 しかし、選択肢として考えたほうがよいということで、今一度検討し直してみます。今の先生も 「いつでもできるのだから、あせらずゆっくり考えて」とおっしゃってくださっていました。 本当にどうもありがとうございました。また質問させていただくと思いますがそのときはどうぞ よろしくお願いいたします。

回答:
 インプラントを失敗してからでも延長ブリッジは可能ですが、延長ブリッジで大切な歯を大量 に失ってからではインプラントでの回復も難しくなります。インプラントに過大な評価や期待は 禁物ですが、今の歯科界では比較的信頼のおける治療方法です。


返信:2003年3月12日 20:17
 度々のお返事本当にありがとうございます。
そのような視点から考えていませんでした。確かに失ってからでは遅いですね・・・
インプラントについては、昔のイメージがどうしてもあったのですが、もっと自分でも調べるな どして、先生のおっしゃるとおり、前向きに考えてみることにします。ありがとうございました。 (先生の病院に通えるところに住んでいたらと本当に思います・・・)