歯磨き以上のケア…つまり毎月の歯石除去。
目標「8020」

日付、時間:2003年4月1日 11:41 氏名:   K.I.  
所在都道府県:  埼玉  職 業:  主婦  年 齢: 27歳      性別:  female 

目標「8020」 質問:
 こんにちは 今 差し歯を 将来どうするかについて考えています。
私は下の歯左右2番が元々生えていません。上顎は前歯が出ています。20歳頃一般歯科で 取外しのできる器具で矯正しました(下の歯が足らないと言う事で 上の歯は抜歯せず  左4番を小さく削ってスペースをつくりました。しかし その医師に色々不信感があり  途中で止めました)。その矯正と同じ頃 理由はわからないですが 前歯右1番の神経 が死んでしまって 今差し歯です(虫歯でも 強く打った記憶も・・・)。
 という事で 左4番と右1番の神経がなく 差し歯が2本ある状態です。差し歯の寿命は普 通の歯に比べれば短いのですよね?だとすると2本の歯が駄目になるのではなく 矯正を して その後をどうするかを色々考えているのですが・・・・ (抜ける歯を減らしたい)

 矯正専門の先生は 左右4番を抜歯して 前歯を引っ込める。右1番の差し歯は矯正後取 り替えるかも知れない。 この方法だと・・・2本の差し歯のうち1本は無くなりますが・ ・・残り1本 しかも前歯の差し歯が残ります。先生はインプラントは勧めないとおっしゃ り、「ブリッジでいいじゃない」といいます。でも ブリッジだと 差し歯が増えるだけ では?と不安です。
左右の歯を削る量を少なくて済むブリッジがあるようですが、神経があってもブリッジに すると 左右の歯の寿命も短くなって 結局またブリッジと・・・繰り返していくだけで はないかと悩んでいます。

 また 他の先生は(実際に診ていただいたわけではないです) 左4番と右1番の2本の差 し歯を抜歯して矯正する方法もあるとおっしゃってました。右1番に2番を持ってきて・・・ という方法です。勿論 前歯の形が違う場合は表面をかぶせたりするようです。でも 今は 噛み合わせはあっているのでこの方法だと 噛み合せをどう合わせるのか不安です。また  左右4番の抜歯してする矯正方法に比べて 歯や骨に対するリスクは大きくなるのかも心配で す。

 私としては 噛み合わせさえ合っていれば 見た目は気にしません。(妥協するという意 味です) 差し歯の不安がなくなってくれれば 一番いいのです。
先生はどのような方法を薦められますか? 
またブリッジは左右の歯に掛ける影響とはどのようなものでしょうか?(せめて70歳までは  前歯に入れ歯はいれたくないなと思っています)

 それと この間 歯医者さんに行った時に「左1番にヒビが入っているね」との事でした。 右1番を差し歯にあしたあと 転んでぶつけました。(レントゲンでは何もないようですが  治療中に光を当てたとき発見されました) そうなると 矯正もしないほうがいいのでしょ うか?特に今は問題ないようです。
 今現在 差し歯の状態(レントゲンでの状況)は問題無いとの事です。また どの歯医者 さんに行っても ブラッシングがきちんと出来ていると誉められます。なので どうにかし て 80歳までに20本自分の歯を残したいもしそれができないとしても 先のことも考えて  今の歯状況を考えたいのでお願いします。

感想:
 先生のHPを拝見させていただき 色々勉強させていただいております。また こんな にも多くの方が歯について悩んでいらっしゃると言う事で自分も頑張らなきゃ!と思って います。 今 歯に不安がありますがコレ以上悪くならないように 少しでも「8020」に 近づけるようにしたいと思っています。

回答
 ヒビが見える歯というのはおそらく問題にならないでしょう。さし歯を末永く機能させる 最善の方法は、完璧な根管治療と臼歯を失って過剰な負担がかからないように心がけること です。
 神経を抜いた歯は何かとトラブルが起きやすく、ご心配の通り将来に不安があります。例え 神経を取らなかったとしても、人間が手を加えた歯というものにはそれと同じくらいに不安が 付きまといます。ブリッジの場合ですと、必ず?脱離して虫歯になって遠からず抜髄になって しまうでしょう。歯の寿命を延ばす治療は、自分でも気づかない程度の小さな虫歯治療だけだ と言っても過言ではありません。

 つまり、矯正も何もしないのがベストだと思います。過去に神経を取った歯はかこのことと して出来るだけ保存に努め、最終的に抜歯になってしまったらインプラントで補う方向で考え るのが傷口を最小限にとどめる選択です。
 その一方で、健全そうな歯がまだ24本?あるわけですから、それらを1本足りとも失うこと なく生涯を送ることは可能なはずです。それらの歯にある小さな虫歯治療を済ませて、毎月 検診を兼ねて歯石除去を行なえば、今後神経をとるような事態になることはなくなるはずです。 そして、歯槽膿漏の進行もほぼ完全に停止させることもできますので、わずかな例外を除いて 生涯自分の歯を機能させること可能です。

 歯磨きは勿論有効なケア方法ですが、残念ながら歯磨きだけでは目的は達成されません。 歯磨き以上のケア…つまり毎月の歯石除去があってこそ夢が現実のものとなることを忘れない で下さい。


返信:2003年4月2日 10:10
 おはようございます。 早速のお返事ありがとうございます。取合えず 矯正だ なんだと 考えずに、 今は この差し歯とその他の歯のケアに心掛けます。 定期的な歯石除去と検診 ですね!!
 20歳の頃 神経を抜いたので 40歳頃に この差し歯達にも色々問題がでてくるでしょう。 でも それまでに ちゃんと定期検診を受けていれば 歯周病にもなっていないだろうから 今の時点では その頃にでも 矯正を考えようかと思います。(左4番と右1番が差し歯なので  2本インプラントより  矯正により それが1本になればと思いまして・・・) 前歯がそ ろそろ抜歯になるかどうかは 定期的に通院しいたら 前もってわかるものなのでしょうか? (勿論 できるだけ保存できるように努めますが)
しかし 40歳頃に矯正をするのも 問題がでてくるんでしょうか?
前歯の状態と 年齢との兼合いもあり 時期の見極めも重要になってきますね。もしかしてこ の計画も無謀ですか?

 それと心配なのが インプラントです 処置後 定期検診を欠かさなければ問題はないので しょうか?  前歯が抜歯になった後インプラントと入れる場合 どのような順序ですすめる のでしょうか。参考までに知っておきたいので 教えてください。前歯のインプラントってさ れる方が多いような気もするのですか。前歯特有の問題点などもあるんですか?

 今は 行動を起こすのを見送ります。 そして 色々自分なりにも考え今だけでなく 将来 的に自分でベストだと思える方法を見つけます。その頃には医学も進歩しているかもしれない ですしね・・・・ 色々選択枠が増えているでしょうから。それにも期待します。
まだ 頭の中が 歯の事で一杯ですが・・・ 前向きに考えます。 本当に有難うございました。

回答:
 矯正を余りにも安易に考えすぎています。インプラントは失敗しても除去すれば元の木阿弥 で、他の方法に切り替えることができます。しかし、インプラントのリスク(約5%)を気にす るあまり、大量の歯の寿命を縮める可能性のある矯正を選択するのは無謀です。
 インプラントのリスクは、術者や術式の選択、そしてあとあとのメインテナンスにもよります し、おそらく時代も変わっていますので一言では言い尽くせないけれども、現時点で平均的な 成功率が95%で、条件によって多少前後してもしれています。それよりも成功率50%の根管治療 や、いずれ破綻をきたすさし歯を深刻に考えずに安易な選択をする姿勢を改めるべきではないで しょうか。