35%も有機質を含んだ象牙質は簡単に腐敗してしまうということです。
気が付けば抜髄

日付、時間:2003年4月1日 13:07 氏名:   F/K  
所在都道府県:  東京  職 業:  学生  年 齢: 20歳      性別:  female 

気が付けば抜髄 質問:
 7番の歯が昨日痛くなり、今までに冷たいもの、ぬるま湯がその周辺にしみていたので 虫歯かなと思いました。でもどこがしみているのか分からず、6番の歯を銀詰めしていた のでそこに隙間があってしみたのかと思っていたのですが、痛くなったので7番の歯だと 思いました。 上からたたくと痛むので、神経にまで行ってしまっているのでしょうか?
こういう場合は神経をぬかなきゃ駄目なところまでいってしまっていますか?
 神経を抜くとき、はじめは麻酔をするのですが、二回目からは麻酔をせずに神経を抜く のでビクッとするほどいたいのですが、麻酔はしないのが普通なんですか?

 もう一つ質問をしたいのですが、表面では分からない虫歯ってどうしてできるんでしょうか? レントゲンで見たりして見つけるみたいなのですが、削ってみると中が虫歯だったというこ とがありました。どうして表面ではなくって中が虫歯になるのかわからないので教えてくだ さい。

回答
 お伺いした状況から、おそらく神経を抜くことになるはずです。しみるというような症状 が出た時点で、すでに手遅れです。従って半年前に治療したとしても抜髄になったと思われま す。3年以上前に発見して治療しておけばその歯を救うことができたと思います。いかに普段 の検診が重要かが分かっていただけたでしょうか。今後は二度と同じ過ちを繰り返さない様に 心がけてくださいね。

 私の医院では原則として、一日で神経を取って最終的な根管充填まで行いますので、二回目 云々ということにはなりませんが、一般的にはご指摘の術式が多いように認識しています。 1回目の処置で完璧に神経が取れているはずですので、二回目は麻酔なしでも治療できるはず という発想と、麻酔自体にも痛みを伴いますのでできれば麻酔をしないで治療したいという 配慮があるからでしょう。実際問題としては、往々にして1回目の治療が完璧でないために 痛むケースが多いようです。でも腕の良い歯科医なら二回目の麻酔は不要なはずです。歯医者 選びの基準にされても良いかと存じます。

 歯の表面は固くて虫歯になりにくいエナメル質でできています。しかし、そのエナメル質に 小さな虫歯ができて象牙質に到達した瞬間、その象牙質部分だけ急激に大きな虫歯に成長して しまいます。表面のエナメル質は一見健全、そころが中が空洞。これは、エナメル質が99% 無機質で構成されているのに対して、象牙質の無機質が65%しかないからです。反対に言うと 35%も有機質を含んだ象牙質は簡単に腐敗してしまうということです。