歯髄の保護は重要ですが、必ず保存できるとはかぎりません。
歯髄炎症進行

日付、時間:Fri Jul 23 3:07:06 Japan 1999    氏名: m   
所在都道府県:東京   職 業:その他   年 齢:26歳      性別: female  

質問:
先生にご質問します。3ヶ月前に左上6番に虫歯があると言うことで金属をはずして、 削りまた新しい金属を被せました。当時はそれほど痛みもなく、神経も抜かずに済み ました。
しかし、3日前からその歯が痛み出しました。(激痛ではない)冷たいものや熱いものがしみたり することはないのですが、常に軽度の痛みがあります。今まで治療した歯が3ヶ月で痛み出す ことはなかったのですが、今回の痛みの原因は何なのでしょうか? 歯医者をかえる必要はありますか?

また、その前の歯(5番)もなんとなく痛いような感じがするのですがどの歯が痛みの原因かは レントゲンを見ればすぐに分かるものですか?ご回答をお待ちしています。

歯髄の保護 
歯髄の距離と炎症程度は計測不能
回答  ムシ歯の治療にあたり、罹患した部分は可及的に除去して歯冠修復を行います。罹患部 除去に際して直接歯髄に到達した場合(露髄)した場合には通常抜髄しますが、露髄直前 であっても実際の歯髄との距離や歯髄に対するダメージの程度は計測不能ですので炎症 の回復を期待して薬剤塗布の上最終的な歯冠修復を行います。  ご質問のケースでは、“それほど痛み”ではないにしろそれなりの痛み(炎症)があったわけ ですから、「処置むなしく歯髄炎症進行」となったものと思われます。「できれば抜髄は避ける べき」ですので当然の処置だったように思われます。今回は抜髄覚悟で改めて治療する必要 があります。抜髄の腕はわかりませんが、今回のケースで転医する必要はありません。

 隣の歯の痛みはおそらく関係ないでしょう、まず現在の原因歯を治療した上で判断された方 が無難です。レントゲンに関しては、おそらく見ても分からない状況だと思います。それよりも 問診(過去の経緯)の方が決め手になるでしょうね。


日付、時間:Sat Jul 24 2:16:23 Japan 1999    氏名: m   
所在都道府県:東京   職 業:その他   年 齢:26歳      性別: female  

質問:
昨日「3ヶ月前に治療した歯が痛み出した」というご相談をしたものですが、ご回答ありが とうございました。
この歯ですが、今日朝起きてみると痛みがなくなっていました。3日間軽度の痛みがあったので すが、この3日間は寝不足が続いて睡眠時間が2〜3時間くらいでした。体の調子と歯の痛みは 関係のあるものなのでしょうか?
また、治療のほうは痛みが無くてもしておくべきでしょうか?

回答:
 “体の調子と歯の痛み”は多いに関係あります。ただし大切なことは、痛みを起こすべき原因 が存在するということです。原因が存在しない場所では、いくら体調が悪くっても(免疫抵抗力の 低下)決して痛みを感じることはありません。普段から原因の存在する場所では、炎症を起こそう 起こそうとその機会を伺っています。しかし体調が良くって抵抗力のある時は炎症を抑え込んで しまいます。それが体調の悪化と伴って炎症を起こして痛みを感じるようになるのですが、原因が 小さな場合には体調の回復に従って炎症も治まってきます。

 ただ今回の場合は、歯髄の壊死に伴う痛みだったように思いますので、痛みの消失は“歯の神経 が完全に死んでしまった”ためのように解釈します。歯髄の生活力が回復した可能性もありますので、 すぐに“根管治療”などの処置は見送っても良いでしょうが最低レントゲンだけは撮っておくべきです。 もし神経が死んでしまったのであれば、半年くらい先に今度は“根尖病巣”という形で再び症状を 現すからです。根管治療はそれからでも十分ですが、その異変をいち早く察知して治療をする必要が あります。

 歯髄壊死、初期の根尖病巣はレントゲンでもなかなか確認できません。2か月おきにでもレントゲン を撮ってなるべく早期発見に努めるべきですが、その時の比較として現状のレントゲンが有効に なってきます。1年くらい経って、何ともなければ歯髄は生活力を取り戻して回復したと判断できます。

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