無髄歯が滲みる という事実は意外と知られていない。
神経がないのにしみる

日付、時間:2003年4月15日 0:45 氏名: tony   
所在都道府県:  神奈川  職 業:  会社員  年 齢: 29歳      性別: female 

神経がないのにしみる 質問:
 こんにちは。 いつもこちらのページは大変参考にさせて頂いております。長いですが、2つ質問させて ください。

  1. 数ヶ月前から、第1大臼歯が冷たい水でしみるようになりました。その第1大臼歯は、5年 ほど前に治療してあり、インレーで処置されていました。隣の第2小臼歯も同時期に、イ ンレーで治療しました。数日前に第2小臼歯と第1大臼歯の間あたりで、硬いスナック菓子 を噛んだときに、痛みがあったので、本日歯医者に行きました(痛みは噛んだときだけで、 持続しません)。
    レントゲンでは、特に問題はないとの事でした。麻酔をして、第2小臼歯と第1大臼歯のイ ンレーを取って削りましたが、先生曰く「神経には達していない虫歯」との事でした。 今日は、削って、何か薬を塗って、白いものでかぶせて、来週の診察日まで様子を見て下さ いと言われました。先生は、レントゲンには映っていないので、第2小臼歯か第1大臼歯かど ちらかはまだ判断ができない様でした。来週まで様子を見ますが、今日は少し硬いものが 第1大臼歯に当たった時に、やはり痛みを感じました。
    先生も私も「神経には達していないので、抜髄はしたくない。」と同意見です。ただ、ど うしても痛みが取れない場合は、抜髄しかないでしょうか?
    神経には達していないとの事でしたが、最悪、抜髄もありうるのでしょうか?
  2. また、反対側の第1大臼歯(クラウンで神経がない)に冷たい水や熱いお湯に「ピキッ!」 と鋭い痛みが一瞬走る歯があります。痛みは一瞬で持続しません。以前、その先生に診察 して頂きましたが、レントゲンは問題無く、その隣の第2大臼歯が小さくて深い虫歯だった ので、麻酔で削って、今は白い詰め物が入っています(神経がある歯で、知覚過敏ぎみと も言われました)。これは、3ヶ月経ちますが、全く症状が改善されないので、反対側の歯 の治療が終わってから、再治療して頂きます。
    先生は、第1大臼歯が原因ではなく、第2大臼歯に問題があると言われていますが、私は、 第1大臼歯に明らかに「ピキ!」と言う痛みを感じている様に思われます(第1大臼歯と第 2大臼歯の間の部分かもしれませんが)。
    レントゲンでは問題無いし、神経もない歯なのでどういう現象が考えられますか?
    第2大臼歯の知覚過敏の症状により、となりの第1大臼歯(クラウン)が刺激を受ける様な 事はありますか?

感想:
 本当に色々と為になる事が載っていて、いつも不安になると見ています。今回は自分に似 た症状がないかどうか検索をしましたが、ちょっと見当たらないみたいなので(検索方法が 悪いかもしれません。)、長々質問してしまいましたが、宜しくお願いします。

回答
 無髄歯が滲みる という事実は意外と知られていないように思います。 歯に神経が無くっても、その歯の周囲に炎症があれば痛むという感覚以外に滲みるという表現が 当てはまるケースが少なからず存在します。根尖病巣の存在や歯槽膿漏による炎症が主な原因で す。レントゲンで根尖病巣の存在が確認できない場合には、まず歯槽膿漏の方を疑って歯石除去 を徹底してみる必要があります。
 上顎の方は、たまたま虫歯があったので治療したみたいですが、本当に虫歯がしみているので あれば完全に歯髄に到達する状況のはずです。それが歯髄まで行っていないということは、反対 に歯石の存在を疑って歯石除去を優先すべきです。最も、年齢的にも歯槽膿漏の進行が疑われる 頃ですので、全体的な歯石除去も積極的に行なう必要がありそうですよ。