日付、時間:2003年5月1日 11:34
氏名: Y・Y
所在都道府県: アメリカ
職 業: 医師
年 齢: 33歳
性別: male
質問:
現在アメリカで生活しています。妻は1年前に出産したのですが、その後甘いものを食べ
た時の痛みが時々あるとのことでアメリカの歯医者を受診し、gum infectionとのことで洗浄
等の処置をすすめられました。しかし治療費が保険が効いても600ドルくらいとかなり高い
ため、考えさせてもらうといって帰ってきました。そして先生のホームページで歯石治療は3
000円くらいと知り、来年1月に帰国を予定していますのでそれまで我慢しようかと考えて
ます。
そこでご質問ですが、来年1月まで治療しなければどんどん悪化していくものでしょうか?
また上の親知らずも指摘されました。これを抜かなければどんどん下の方に進むため、抜く
方がいいと言われました(下はないそうです)。河田先生も同じご意見でしょうか。
お忙しいところ申し訳ございませんが、教えていただければ幸いです。
よろしくお願いいたします。
骨の中に完全埋伏状態で、全く痛みを感じないものまで抜く必要はありませんが、ほとんど
の親知らずはできるだけ早く抜いておくべきだと思います。これは日本に帰ってからでもよさ
そうです。
歯肉の炎症については、少なくとも1年に一度、理想的には毎月歯石除去を行なうべきです。
ましてや、すでに症状のある状態ですのでできるだけ早く歯石除去を行なう必要がありそうで
す。年齢と状況から推測して、一度のスケーリング(日本では保険の関係上上下に分けて2日
かけて行ないます)だけでは足りないように思います。麻酔をかけて、上下の臼歯部と前歯を
6回に分けて(アメリカでは上下左右の4回)スケーリング&ルートプレーニング(もしくは
P-cur ピーキュアー)と呼ばれる処置が必要です。
これがまた、日本の保険制度では、まずスケーリングを行なったのち1か月を経過し、再び
検査を行なって必要と思われるものについては6回に分けて行なうということになっています
ので最低でも2か月はかかります。一時帰国だったらちょっと無理かもしれません。
本格的な歯石除去やメインテナンスは帰国されてからでも手遅れではないと思いま
すが、当面の歯石除去が600ドルということであればそアメリカでされても良いのではない
でしょうか。歯石除去だけの費用は3割負担で1000円ほどですが、初診料や検査費用を加える
と日本でも4000円程度は必要です。ちなみにスケーリング&ルートプレーニングは1回1500円
程で6ブロックで1万円弱ほど必要です。