炎症が存在する所には、必ず何か原因があるはずです。
歯周病が悪化

日付、時間:2003年6月5日 0:53 氏名: S.U   
所在都道府県:  茨城  職 業:  その他  年 齢: 29歳      性別: female 

歯周病が悪化 質問:
 歯の治療に不安を抱いているときに丁度こちらのHPを見つけて、藁にもすがる思いです。
歯周病と言われ定期的に歯科医院で歯石取りに歯科医院に通っていました。5月の末に、左上 6番と7番の間と右上5番と6番の間の歯肉が腫れて噛むだけで痛いので食事も取れない程でした。 こんな事になったのは初めてです。
 すぐ、かかり付けの先生に見ていただくと歯周病が悪化した為と言われ、2回の通院でレー ザー光線や、ペリオクリン注入、ハリゾンでのうがいを勧められました。痛みもひどかったた め、痛み止めとジスロマックも服用しました。しかし、2週間もたった今でも右上の5番と6番 の歯肉は赤く腫れていて白い膿が見えます。いまだに硬い物は痛くて噛めません。腫れがひく までは歯石とりも出来ないと言われ、様子を見ている状況です。
 私の歯周病は骨の吸収がひどく重症なのでもし、たびたびこのように歯肉が腫れたり、腫れ がひかないようなら抜歯も検討したほうがいと言われました。このまま様子を見ていていつに なったら、膿のもった赤い腫れは治るのでしょうか?
このまま様子を見ていて大丈夫なのかとても不安です。このような症状の場合、先生の医院で はどのような治療をされているのでしょうか?
先生のご意見をお聞かせください。宜しくお願いいたします

回答  基本的には“より徹底した歯石除去”を行ないます。炎症が存在する所には、必ず何か 原因があるはずです。この場合、一番考えられるのは深いところに隠れた歯石だと思いま すので麻酔をしてでも徹底した歯石除去を行います。過去に神経をとった歯であれば、根 尖病巣や歯根亀裂なども念頭に原因を追及することが最優先です。

 “赤く腫れていて”ということですので、それ以外にカンジダ菌の存在も疑います。 カンジダ菌に対しては抗真菌薬以外に有効な方法はありません。一般的に最も有名な 薬はアムホテリシンBシロップ ですが、ハリゾンも同じ様な 薬ですのでうがいは有効だと思います。ただ問題なのが、ペリオクリン注入やジスロ マックとは作用が拮抗しますので同時期の使用は控えるべきだと思います。


返信:2003年7月30日 18:04
 前回6月5日に歯周病の悪化について質問した者です。この間はすぐにご返信いただきあり がとうございました。その後、腫れも引き右上5,6,7番は麻酔をして歯石除去をしまし た。左上6,7番は右上処置後1ヶ月したら同じように麻酔をして歯石除去する予定です。 私の歯科医院は麻酔して歯石を取るときも歯科衛生士さんが処置します。手用スケーラーで ガリガリ取られると歯が削れてしまわないかと、とても不安です。先生は指示を出すだけで す。どこの歯科医院でもそうなのでしょうか?
 右上を処置した後は2日位歯が痛くて、歯肉は一週間位荒れていました。現在は歯の痛み もなく、歯肉も元に戻ったようですが、歯肉が、かなり後退して歯が随分長くなり、熱いも の、冷たい物がしみるようになってしまいました。しみるようになってしまったのは、もう 治りませんよね!?
右上の処置をしてから1ヵ月後の予約まで何もしなくて大丈夫なのでしょうか?
何もしないまま1ヶ月も過ぎてしまって大丈夫なのか心配です。麻酔をした歯石除去の後の メンテナンスの話はまだされていません。左上も同じような流れで治療が進むと思います。 先生の所も麻酔をして歯石除去した後は、やはり1ヵ月位何もしないで様子を見るのでしょ うか?
その後はどのような処置に移るのでしょうか?
歯周病がよくなった目安は歯周ポケットの深さだと思うのですが、私の場合、赤く腫れてい るときは深いところで10ミリくらいありました。処置後どれ位に変化すれば、よくなった ことになるのでしょうか?
認定医の先生にお言葉をいただけると、とても心強いです。今回もいろいろ質問してしまい ましたが、よろしくお願い致します。

回答:
 歯石除去の主役は衛生士ですので、衛生士が歯石をとるのは当たり前です。手用スケーラー を使うか超音波スケーラーを使うかは価値観の相違ですので、どちらが良いかという結論は ありません。私の医院では超音波スケーラーを使っています。
 予約の間隔はスケーリングに関する考え方と、歯科医院の事情や保険規則によって決まり ます。“2日位歯が痛くて、歯肉は一週間位荒れていました”という事情もありますので、 常識的にも2週間ほどの間隔は必要でしょう。深いところで10ミリという緊迫した状態を 考えれば、1か月だとちょっとのんびりしすぎだとは思います。私は、レントゲンで見た歯槽骨 の破壊状況を最重要に考えていますので、歯周ポケットの深さをあまり気にしていません。 しかし、一般的には2ミリ以内が目標にされています。10ミリもある部位については、5ミリ くらいが目標になりますが、もっとアバウトに最初より良くなったら良くなったと判断している みたいですよ。