日付、時間:2003年6月24日 8:42
氏名: Y
所在都道府県: 千葉
職 業: 主婦
年 齢: 34歳
性別: female
質問:
どうぞ、よろしくお願い致します。
5週間以上も前(5月16日に)、とある歯科大の口腔外科で右下の親知らずを抜きました
(少し頭が出ていましたが、埋没歯との扱いでした。真っ直ぐ生えていましたが、根が曲がっ
ていて、神経もすぐ側と言うことで歯医者さんでは抜歯を断られたのでした)。
手術そのものはすんなり終わったと思うのですが、抜糸後、傷口がパクリと開き、大きな空
洞の下に骨のようなものが見えたりして、何度か消毒にも行きました。それも今では歯ブラシを
当てても痛くないので、順調に治癒していると思われるのですが(まだ穴は塞がっていません)、
依然として、右下7番がしみます。通常のお水や熱いお茶などがしみて不自由な状態です。
これはまだまだ続くのでしょうか?
またこの間に歯髄炎が進み、抜髄になってしまうのでは・・・とすごく心配です。
さらに心配な事に、3週間くらい前から右下5番もしみてきています(この右下5.6.7は
ブリッジとなっていて、5.7は神経もあり、虫歯等もほとんどない状態の良い土台歯でした)。
あまりにしみるのでよく見てみると、ブリッジと歯茎の間に白い歯が見えてきてしまっていまし
た。抜歯後、少し噛み合わせが上がったかな、と思ったので、推測ですが抜歯によって少し持ち
あがったのだろうと思います(もとから、右側の噛み合わせが低かったので、今は左右バランス
よく当たっています)。
噛めないほど痛いと言うことはありませんが、食後はジンジンと疼くので、ロキソニンを飲ん
でしまいます。担当の先生に電話を入れたり、近くの歯医者さんでも診てもらったのですが、
ブリッジがはずれかかっている様子はなく、目に見える虫歯等もないようです。どちらでも
「しばらく様子を見てください」とだけで、私としてはこのしみるのや痛みを早く取って欲しく、
またこの原因を早く知りたいと思うのですが。
右下5番は親知らずの抜歯と関係あるのか。ブリッジの下の有髄歯の露出でしみたりするの
か。右下7番はいつまでしみるのか。痛み止めや知覚過敏の薬を塗布しながら、このまま様子
を見ていて良くなってゆくことはあるのか。ブリッジを壊して中の様子を見てみる、抜髄をし
てみる、これらの判断はどのような状態のときに下すか・・・・と心配事を数え上げたら、ど
んどんと湧いてきてしまいます。
河田先生のご意見もぜひ伺いたいのです。長くなってしまいましたが、どうぞよろしくお願
い致します。
感想:
こちらのHP、よく拝見させて頂いてます。顎関節症や難抜歯、知覚過敏や抜髄、補綴
物をつくる際など、いろんな状態のときに心配性の私は何時間も読み続けました。小さな
疑問がその場でなくなってゆくのは本当に嬉しい限りです。
今回は初めてご相談ですが、この場をお借りして・・・いつもありがとうございます。
抜歯時に隣の歯にも相応の外力が加わっていますので、歯が浮いたとかしみるという症状
が出現することは稀なことではありません。それらの症状は、通常1か月くらいで治まり
ますが、2〜3か月かかることもあります。このようなケースで抜髄に至ることは、まず
記憶にありませんので過剰に心配する必要はないでしょう。
5番の方はちょっと以外ですねぇ。どちらも神経に至るような虫歯はないと思いますので、
考えられるのは歯槽膿漏。知覚過敏の薬だけでなく、歯石除去も行なうようにして下さい。
余程でないと抜髄にはならないと思いますが、夜も眠れない程の痛みになるまでは当分
経過観察で回復を待つことになると思います。
それと書き忘れてしまったのですが、ブリッジはちょうど2年前に作ったものでした。
初めてのブリッジで異物感のようなものはありましたが、今回の抜歯まで、トラブルはまっ
たくなく、このような急な症状に驚いていたのです(別の歯の異常を感じて歯医者さんに飛
び込むことはありましたが、歯石取りは一年に一回でした)。
でも、2年もあれば虫歯が出来てもおかしくないのでは? とか、ほんの小さな虫歯でも金
属だから冷感や温感が激しいのでは? とか、また、噛んであまり痛みがでないのは補綴物
が覆っているからなのでは?ブリッジの中でセメントが溶けてきて、空洞が出来ているので
は? などと勝手にしみる原因を考えていました。
このまま様子を見ているうちに、ひどい結果になるのではと焦ってみたり。
実際はどうなのでしょうか??
先生のおっしゃるとおり、気長に様子を見ていきたいと思うのですが・・・・
回答:
それぞれ可能性は全て考えられますが、2年前ということと専門家がその積りで診ている
ということや、親知らずを抜いたあとに起こった異常ということなどを考えるとご心配の
可能性は限りなく低いと思います。今あせって治療しても抜髄、のんびり構えて経過が悪か
った場合の処置も抜髄。それならば歯石除去や知覚過敏処置を行って、最大限歯髄保護の
可能性を追求した方が良いと思いませんか。