“けんか両成敗→漁夫の利” 全くひどい規則です。
白い小臼歯

日付、時間:Wed Aug 4 22:50:00 Japan 1999    氏名: seba   
所在都道府県:北海道   職 業:主婦   年 齢:30歳      性別: female  

質問:
以前もご相談致しましたが、今回もよろしくお願いします。今、歯医者に通院しています。 右上にブリッジしています。(保険のものです。)
今回左上にも、ブリッジする事になりましたが、前歯のすぐ後ろのため保険のものでは、気になります。 そのため、左上は保険外でも白い歯にしようと思い相談してみたところ、四本で16万5千プラス 消費税プラス土台の治療費などがかかるとのことです。
私としては、もっと金額のかかるものだと思っていましたが、その金額でどのようなものになるのか なんだか心配ですが、気にしなくてもいいのでしょうか?

それから、今土台が入り仮歯ですが、保険外でするとまた、土台の治療とはどんなものなのでしょうか?
これでお願いして全部でどの位の金額になるのでしょうか?
このような状況なのですが、先生のアドバイスをお願いします。

回答  普通保険外の治療では、土台(支台形成)以降の費用を含めて1本いくらという習慣に なっています。メタルボンドの場合、1本7万円から12万円程度。東京などでは、若干素材を 変えて30万円くらいとも聞いています。あくまでも自由診療ですので金額はまちまちで、 金額と品物の良否とは全く相関はないと思います。

 日本全国で唯一、 メタルボンドメタルボンドの保険導入を 主張している北海道ですから、ひょっとしたらとっても良心的な値段設定かもしれません。 しかし常識的には、手前の4番だけが保険の前歯に使う硬質レジン前装冠で後ろは保険と同じ もしくは同じような材質の金属での仕上がりではないかと思います。それだと1本5万円程度で すから、4本で20万円(支台形成込み・消費税別)で比較的納得のいく良心的な値段だと思います。

 “土台の治療”自体は保険内・保険外でほとんど差はないと思います。ただ、使う金属の違い (金の含有量の違い)程度で実質的には何ら違いはないのが普通です。


日付、時間:Fri Aug 6 13:35:51 Japan 1999    氏名: seba   
所在都道府県:北海道   職 業:主婦   年 齢:30歳      性別: female  

質問:
先日もお世話になりました。その続きの質問になりますがよろしくお願い致します。
左上に入れるブリッジを保険外の治療で白い歯にする件で金額などを質問しました。河田先生の 回答を拝見した後、歯医者に聞いてみたところ、河田先生の回答の通り前歯の隣の歯だけが 白い歯で後ろの三本は、保険適用の物と同じ金属とのことでした。
私としては、河田先生の回答を拝見するまで四本とも何らかの形で保険適用とは違うものだと 思っていました。それで、後ろの三本が保険適用と同じ物だということで今悩んでいます。 金額がかかっても四本を白い歯にしようか、それとも、一番気になっていたのは、前歯の隣 だったので後ろは金属でもいいものかと悩んでいます。河田先生のご意見お聞かせください。

それから、保険適用外で治療するのに後ろの三本は、どうして保険適用と全く同じなのですか? 教えてください。

ご意見・ご感想:
今回で三回目の質問になります。いつも的確な回答ありがとうございます。 このホームページに感謝しています。

回答:
  “前歯の隣の歯だけが白い歯で後ろの三本は、保険適用の物と同じ金属”ということであれば、 納得のいく、しかも現状の保険療養規則に合致した良心的な金額です。
贅沢を言えばキリがありません。Bridgeですとおそらく犬歯の後ろとその次が欠損歯であればそれも 白くなると思います。初期のご要望には十分耐えうるものではないでしょうか。出来ることなら、多少 金額が上がるかもしれませんが、犬歯の後ろ(4番)はメタルボンドにしてもらえば納得のいく 仕上がりになるはずです。後ろの材質は何を使っても同じです(技術と気持ちがあれば…)。

 さて、“保険適用外で治療するのに後ろの三本は、どうして保険適用と全く同じ”に関しては、 社会的背景もあって、誤解なく説明するのは非常に困難です。一言でいえば、「政府(厚生省)が 決めた規則だから」ということです。  国民相互互助の精神から強制的に加入させられている現在の国民皆保険制度は、快適な 最低限(以上)の医療を約束しています。予算には限りもありますので無制限な援助ができない ことは双方納得の得られるところだと思います。 「個室が欲しい」という我ままに対しては、差額を払いなさいというところまでは納得できますね。 「歯を白くしたい→差額」が認められていたのは、昭和50年頃までの話です。これを歯医者が 悪乗りして「差額=青天井」にしたものですから痛烈な社会批判を浴びてしまいました。

 “けんか両成敗→漁夫の利”を制度化したのが当時の政府だったように思います。 つまり、青天井の歯医者は悪者→差額診療廃止。ここまでは国民大喜び!!? 保険療養規則で細かく定められた治療および材質以外のものは保険給付 外となりました。 一連の治療で、保険規則で定められた以外のものを少しでも使うと保険給付外。 従って、ほとんどが保険の歯と同じであっても、一部白くしただけで全てが保険給付外と なるわけです。

 それまで、一本だけ白くしたければ1万か2万(実際には5万とか10万円?)プラス保険 費用(1万程度)だったものが20万とか40万円になりました。 強制的に保険料を徴収しておいて、客がちょっと贅沢・我まま?を言うと一切保険金を支払わない システムです。こんな民間保険会社があったら、避難ごうごうで即刻倒産でしょうね。

つづく

白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯 白い歯