日付、時間:2003年7月29日 19:13
氏名: y
所在都道府県: 東京
職 業: 主婦
年 齢: 30歳
性別: female
質問:
24歳の時に左下56の手術をし6の歯根が出ました。今、67の間の歯茎が腫れ尚
且つ、6の歯根に近い部分に虫歯が出来ています。5の歯槽骨が極端に少なく56共に
ダメになりそうで不安です。
歯茎の治療と虫歯治療をして456の神経を取り連結固定すると言われてましたが、
肝心の他のポケットのある歯茎の清掃もしてくれないので病院を変えてしまいました。
変えた病院では歯茎の清掃からと言われましたが、虫歯については今のところ治療して
いません。痛み出したら治療するつもりなのでしょうか?
C3程度なので不安です。全体的に歯槽骨の吸収も1/2程度のようです。
ノイローゼになりそうです。
教科書的には、歯茎の状態を整えてから個々の虫歯を治療することが推奨されています。
“痛み出したら治療するつもり”という発想は毛頭ないと思います。緊急性のあるものから
順番にということになっていますが、何を緊急と考えるかは担当する医師の価値観と経験に
よって異なります。C3の虫歯が急がなくても猶予があるのか、それとも今更あせっても
どうせ抜髄になると判断されているかは分かりません。少なくとも虫歯よりも歯槽膿漏を
優先して考えていることは確かでしょうね。
事実、30歳で歯槽骨吸収が1/2程度というのはとんでもなく深刻な事態です。10年以内に
全てを失ってしまうかもしれない状態だとすれば、問題の左下56よりも、他の歯を保存す
ることが優先すべきことだという発想には私にも理解できます。その辺の状況や今後の見通
しについては、担当医ともっと積極的に話し合う姿勢が必要だと思いますよ。
感想:
先生の親切で適切な回答は勉強になります。
回答:
手術モドキの処置を行なって、歯石が残っているのは手術の目的を認識していないという
ことですが、これが現代歯科医療の現実かも知れません。さてさて、問題の歯石は何とか取
ってもらえそうなので一安心といったところです。さてその先のエム
ドゲインですが、私の理論に照らし合わせると歯槽骨再生の見込みは全く?ありません。
徹底的な歯石除去によりある程度は歯槽骨再生が期待できますが、エムドゲインはそれを阻害
こそしないけれども、それ以上のものではありません。徹底的な歯石除去と、あとあとの継続
した歯石除去だけが唯一信頼のおける治療方法だと確信しております。ブラッシングも二の次…
回答:
私なら、全く無意味なエムドゲインや歯茎を移植は絶対行ないません。進行状況に応じて
手術(フラップオペ)はたまに行ないますが、原則徹底した歯石除去と毎月のメインテナンス
だけです。歯槽骨欠損1/2以下の場所であればそれで生涯保てますし、1/2以上であっても20年
くらいは機能することが可能です。歯石とりに熱心な先生は知りませんが、今の先生だとかなり
やってくれそうに思います。雑菌が入る云々は全く考える必要はありません。歯周疾患罹患歯の
補綴には考え方が二つあって、歯根が見えないように被せるか、清掃性を優先して歯根部分を
あえて大きく露出させる場合がありますのでこれも担当医に聞いてください。
補綴を行なっていない歯は全て歯根部分が露出しているわけだし、清掃状態がわるければどこ
まで被せても被せたその下から虫歯になります。
回答:
遠方からいらっしゃる患者さんには或る程度まとめて治療を行ないますが、歯槽膿漏の治療
を最後まで行なうのには無理があります。診査の上、現状把握と将来の見通しや何処をどのよ
うにすれば良いかという診断と他ではできないような部分的な治療に限定されてということで
あれば可能です。予約は受け付けと相談してみて下さい。пF0792-88-4682