理に叶った立派な術式ですよ。
トンネリング

日付、時間:2003年8月6日 23:41   氏名:  しん  
所在都道府県: 三重    職 業:  主婦  年 齢: 37歳      性別: female 

トンネリング 質問:
 10年前に下顎6番の大臼歯を抜随し、根管治療した上で金属のクラウンをかぶせました。 昨年、古くなっているのでやり直した方がよいと言われやり直したところ、半年後に歯茎に 白いぷっくりとした腫れ物ができました。痛みはなかったのですが気になり、別の歯科に行 ったところ、中で化膿しているということです。
 レントゲンで見ると、根と根の間の、股の部分が黒くなっており、空洞化していると言わ れました。原因は、クラウンをかぶせるための土台の支柱の角度が根の角度より大きく内側 にずれていたことで、レントゲンでも支柱が根からはみ出しているのがわかりました。土台 をやり直して、膿をとったのはいいのですが、結局、この空洞化した部分は自然治癒は不可 能で、今後も膿がたまりやすいため、歯茎に穴を開け(舌側から頬側へ貫通する穴)、自分 で歯間ブラシで清掃することができるようにするという治療方法を説明されました。歯茎に 穴を開ける、ということにビックリし、躊躇しています。一般的な方法なのでしょうか。


回答  体の中に中途半端な隙間があると、そこに汚れが貯留して炎症を起こします。その隙間を 完全に塞ぎ切れればそれがベストですが、無理な場合には隙間を大きく広げて汚れが貯留し ないようにしたり、その部分を体の外に放り出します。
 つまり歯肉の下が体の中。従って、歯肉や一部の骨を削り取って隙間部分を生体外に位置 させます。大臼歯の根を二つに分けるセパレーション、そして 分岐部を大きくくり貫くトンネリングなどがこの方法に属します。それ以降の説明は担当医 のおっしゃる通りです。症例が稀ですのであまり一般的な認識はありませんが、理に叶った 立派な術式ですよ。


返信:2003年8月9日 0:12
 回答いただき、ありがとうございました。とてもわかりやすい説明で納得できました。 ただ、見た目が気にまります。目立たないものなんでしょうか?

回答:
 鏡で見れば目立つと思いますよ。でも他人は誰もみないでしょ。


返信:2003年8月20日 22:20
 8月6日にトンネリングのことで質問した者です。その後化膿を止める治療に通い、その先 の治療はまだ受けていません。あの時はすぐに処置されるのだと思い込み、ちゃんと理解でき ていない私は非常に焦っていました。河田先生の説明はとてもわかりやすく、私は納得して決 断することができました。が、また新たな疑問が生じてきました。
 あれからインターネットで色々調べていると、大臼歯の根と根の間に膿がたまったとか、レ ントゲンで真っ黒に写っていたとかいう悩み相談が結構あることに気付きました。でも、トン ネリングのことについてはほとんど書かれていません。私と同じような症状だと思うのですが、 この人たちは一体どんな治療を受けているのでしょう。私は、この部分が化膿すると空洞にな ってしまい、この空洞は自然治癒することはないと聞いています。同じように自然治癒するこ とのない空洞を抱えた人たちがどんな治療を受けているのか気になります。もしかして、他に も方法があるのでしょうか。また「歯槽骨の再生」という言葉もよく見かけます。しかし私の 症状とは異なる場合に適用されているようにも思います。もし私にも適用されるのであれば選 択肢の1つとして考えたいのですが、どうでしょうか。
 最後に、セパレーション・トンネリングの処置を受けた場合の予後について質問させて下さ い。何年ぐらい保つのか聞いても、歯医者さんは私のケア次第だと言います。もちろん、私も 頑張って手入れしなくては、と思っています。しかし手入れだけの問題なのでしょうか。歯を 分割して穴まで開けるのです。これだけ大がかりな処置をしても、ちゃんと手入れすれば20年 でも30年でも保つのでしょうか。歯茎の化膿に対する処置ということを考えると、これは進行 した歯周病に用いられることが多いのではないかと想像します。高齢の人が受けることが多い (ので長く保たせようとは考えていない)のでしょうか。
 ちょっととりとめのない質問になってしまいましたが、よろしくお願い致します。

回答:
 他の人? 知りませんネェ。多分ほとんどが抜歯でしょう。
トンネリングの予後も知りません。私の医院では行いませんので。似たような処置としては セパレーション。こちらの予後なら分かります。勿論ケア次第です。というよりもケアその ものが予後を大きく左右していると言っても過言ではありません。
 今健全だと思っている歯だって50歳も過ぎればダメになる現状ですので、毎月のケアなしで は10年が限界でしょう。ケア次第では健全な歯を生涯保つことが可能だと思いますが、そのよう なケアを実践されたとして20年くらいは保つことが可能だと思います。


返信:2003年8月24日 23:30
 だらだらと質問して申し訳ありませんでした。もう少しよく考えて結論を出したい と思います。