それ以外にすべきことがあったはずなのに…
歯石取りを続けたい(アメリカ)

日付、時間:2003年9月10日 7:36   氏名:  I.M   
所在都道府県: アメリカ    職 業:  学生  年 齢: 27歳      性別: female 

歯石取りを続けたい 質問:
 はじめまして。私は小さい頃から歯肉がはれていたり、歯ブラシ時や、リンゴを食べる時に 出血したりしていました。朝起きると黄色っぽいよだれが枕についていて、嫌な臭いもしてい ました。今から思うと、そんな頃から膿がでていたのかもしれません。とはいえ、そういう状 態(歯肉炎)でも、歯医者さんでは、「歯ブラシをしっかり頑張って」といわれるだけでした。 なんて無意味な!という感じですが・・・。もちろん、歯ブラシ自体は大切ですが、それ以 外にすべきことがあったはずなのに。。。
 そしてその結果、23歳頃から状況はかなり悪くなり、上の左1が前に倒れ、ぐらぐらしてき ました。自分でも膿を確認するまでになり、腹を決めて(苦笑)歯医者に行きました。骨吸収も 認められるようでした。そこでは、とにかく歯石を取ろう、ということで、最初は週に1度、 状況が少し良くなってからは1ヶ月に1回から2回、歯石を取り続けました。歯石を取るように なってからは、歯肉の状態も私の目にはだいぶ良くなったように思いました。膿も出なくなっ たし、あんなに出血していた歯ブラシの時でも、出血することがなくなりました。それを1年 半ほど続けたのですが、それでも歯科医は「良くなっているが、まだ腫れが完全に引いていな い」とのことでした。

 その後、アメリカに行くことになり、歯石取りを続けたいと思いつつも治療費のことなどか ら、病院に行くことができずにいました。しかし、先週、カゼを引き38度から39度の熱を出し て5日間寝込んでしまったのですが、その後、歯肉の状態がひどく悪くなったように思い(熱の せいで歯周の状態が悪くなる、というのことはありますか?)、あわてて歯周病専門医のとこ ろに行きました。ポケットの深さを調べたり、検査をしてもらったのですが、それだけで75ド ル(約1万円)でした。  結果、かなり悪い状態とのこと。第1、2大臼歯のポケットは7とか9のところもある、とのこ とです。他もいいところで3、平均的に4〜6といった感じです。次回、やるとしたら麻酔をして 深いところの歯石を取ることになる、とのことでした。右上、右下、左上、左下と4つのブロッ クに分け、(1週間のうちに)2回で全部をやるとのこと。実は、麻酔、と聞いただけで気が遠く なるほど怖がっていますが、1年半も普通の歯石取りをしてもダメだったことを思うと、これを やらないといけないですよね・・・?ちなみに1ブロック220ドルで、全部で880ドル(約10万円 強)です。
日本ではいくらくらいなのでしょう?
時間的には、1回につき1時間ほどとのことですが、先生のところではどうですか?
それから、麻酔をして歯石を取る、というのは、歯肉を切ってめくる、ということなのでしょ うか?手術とは違うのですか?
考えただけで、恐ろしくて・・・。この麻酔後は車の運転などは大丈夫でしょうか?
それから、そこの病院では麻酔をして歯石取りをした2ヵ月後に検査と歯石取りを定期的(2ヶ 月に1回。1ヶ月に1回では多すぎるとのこと)にしていく、とのことでした(ちなみに1回150 ドル。)2ヵ月後では遅くないでしょうか?

子供の頃からかなり歯周に問題があったことを思うと、将来が不安です。もちろん、歯石取り はずっと続けていくつもりですが。それに、左上5、左下5は子供の歯のままです。これは抜く ことになるのでしょうか?
ちなみに上の方はぐらぐらしています。この年でこれだけ問題がある、というのはかなり悪い ですよね?とりとめのない長い文章になってしまってすみません。不安があるにもかかわらず、 どこにも相談することができず、先生に頼ってしまいました。どうかよろしくお願いいたしま す。

感想:
 先生のこのHPでどれだけいろんなことを学べ、勇気付けられたかわかりません。本当にあり がとうございます。できることなら、先生のところに駆けつけて、診察していただきたいくら いです。先生のように信頼できるお医者さんがもっと増えるといいなぁ〜、と思います。

回答  “麻酔をして深いところの歯石を取る”日本では、P-cur とか S & R (スケーリング& ルートプレーニング)と言われる処置で、通常上下の臼歯部と前歯部の計6ブロックに分けて 行ないます。3割負担で1ブロック千円ちょっと、全顎で7000円ほどです。歯茎を切ってとい う手術ではなく、あくまでも通常スケーリングの強力版といった感じです。通常の歯科治療 と同じく、麻酔をしたからといっても車の運転には支障はないはずです。
 “それ以外にすべきことがあったはずなのに”日本ではそれすらやってもらってなかったん ですねぇ。歯ブラシで歯槽膿漏に立ち向かうなんて、まるで竹槍で飛行機に戦いを挑むような モノだと思いますが、昔からの悪しき習慣で保険財政の厳しい日本では本気で歯槽膿漏が撃退 できると信じているみたいです。日本では月々のメインテナンスが約2000円(3割負担)、そ れでも高いといつも患者さんに申し訳なく思っているのに2万円ですか。毎月はしんどいねぇ。 アメリカでは年に2回、オーストラリアでは1回。金銭的にこれが限度かなぁという思いもあ るけど、本気で歯を守るためにはやっぱり毎月。でもどうですか、全くしていない日本人に 比べて年に2回行なっているアメリカの老人の方が余程素晴らしい口腔環境を保っているで しょう。アメリカの治療費も極端に高いけど、素晴らしい制度だけ作って極力機能させないよ う指導?している日本の行政にも怒りを感じています。

 後続永久歯のない乳歯を特別扱いすることはありません。80歳まで使う歯という観点からす れば、7年ほど永く使わなくてはいけないだけのことです。