日付、時間:2003年9月23日 10:36
氏名: TA
所在都道府県: 大阪
職 業: 主婦
年 齢: 30歳
性別: female
質問:
こんにちは。お世話になります。
8月初めに、昔治療した上左の7番の歯茎が腫れ、痛く、噛みづらくなったので、歯医者さん
に行きました。その歯は神経をとって、ほとんど削られていましたので、銀色のかぶせものを
とって、かぶせものの中身もとり、処置をしてもらい、レントゲンをとったところ、残った歯に
ひびが入っていると言われました。
歯に薬を塗って治るかもしれないということで、数回通院しましたが、9月半ばになっても、
状態が変わらず(その歯をたたかれると他の歯と違い、ひびき、しみる感じです)、この歯にま
たかぶせるのは無理があるので、抜歯するしかないと言われました。抜歯後、ブリッジ、インプ
ラント、移植の中で、親知らずの移植を勧められました。親知らずは4本とも生えていますが、
下の歯の親知らずを移植するのがいいと言われています。
そこで質問です。ひびの入った歯は抜歯するしか方法はないのでしょうか?
親知らずの移植を勧められていますが、移植後が不安です。ご意見をきかせていただければ幸い
です。
(参考)他の歯の状態は、上左8番虫歯治療済み(歯と同色の詰物)、7番(今回の歯)、6番
(抜髄、銀かぶせ)5、4、3番(銀詰物)、上右6番(銀詰物)、下左8番虫歯治療済、7番
(銀詰物)、6番(銀かぶせ)、下右7、6番(銀かぶせ)です。この中で他にも抜髄した歯が
あると思うのですが、ちょっと分からないです。長々とすみません。よろしくお願いいたします。
本当にヒビが入っているとすれば抜歯しかないでしょうね。但し大臼歯ですのでヒビの入った
根っこだけを抜いて残った根っこをもう一度何らかの形で使うヘミセクション
も可能だと思います。
神経を取った歯というのは、今回のようにヒビが入ったり根尖病巣ができたりで平均的には
10年も使えないと思います。それがあちらこちらにあるということですので将来が不安です。
本来、ヒビは抜髄をした時点で想定されるトラブルです。そのことをご存知なかったというか
抜髄をそれほど重大な損失と認識されていなかったとは思います。ある意味ではその時から定め
られた天命ともいえますが、今後は同じ過ちを繰り返さない努力がないと到底生涯歯を維持する
ことはできません。抜髄はメインテナンスと早期治療によってほとんど回避することが可能な疾
患です。今後新たな火種を作らないよう歯のケアに励んで下さい。
移植の前にヘミセクション、そして5年の有効期限のある歯牙移植よりはインプラントを優先
に検討してみてください。それがダメなら歯牙移植も有効な一つの選択肢です。
回答:
その節にはドーゾ。
回答:
根の開いた6番と違って、7番のヘミセクションは場所的な問題もあって確かに難しいかも
知れません。従って思惑の予後が得られ難い可能性が高いとも言えます。面倒で難易度が高い
ということは、患者さんの理解がないと折角最善を尽くしてもうらまれて貧乏くじを引く可能
性が高いということです。そこで重要なことはインフォームド・コンセントによるリスクの
共有という発想です。
ダメ元と言うと語弊があるかも知れませんが、ヘミセクションを試みたあと予後がわるけれ
ば抜歯して移植という選択がベストではないでしょうか。それで使えればもうモノ。もっとも、
ヘミセクションする根っこ以外は問題なしという条件つきですがね。