ムシ歯のない歯でも40〜50年、大切なことは歯槽膿漏のコントロール。
無髄歯の寿命

日付、時間:Sat Aug 14 0:37:26 Japan 1999    氏名: 哲也   
所在都道府県:福岡   職 業:会社員   年 齢:32歳      性別: male  

質問:
先生こんばんわ。最近気になることがあります。
「抜髄した歯は10年か20年後には大体が抜けてしまう。」というのです。また差し歯も 同様、そのうち抜けてしまうと聞きました。
私は、これから先ずっと自分の歯で食べ続けることを最大の目標にしよう、と思った矢先の ショッキングな内容でした。どれだけがんばってスケーリング・ブラッシングを行っても、この ことからいけば私はもう抜けそうな歯が3本あります。まだスケーリングをしたことはありま せんが、抜髄した歯や、さし歯でも、抜けない歯もありますか?
 お忙しいのにこんな質問で申し訳ありません。

回答  「抜髄した歯の寿命は平均30年程度」と認識しています。ただし、これには大きな開きが あって、短いものは2〜3年/長いものだと50年以上で、治療した状況と周囲の状況で全く 異なった結果を招いているのが現実です。

 確かに“抜髄した歯”は根管治療の問題、更には変色/変質によりもろくなって割れてしまう 可能性が高く寿命も限られています。ただ、“抜髄=抜歯”という時代や地域(国)からみると ダメなものを数十年使える状態にしてもらったのだから、そちらの方に感謝すべき現状では ないでしょうか。

 現在32歳ということですので、今健全と思われている歯だって20〜30年もすると歯槽膿漏で 喪失の可能性が高いと思います。抜髄した歯(治療のうまくいった歯)は歯槽膿漏に対しては かなりの抵抗力がありますのでその分永く機能する可能性もありますが、周囲の歯がダメに なった場合もろくなった分破折の危険性も高くなります。

 抜髄した歯でも生涯機能する可能性もありますが、それよりも周囲の歯が生涯もつ様に きちんとしたメインテナンスを心がけておけば1本や2本抜けてもBridgeやインプラントで 入れ歯にしなくても大丈夫です。そんな心配をするより、まず徹底したスケーリングと メインテナンスを受ける努力をして下さい!!!

歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命 歯の寿命