歯の切端部分が欠けた場合の有効な治療方法はありません。
欠けた前歯

日付、時間:2003年10月28日 12:12   氏名:  TM   
所在都道府県: 埼玉    職 業:  会社員  年 齢: 36歳      性別: male 

欠けた前歯 質問:
 9歳の子供の事ですが自転車で転倒し前歯1が折れてしまいました。ちょうど真中から下半 分がありません。割れた歯はこなごなになってしまった為、使えませんでしたが神経は大丈 夫とのことです。割れてから半年ほど経ちますが治療していただいた歯が何度(6回)もとれて しまうのです。前歯なので取れやすいと言われるのですが、こんなに頻繁に取れてしまうも のなのでしょうか?
 まだ成長段階なのでかぶせてしまうのは避けたほうがいいと言われましたが、この次取れ たときはかぶせるようにすると言われました。どのような治療がよいのでしょうか?

回答  担当医の説明通りです。歯の切端部分が欠けた場合の有効な治療方法はありません。 審美性を優先するのであればさし歯という選択ですが、成長過程ということもあって的確な 根管治療が不可能なケースが多く、できるだけ歯の神経をとらずに済む方法で対処すべきで す。
 おそらくレジン修復で審美性の回復を試みたものと思われますが、むし歯を削った穴を詰 めるには相応の強度をもつレジンも、切端部分に継ぎ足した場合応力の関係で簡単に取れて しまいます。それでも破折形態によってはそこそこ保つ場合もありますので、第一選択とし てはレジン充填を選択するケースが多いようです。その脱離の責任を歯科医に向けられると どうしても被せる方向に向かってしまいますが、歯の長持ちを最優先に考えるならば欠けて 尖った部分があれば磨く程度にしてそのまま使う方が望ましいと思います。当面の審美性を 優先するか、歯の長期保存を選択するかは患者さんの価値観です。