日付、時間:2003年11月4日 23:26
氏名: K.N
所在都道府県: 東京
職 業: 会社員
年 齢: 40歳
性別: female
質問:
第1大臼歯が無く、半年前に根管治療をおこないブリッジを被せたのですが、それ以後不快
な頭痛が続いています。他院3カ所でレントゲンを撮り診てもらったのですが、2カ所では問
題ないと言うことだったのですが、1カ所は根管治療が完全になされていないという診断でし
た。しかし、やり直すなら、歯が折れる可能性があるので抜歯の覚悟で、とも言われました。
それでいくつかお聞きしたいのですが、歯が折れる…、というのは先生の技術によっては、
折れない可能性もあるのでしょうか。あるいは誰がやっても折れるものは折れるのでしょう
か。
また、レントゲンの見方というのは先生によって違うのでしょうか。
そして、より良い根管治療をするためには何科にかかるのが一番ベストなのでしょうか。
よろしくお願いします。
リスクの全くない治療なんて存在しません。安全神話の確立された新幹線。それでも絶対
間違いなく安全に東京まで行けますかと念を押されて「絶対大丈夫」と答えられますか?
根管治療における破折リスクは1%程度です。安全神話の確立された新幹線に比べれば天文学
的倍率かも知れません。痛みもなく治療の必然性がなければあえて冒す必要はありませんが、
すでに痛みがあって治療の必然性は一目瞭然です。その人にとって1%のリスクが大きいか
どうか。放置しておけば不快感のみならず、最終的に必ず歯を失ってしまいます。その状況
下では1%のリスクは小さいと考えるのが正しい判断ではないでしょうか。
リスクの大きさは担当するドクターの腕に大きく左右されます。それと同様にレントゲン
の見方や診断のくだし方は世間の常識をはるかに超える違いがあります。根管治療の専門科
は歯内療法科。大学によっては第二保存科などと名称が異なりますのでちょっと注意が必要
です。
回答:
レントゲン診断以前に、根管治療の成功率が50%という現状で“半年前に根管治療をおこ
ないブリッジを被せたのですが、それ以後不快な頭痛が続いています”という訴えを聞けば
“根管治療が完全になされていないという診断”は必然のように思います。
しかし、それ以上に完成度の高い根管治療を行なう自信がなければ容易に診断を下せない
だけのことではないでしょうか。さてその診断を下した口腔外科医に根管治療の自信がある
かというとやや疑問があります。私も口腔外科出身ですが、一般に口腔外科医は根管治療が
下手。分業化された大学病院の場合は、診断しても治療は保存科ということですので責任
逃れができるので診断を下しやすいという事情もあるでしょう。担当の口腔外科医に根管治
療の技術がどこまであるのかを判断することは出来ません。悪しからず。
返信:2003年11月5日 21:09
ご丁寧なご返事、ありがとうございました。まず口腔外科の先生から保存科に変わり、
専門の先生に診ていただくことから始めていきたいと思います。いい先生に当たるか当たら
ないかで歯の行く末も変わっていくと思うと、緊張ものです。
回答:
レントゲンの性能以上に撮影する角度によって異なった画像になります。立体物を平面
の写真に置き換えるわけですから、同じような条件で撮ったつもりでも当然微妙に異なり
ます。また、違う角度から診るために、あえて角度を変えて撮ることもあります。
診断する方の立場から言えば、レントゲンは何枚でも撮りたいと思っています。現実は、
放射線や保険規則の制約もあるのでそんなには撮れませんけど…。
回答:
1回、せめて2回の治療で明らかな改善が見られる治療。