日付、時間:2003年11月19日 23:21
氏名:
所在都道府県: 福岡
職 業: 主婦
年 齢: 29歳
性別: female
質問:
こんばんは!上の5番の歯なんですが、歯自体、残り少なく削られてる歯なんですが、
根管治療を始めて5ヶ月になります。歯の付け根の辺りにゴリっとした膨らみが出来、手
で触れると、鈍痛があり、5ヶ月前から治療が始まりました。根っこはきれいになったけ
ど、痛みや膨らみになんの改善もありません。12月まで、この治療をしても治らない可
能性は大と言われましたが、その後はほったらかしでしょうか?
5ヶ月前に、上顎の骨が溶けていると言われましたが、骨が溶けてなくなるんでしょうか?
これは、癌かどうかも不安なのに、検査なしで、大丈夫と言われるし、現状に不安なのです。
骨を削ってもいいけど、成功率は60〜70%と言われ、骨を削っても・・・わからなくな
ってきます。だいたい、上顎はなんで虫歯になるんですか?
歯は、歯の根っこまでで、上顎は体の骨で、生態防御で、虫歯にはならないと簡単に思って
ましたが、自体は深刻です。先生、私の上顎は、日々減っていくのですか?どうしたら、
いいのでしょうか?どうか、教えてください。
確かに癌は有名な疾患で可能性がゼロではないけれども、そんな稀な疾患を心配するよりも、
確実に存在する歯槽膿漏やむし歯に対する適切なケアを優先すべきです。現状の歯科治療の
レベルを知っていれば現在の痛みが、根管治療の不備である可能性が99%以上であることは
明白です。つまり根っこは綺麗になっていないということです。
骨破壊の原因が炎症であり、炎症の原因が根管内の汚物です。その汚物を適切に除去しな
い限り炎症(痛み)は治まらないし、骨破壊は進みます。“骨を削る”というのはおそらく
歯根端切除術のことだと思いますが、原因である根管内の汚物をその
ままにして行なった場合、成功率60〜70%どころか限りなくゼロに近い誤った手術方法
です。的確な根管治療は、1回か2回で結果がでます。5か月治療してダメなものは今後
同じ事を繰り返しても回復の可能性はほとんどゼロ。早急に根管治療に定評のある歯科医を
探して転医すべきです。
それと大切なことは、根管治療という処置が如何にお寒い事情であるかを認識して、根管
治療になるような事態を回避するための努力をすべきです。結論は、毎月歯石をとると同時に、
むし歯の早期発見・治療に専念することが絶対条件です。
回答:
11本はとんでもない数ですが、“定期的に歯石を取り”と聞いて安心しました。新たなむし歯
発生抑制と進行抑制効果だけでなく、歯石取りには当然の如く検診も含まれていますので、早期
発見・早期治療を行なうことになります。これを継続すれば過去の実績では、20年間1本も抜髄
をしなかったという例もあります。ただし“歯槽膿漏になった事はなく”という認識は過ちの元。
末期的な歯槽膿漏はないにしてもすでに初期から中期にさしかかっている年齢であるという認識
に切り替えて欲しいと思います。勿論このまま定期的な(できれば毎月)を積み重ねていけば
生涯歯槽膿漏で歯を失うことはないと思いますが、安心して何もしないでいると何時か必ず末期
状態の出現を許してしまいます。
カルシぺックスの使用や手術に対する認識が私とは随分違っていることには一抹の不安もあり
ますが、ほとんどの歯科医が担当医と同様の発想です。私からみれば誤った認識ではありますが、
その中にあってほとんどの根管治療を成功させていらっしゃるようですので信頼に値する治療が
施されていると判断いたします。どんなに頑張っても絶対?治癒に導くことが不可能な歯という
のも現実に存在します。そのような難しい治療に関しては治療方針の違いが結果を左右すること
もあります。その辺が現代歯科医療の限界だということを理解して下さい。