「私の医院では1回で」と豪語していますが…
症状は改善せず

日付、時間:2003年11月25日 11:11   氏名:  K.K  
所在都道府県: 神奈川    職 業:  会社員  年 齢: 25歳      性別: male 

症状は改善せず 質問:
 はじめまして。インターネットでこちらを知り、教えていただきたいと思い、メール致し ます。
現在上顎左側の切歯(前歯)の根の治療をしております。3年ほど前に出来た虫歯の治療後に 歯がしみるようになり、痛み出したので近所の歯科医に行きました。その日は痛み止めをも らい、その後痛みはすぐに治まりましたが、歯をたたくと響くというとそこの先生はまだ炎 症がおさまっていないようだからと神経の炎症を抑えるという高周波の治療(3ヶ月〜4ヶ月ほ ど続けました)をしてもらっていました。しかしあまり症状は改善せず、そのころ忙しく疲れ もあったのですが、鼻の辺りにしびれるような感じがあり先生から90%位の確率で神経は死ん でしまっている可能性が高いと言われたので神経を取りました。
 インターネットなどで調べたら通常は2,3回の治療で根の治療は終了するとあったのですが (先生のHPでの書き込みは1度とあったので驚きました)、私は(週に1度のペースで)1ヶ 月近く通院していますが、まだ歯をたたくと響くような感じがのこり、さらに鼻のあたりに不 快感がすこしあるのでまだ根の治療が終了していません。現在通っている歯科医でもその響く のが残っているのためにふさぐのをためらっているように感じます。念のためにと根の炎症を 防ぐ高周波を当ててくれています。

 そこでご相談したいのですが、現在は週に1度歯の裏側に神経を取るために開けた穴の掃除 をしているのですが、このまま続けていればよくなるのか、確信がもてません。通常2,3回で 終わるはずの治療が長引いているのは何か根に異常があるということなのでしょうか?
痛みはないですが、良くなるのか分からず不安です。長々と書きましたがアドバイスをいた だければと思います。どうぞよろしくお願いします。

感想:
過去の質問も沢山あり、勉強になりました。今後も情報量を増やしていって欲しいと思います。

回答  “インターネットなどで調べたら通常は2,3回の治療で根の治療は終了する”は歯医者の 希望的観測で、そうあるべきではあるが現実の臨床では…というのが実態でしょう。無論 的確な治療が行なわれた場合、2,3回の治療で終わることも多いという様にも認識していま すが、それはたまたまであってどうすれば的確なのかという認識に誤りがあるために全ての 歯を的確に導くことができていないようです。
 ましてや何らかの理由で思惑の結果が得られなかった場合の対処ともなれば、迷宮をさま よう旅人の如く、余程の幸運に出くわさない限りさまようか命を絶つ(抜歯)ことになって しまいます。

 「私の医院では1回で」と豪語していますが、炎症発生のメカニズムと治癒に必要な処置に 対する根本的な考え方が異なるために為しえることで、一般的な考え方だと無謀以外の何も のでもありません。高周波まで持ち出して迷宮をさまよわれているようですが、今のまま では出口にたどり着く可能性はかなり低いと思います。私と異なる理論であっても的確な 治療が行なわれれば2,3回の治療で治癒するはずです。どの先生が的確な治療をされている か分かりませんが、必ず居るはずですので探してみて下さい。何か根に異常があって的確な 治療が不可能ということもありますが、それならそれで治療方針を変更するなりの対処も 必要ですので、その辺を別の角度から見直してみる必要もあります。


返信:
 本日質問させていただいたものです。早速のご返答有難うございました。
職場に近い都内の歯科医をネットで探し同じような質問をメールで投げかけてみたところ、 私の症状は”歯根膜炎”で歯の根と顎の骨を固定する繊維状の歯根膜に炎症が起きている 状態と考えられるとのことでした。神経を取るときにリーマーかファイルという機器が歯 の根の先端から飛び出て歯根膜を刺激したからではないかとのこと。その先生によると症 状が長引くことはあるが、大事にいたることはないとおっしゃっています。実際に見てい ただいたわけではないので予測でおっしゃっていただいたのですが、先生から見て“歯根 膜炎”は考えられることでしょうか?
たびたびの質問で申し訳ありませんが、アドバイスをお願いいたします。

回答:
 “歯根膜炎”は保険請求上の病名です。根管内の汚物や根管治療の不備によって生じる 根尖部付近の炎症を根尖病巣と分類しています。根尖部付近の炎症ですので、そこに存在 する歯根膜にも当然炎症が及んでいるはずです。歯根膜炎という病名ですと、過剰咬合や 打撲による歯根膜の炎症も含まれてしまいますが、保険請求の規則によると、根尖病巣と いう病名が存在しないために外傷による歯根膜炎も原因が根管治療に起因するものも全て “歯根膜炎”という分類になってしまいます。
 リーマーかファイルという機器が歯の根の先端から飛び出て歯根膜を刺激したからとい うことであれば数日以内に治癒するはずです。専門的な話しになってしまいました。 ”歯根膜炎”という病名が決して不適切だとは言い切れませんが、私の言う根尖病巣の 中に”歯根膜炎”という病態も含まれていると考えて下さい。“大事にいたることはない” かどうかは今後の治療次第です。


返信:2003年11月26日 10:29
 昨日根の治療について質問したものです。再度の質問になるのですが、転院する場合、
>私と異なる理論であっても的確な治療が行なわれれば2,3回の治療で治癒するはずです。どの 先生が的確な治療をされているか分かりませんが、必ず居るはずですので探してみて下さい。

「的確な治療」を行っているかの判断基準ってあるのでしょうか?評判がいいところや知 り合いが行っている所などから探すことになると思いますが、問診を繰り返して「的確な治 療」を得られる歯科医を探せるか疑問を感じてしまいます。現在通院している歯科医でも( 技術うんぬんはべつとしても)根を完全に綺麗にすることを前提にしてはいるとおもいます。 現在私が感じている不満は時間が掛かりすぎているのに症状が改善されないということですが、 「的確な治療」のできる歯科医では問診のみでもわかるのでしょうか?
うまくそういう先生を探し出せるか難しいと感じています。アドバイスありましたらよろし くお願いします。

回答:
 根を完全に綺麗にすることを前提にしているかも知れないけど、それができていないから 時間が掛かりすぎているのに症状が改善されないと判断すべきでしょ。その気があれば、根 を完全に綺麗にするために必要な治療日数は一日。だからせいぜい2〜3回の猶予をみて 結果が思わしくなければ先の見込みもないということです。治療時の痛みはともかく、治療 後に速やかに痛みが消失するのが的確な治療です。そのような噂を頼りに、実際治療を受け てみないと分からないと思いますよ。