それぞれ技術が異なりますので処置方針も異なります。
異なった処置方針

日付、時間:2003年12月2日 22:23   氏名:  ノン  
所在都道府県: 北海道    職 業:  会社員  年 齢: 35歳      性別: male 

異なった処置方針 質問:
 はじめまして。さっそく質問させて頂きます。先日、上の第2小臼歯の銀歯(神経はな し)の奥がなんとなくいずいので近所の歯科医院に行くと、レントゲンをとり銀歯をとり 中身を見たところ原因がよくわからないので1週間様子見ましょうと言われ、クラビット と痛み止めを処方されました。
 1週間たち見せに行くと、突然抜歯しかありませんといわれました。私はどうしても抜 歯は困ると言うと、なにやら図鑑らしきものを見せられ、「あなたの根管は広げられすぎ ているのでどうすることもできない。治療はできないので抜歯だ」と、何度も言うのです。
 状況がよくわからないので、次の日に歯医者さんのところに行くと、そこでは「あなた の歯根の3本のうち1本が虫歯になっており、出血が激しいのでレーザーで焼きましょう。 そして次回は、虫歯になっている根のみを切除しましょう」と言われました。

 そこで質問なのですが、最初の歯科医は判断を誤ったのでしょうか。それも1週間も飲 み薬のみ処方され歯には何の処置もしなかったのですから。
2つめの質問ですが、根の1本を切除するしか道はないのでしょうか。またその切除の危 険性はいかがなものでしょうか。
最後の質問ですが、私が本州に住んでいるのなら根管治療に重きを置く先生のところに行 くのですが、北海道ではそのお考えのお医者様がいるのかどうかわかりません。もし知っ ておられるのなら教えていただきたく、またそのお医者様を見つける方法でも教えて頂き たく質問させて頂きました。どうぞよろしくお願い致します。

回答  “歯根の3本”ということですので大臼歯なんでしょうね。そして共通の認識としては、 少なくとも3根のうち1根が根管治療不可能な状況と判断されていることです。さてそこで もし私が「根管治療で抜かずに治しましょう」と言った場合、最終的な結果は一つですので 誰かが間違っていることになります。しかし現実には皆間違っていないかもしれないのです。
 それぞれ技術が異なりますので、仮に私が根管治療で残せたとしても他の先生にとっては 無駄な治療で結局はそれぞれが提案された結果に治まる可能性が高いと思います。従って、 それぞれが提案された処置方針が正しいということになります。まぁ誰が正しいかよりも、 結果はどうあれできるだけ歯を残す方針を選択した方が悔いが残り難いということでしょう。 2軒相談して違った二つの治療方針が提示されたわけですから、もっと貪欲に探せば全てを 残すという方針が提示されるかも知れません。

 ヘミセクションは全ての歯科医にできる処置ではないけれど、それ を提示するからにはそれなりの技術があるはずですのでリスクは比較的少ないとは思います。 問題はヘミセクション自体よりも残った根っこの状態と根管治療の技術でしょう。余りにも 不確定要素が多すぎますので将来を予測することはできません。
 根管治療に熱心な歯医者は本州に限らず探し当てることは困難を極めます。また反対に、 北海道にも同じような確率でいらっしゃるはずですので評判を頼りに実践で探すしか方法は ないでしょう。「的確な治療は痛みをあとに残さない」そして「根管治療は1回か2回が勝負」 というのが見極める基準になります。